世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

イタリア|人生の機微編「ドルチェ・ヴィータ」

海外で暮らそうか悩んだときにまず考えること

先日ラジオを聴いていると、ドイツに20年住んで2021年に日本へ完全帰国した女性がゲストで出ていた。ドイツに20年かあ。ちょうど2000年の頃といえばEU統合した頃だから、その20年の間にいろいろなことがあったのだろうなあと思いながら、20年の重みは並大抵…

パオロ

今日はちょっと懐かしいローマでのバイト先での話。 テルミニ駅そばにあるプリンチペ・アメデオ通り。 そこにあるお土産屋さんでアルバイトをしていました。 その同僚にパオロというウクライナ人がいました。 風体も大きくて(確か)若くて、イタリアに長い…

アントニオ

昔ローマでアルバイトしていた頃、ガードマンで雇われたアントニオというおじさんがいました。 アントニオはトラステヴェレの警察官で、副業でガードマンをやってました。ガードマンって言っても、ただお喋りしたり入り口に立って街ゆく人を眺めたりするだけ…

メリー

昔ローマでアルバイトしていたお店にメリーというおばあちゃんがいた。 出身はエジプトのアレキサンドリアだと言っていたけど、人づたいで聞くところによるとアルバニア出身だとか諸説があるようだが、本人はアレキサンドリアで育ったと言っていた。 メリー…

ソーニャ

チルコマッシモやコロッセオの後ろ側にアヴェンティーノの丘というのがあって、そこにオレンジ公園と呼ばれる場所があります。鍵穴からバチカンのドームが見えることで有名な場所です。 ここには前の晩も来たのですが、夜は公園には入れなかったので、改めて…

マンゴー

こないだ久々にイタリア同窓会をした。 同窓会っていっても、近場で住んでいる人たちだけでささやかに。 友人の1人が横浜にお店を持っているので、土曜の夜にそこで集合したのだけど、実は今年の春に仲間の1人が突然亡くなってしまって、その追悼も込めた…

44番のバス

イタリアの夏は厳しい。 30分も歩いたら体力消耗どころか脱水症で倒れるか、めまいや貧血を起こしてしまいかねないほどで、よく「乾燥しているから日本の夏と違って過ごしやすい」とガイドブックなどに書いてあるがとんでもない話である。クーラーが存在し…

生粋の渡り鳥

ローマ・インでの一週間と少しの時間に、えりさんやジョヴァンニにはすっかりお世話になった。 滞在許可証を取りに行った時に出会ったミエさんもそう。ほんのわずかの間にどんどんローマに友人が増えていくのは、単身で渡った私としてはとても心強いものだっ…

ヴィットリオ広場で

イタリアについて、最初の一週間はローマ・インで過ごしたのだけれど、そこは日本人のバックパッカーや留学生が私と同じように訪れては、アパートが決まるまでそこで暮らしたりしていた。当時はそれほど人数はいない。観光シーズンでもなかったので部屋は結構…

滞在許可証

さて、イタリアに暮らす外国人なら誰しもが絶対にぶつからなくてはならない関門がある。 それは、地元警察に出向くことである。 イタリアで暮らすためには、滞在許可証の申請を警察に届け出ることが義務付けられている。これがないと不法滞在とみなされてし…

ご職業はなんですか

ローマ・インからアパートに引っ越すまではわずか一週間。 短い滞在ではあったが、今考えるとあれは本当にたった一週間の出来事だったのだろうかと我ながら首をかしげたくなるほど実に様々な出来事や出会いがあった。 ローマ・インはバス・トイレ共同のペンショ…

ローマ・イン

シンガポール経由の南回りでローマの空港に着いてから、地球の歩き方に載っていた安宿に電話をした。 当時はインターネットやEメールがそれほど普及していない頃だったのでFAXかまたは電話で問い合わせるしかない。あらかじめ覚えてきたイタリア語のフレーズ…

「甘い生活」La Dolce Vita

イタリアで暮らそう。 そう思ったのは実に自然なことだった。 その理由は数えたらキリがないほどたくさんあるけれど、まずは確固たる夢があったからだった。 だからこれから先の将来の自分をしっかりと鮮明にその姿を胸に描くことができた。 だから動機はと…

ナポレオンⅡ通り

テルミニ駅から程近いその通りは、物騒な界隈の一角である。 近くにはPiazza Vittorio(ビクトリー広場)と呼ばれる大きな広場があるが、普段はパキスタンやバングラデシュ、モロッコ人やアフリカ人、中国人のたむろする異国情緒漂う広場であり、あそこを夜…