ベロオリゾンチからオーロ・プレートという地方都市まで長距離パスで約1時間30分。
山道を登ったり下りたりします。
ブラジルというのは本当に高低差の多い土地で、いったいいくつの丘や山を越えるのだろうという感じです。もしかするとそのせいで鉄道の線路を作れないのかもしれませんね。
バスの旅はいいです。まずもって楽ちんなのと、車窓の景色を見ながら移動できるからです。途中休憩するサービスエリアなどでも地元感を存分に味わえます。
オーロ・プレートのバスターミナルは本当にこじんまりとしていて小高い丘の上にあります。そこからホテルまでは徒歩圏内だったので、自力で歩くことにしました。
しかし想像以上の坂道とデコボコ石畳+歩道が異常に狭くて、横を車がガンガン走るというまあまあな偉業でした。めちゃくちゃシンプルな道のはずなのにどうしてもホテルのある通りを見つけられず、広場の人に聞いてみてもいまいちな反応。結局Google mapを必死で解読してやっとホテルまでたどり着きました。
こんな坂道ばかりだから、絶対に道間違えたくないのよ。やだよ往復するのとか。
これがホテルの入り口。
泊ったホテルは、かのオスカー・ニーマイヤーが設計したホテル。ずっと楽しみにしていたのでやっとたどり着いて嬉しかったけど、すごい長いスロープ。どこもかしこも坂、坂、坂。
プール付き。入りませんが。
ホテルのプールって入る勇気ない。だって全客室からジロジロみられるじゃないですか。
ロビー。
レセプション。
かっこいいよねえ。
とても贅沢なスペースなので、当時はコンベンションセンターも兼ねていたりしたのかなあと思うほど。
お部屋。
当時の日記を読むと「エアコンのおかげですっかりのどをやられているので、どうか誰かブラジルに網戸を輸出してほしい」と書いてありましたので、窓を開けたくても虫が怖くて開けっ放しにするのに勇気がいったことを思い出しました。
※チェックアウトするときトイレの水を流すボタンが壊れました
この踊り場の写真に驚愕!いったいどこの建物なんだろうと思って調べたら、ブラジリア(首都)にある作品の一つらしい。
とにかく奥行きのある建物なので、奥のお部屋の人は結構歩かないとならない(写真うまく撮れてないけど、冗談じゃなく100mくらいありそうな奥行きでした)。
さて、お昼に着いたのでさっそくランチに行きます。取引先の方が以前ここを訪れたことがあるということでお薦めを教えてもらいました。さっそく出かけます。
ここではミラス・ジェライナス州の名物をいただきます。
正直何がなんだかよくわからなかったですが、おそらく「ピカーニャ・ミネイラ」という定番料理だと思われます(興味がなくて調べることもしなかった)。お腹ペコペコだったので完食。右上のから揚げみたいなやつが、メキシコで食べた豚の皮とよく似ている。メキシコはタスコという街(最高にすてきな街)を訪れた時、同じように揚げた皮を割ってスープに入れてライムを絞って食べたましたが、思ったほどおいしくなかったことを思い出して懐かしくなりました。そんな経験も込みで、ここ数年すっかり中南米に馴染んでいるみたいだなって感じます。
店内はとってもおしゃれで特別な感じでした。高級レストランの部類。いくら払ったか全く記憶なし。
コーヒー(エスプレッソ)もつけました。味は普通。
食事をしっかり終えたので、次はお散歩に行きます。
ブラジルではまともに食事するのが一日一食、朝はホテルの朝食を食べますし、昼はどこかで済ませ、夜は適当に果物やチップスとビールでもう十分でした。日本みたいに毎食しっかり食べるという感覚は、海外に行くとさすがになくなります。お料理が重たいのと量がはんぱなく多いからですね。でも一日中すごく歩きますので、多分この旅の時は痩せたと思います。
オーロ・プレートはたくさんの教会が多い街です。それ以外に見るところはほぼありません。とにかく坂道をひたすら上り下りするだけなので、お年寄りや体の不自由な人は住めません。ただ、大学があるらしく若い人をたくさん見かけました。それにしても観光客はほんの一握りで、ましてやアジア人は私一人ですからかなり目立っていたかと思いますが、誰もからかったりぼったくったりしてこないところがブラジルの良さでもあると思います。治安が悪いといっても、考えてみれば私は今までスリに襲われたのはイタリアだけなので、よっぽどイタリアの方が治安が悪いのではないかと思いました。苦笑。
ああ~なんか懐かしいわ~。思い出してきた~。
ブラジルの地方都市の教会は特徴があって、だいたいどこもこのような色合いです。見た目もほぼ一緒なので、たくさんの教会を歩いてもその違いを判断するのは至難の業です。ということで、似たような写真(でも実際は違う)がこのあと羅列しますのでよろしくお願いします。
坂道の多い街というのは景観がいいですよね。
遠くの丘の上に教会がある。あそこまで坂道のぼっていくのか。。。
オーロ・プレートの街歩きはとことん迷路を歩くようなものでした。個人的にはやりがいのあるお散歩ルートなのですが、何度もいうように坂道が激しいので道を間違えたら地獄が待っています。
ほのぼのとした風景が広がります。一応、世界遺産です。
そのうちお土産屋さんが連なる界隈にまぎれこみました。大好きな民芸品を買う大チャンスがやってきたのです。
このコロンボ(鳩)のモチーフの壁掛けは、ミナスジェライス州ならではの工芸品です。ちょっとシックなので思わず買ってしまいましたが、この先どこに行っても見つけられなかったので、ブラジルもメキシコもそうだったけど、行く先々の「地元でしか買えない民芸品がある」ということを身に染みて実感しました。だから、躊躇せずにほしかったら買うの一択です。私もそれを肝に銘じています。
(といっても、こういうの買おうと思うの私くらいかと思いますけどね)
通りかかったホテルの外観がかわいい。この街にタイル装飾はめずらしかったです。
ほとんどこんな色調ばかりでしたから。
オーロ・プレートは美しい街だと聞いていましたので大変楽しみにしてきたのですが、メキシコのグアナファトやタスコに比べたら個人的にはいまいちピンときませんでした。なんかみんな疲れているような感じもしたし、お天気も悪かったからかな。
もちろんダメとは言いません!お花も咲いていてきれいでした。
この教会に入ってみます。
ブラジルの教会はマリア様でもなくキリストでもなく、フランシスコ修道士がメインのところ結構多いです(中央祭壇)。
そしてゴシック様式かと思いきや、天井はロココ一色です!めずらしいです。
ステンドグラスでもなく絵画でもない、聖人(かな)の彫刻が壁面を飾っていました。
ヨーロッパの影響がとても色濃く表現されていました。
オーロ・プレートにもたくさんの異国人がやってきたのですね。ちなみにこの周辺の町はその昔金鉱で栄えた歴史があるのでとても潤っていたようです。
ここは修復していない部分だと思われます。古の時代を感じるようで感慨深いです。
祭壇の外側にはこのような内廊下があります。
進んでいくと祭壇の裏側にもう一つのスペースがあって、ドキッとするような蝋人形が横たわっていたり、
磔刑のキリストを支える像などがあったりします。いずれもフランシスコ修道士かと思われます(違ってたらすみません)。重厚感のあるマホガニー材と思しき調度品がすばらしいです。年月を経てこそ味わいがあります。
出口。
教会の前ではオーロ・プレートで有名な工芸品市場が開かれていました。
こんなところで買うものなんかきっとないよねえ~と思いつつ、リオの丘の上に建つキリスト像の小さな彫刻があって、「なんでリオのものがこんなところに?」と思いつつ少し気に入ったので買いました。
あとはお土産用のマグネットを数個。それ絶対もっと安くなるよねえ、と思いながら適当に値段交渉してあとは妥協で買う。最近値切るのめんどくさくて、ある程度交渉したらもういいやと思ってしまう。あと、相手がいかにも生活困難者っぽい人なら値切らず言い値で買うようになりました。そんな大した金額でなければね。
とてもイケてるお店を見つけたので、明日はこの界隈で食事することに。
向こうに横渡るのは泊るホテルです。横長すぎて廊下が100mあるのも納得でしょ?
この教会はアフリカ系の聖人が祭られているという大変珍しい教会でしたが、あいにく閉まっていましたので明日出直します。
この道路標識みて、どの道がどっちか頭を使って歩かないとなりません。
ホテルに戻りました。
この日のお小遣い帳には夜ご飯の記録がないので、おそらく手持ちの食べ物で済ませたのだと思われます。バスで移動してきた初日だったし、ベロオリゾンチの疲れもあってすぐ休んだのかな。
ちなみに洗濯を干すところがなくて、こっそり窓から垂らして干しました。ほんとはやっちゃダメなんだけどお部屋が正面じゃないからバレないし、干す場所ないっていうから仕方がない。でも曇っていてなかなかカラッと乾きませんでした。
オーロ・プレートでは二泊します。日本を経ってまだ6日、そのうちサンパウロからクリティバを駆け抜けて地方の山村まで行き、そして夜行バスでイグアスに行きそのままアドベンチャーな二日を過ごしてから、恐怖のベロオリゾンチを経てここまで来たのです。前から泊りたかったホテルだし、少しだけのんびりしたいです。