パリに「Temple」という駅があって、「タンプル広場」という広場があります。
ちょうどマレ地区から上の方にあがっていったところです。
タンプル広場といえばフランス革命の時に多くの政治家や革命家が収容された要塞があったところで、ルイ16世とマリーアントワネットの家族もベルサイユを出て最初に幽閉されたところです。ルイは今でいうコンコルド広場でギロチン刑になった際、アントワネットはまだこのタンプルにいました(その後シテ島に移されてから同じくギロチン刑で亡くなった)。
毎回パリに行くたびに思ってたのですが、「テンプル」ってなに?
お寺?
と思ってたらこの本を見つけました。
いや~おもしろかった~。
・テンプル騎士団の本拠地がパリ郊外(今のタンプル広場)、二号店はロンドン
・テンプル騎士団は修道士で成り立つ部隊だったので目立ちたがり屋もコネ騎士もなく私利私欲もないのでチーム力が強くなっていった
・テンプル騎士団は数ある十字軍の中でも最強になっていった
・テンプル騎士団は一つの馬に二人で乗って経費削減していた(それがのちにトレードマークになる)
・周辺諸国の王様は東方トルコ軍から身を守る為、テンプル騎士団に自分らの土地と城を与えて自衛した=要はうまく彼らを利用したんだけど結果テンプル騎士団はそれによって領土を拡大し事務所をどんどん増やしていけたので結果win-winの関係になった
・テンプル騎士団は中世で初めて高利貸しをやった(手形を発明した)
・テンプル騎士団は土地を転がして不動産収入を得た
しかし結果的に強く影響を持ち始めた修道会を恐れたフランス王がテンプル騎士団をぶっつぶしてあっけなく散り去った。
というのが主旨でした。
いや~今後またパリのタンプル広場を通ったら合掌でもしたい気持ちです。
むちゃくちゃ頭のいい組織だったとしかいいようがありません。
なお、その後フリーメイソンになったか否かは本では言及していませんでした。
単なる都市伝説ではないかとのことでしたが、真偽のほどはわかりません。
うっそうと暗く見えるのは冬のせいです。
場所はパリでももちろん一等地の類です。
パリに行くといっつも思うのですが、「お宅訪問」番組とかやってればいいのにって思います。一体どんなおうちにどんな人が住んでいるんだろうって思います。
パリもそうだと思うけど、不動産はほぼ世襲制で引き継いでいるはずなので(相続税がかからないから)日本みたいにポンポン売り買いしているとは思えないのです。あと、いったん賃貸に出すと住人がテコでも動かないという事情もあるらしい。
となると、とんでもないご高齢のおばあちゃんか、空き部屋か、道楽息子(勝手な想像です)が住んでいるとしか思えないのです!
話がそれたのでこのへんでおしまい。
テンプル騎士団でした。