もともとローマは7つの丘に囲まれています。ローマを散歩すると意外と勾配が多いことに気付きます。
しかもローマの石畳は小さめの細かい石を敷き詰めてあってデコボコなので歩きにくいので、坂道を歩くともっと疲れるんですよ(これがフィレンツェだと同じ石畳でも大きめな石を敷き詰めていて割りとフラットなので歩きやすいんです)。
丘というとなんか小高い場所を意味しますが、この7つの丘は果たしてそう呼べるのだろうか、といったような低めの丘もあります。おそらく古代ローマ時代は今ほど建物もなかったでしょうしやはりそれは「丘」だったのでしょうね。
そんな丘の一つ、アヴェンティーノの丘はチルコマッシモのそばにある公園のある丘です。
ローマの景色を一望できる場所の一つとして知られていますが、丘はそれほど高いわけではないのですっかり一望とはいきませんが、ローマの市街地の一部を間近に見えるスポットとしてはなかなかいい場所なのではないかと思います。
私がここを訪れたのはもう大分前なので、具体的にどんな道をどう行ったのかあまり覚えていないのですが、チルコマッシモの脇の小道をぐんぐん登っていくと高い木が広々と広がった広場があったのは覚えています。
ここは景色を一望できるスポットの一つとしても有名ですが、もう一つステキなものがあります。
それはそこにある建物の扉の鍵穴からあるものが見えるのです。
バチカンのクーポラ!!
この扉はもちろん開かずの扉となっており、その奥は庭園になっています。中に入ることはできないのですが、この鍵穴からのバチカンの景色は知る人ぞ知るスポット(特に日本人にだと思う)となっており、私もイタリアに住み始める前からぜひとも訪れてみたいと思っていた場所でした。
いや~かなり感動でした。なんか神々しさと同時にかわいらしさを感じました。
今思い出しても気持ちがあたたかくなります。
今思い出しても気持ちがあたたかくなります。
もう大分前の記憶なので詳細は断片的ですが、あの日も暑い日でした。太陽の陽射しを背中に受けながら修行のように歩いたのを思い出します。大体、あの辺りは高い建造物がないのでさえぎるものがなく、照り返しが激しいので夏に歩くにはなかなか勇気のいる界隈でした。懐かしい。
チルコマッシモといえば、「ベン・ハー」ですが、私の場合は「猛暑のローマ」を連想させるのです。
私と同居していたRさんが訪れた時はここで須賀敦子さんに会ったと話していました。
Rさんが気付いてお声をかけたらご本人だったそうです。ファンだったのでとても嬉しかったそうです。
そういうステキな偶然もいいですね。
Rさんが気付いてお声をかけたらご本人だったそうです。ファンだったのでとても嬉しかったそうです。
そういうステキな偶然もいいですね。
ローマを訪れたら観光する場所は無数にありますが、ぜひアヴェンティーノの丘にも訪れてみてください。
ただし、物乞いや引ったくりにはご用心。