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ローマのぼったくり

ローマの老舗レストラン「イル パセット」で日本人がランチ代で9万円相当をぼったくられる

ローマ中心街、ナボナ広場に近い19世紀からの老舗レストラン「イル・パセット」で先月19日、日本人観光客2人が昼食代としてサービス料115ユーロを含む695ユーロ(約9万4000円相当)を払わされ、ローマの警察署に告訴。署は詐欺容疑で捜査中だが同店を「衛生管理不備」を理由に閉鎖させた。店主はレプブリカ紙に対し「ワインや海産物など最高級品の額で、詐欺ではない」と主張していたが、非難が集中したため「サービス料だけでも返す」と話している。日本人男性2人は昼食に生ガキなど海の幸の前菜、オマール(大型のエビ)のスパゲティ、白身魚に白ワインを注文し、デザートも食べた。



ひどいニュースですね。「サービス料だけでも返す」ってところがさすがローマ人、しぶといですね。
もらったお金は死んでも返さないのがイタリアの流儀ですから、まぁ譲歩した方なんでしょうか。

私も過去に軽くぼったくりに触れてはいましたが、有名老舗レストランほど危険な場所はありませんので本当に気をつけてください。有名だから信頼できるというわけではないのです。どうしてでしょうね。でもそういう仕組みなんです。


今回の記事をイタリアのサイトで見てみたら、もうちょっと具体的なことが書いてありました。

ナヴォーナ広場のそばにあるこのパセット(Il Passetto)というレストランは、確かに老舗の名店でお魚などを得意としていたようです(ローマに老舗のレストランなんてゴマンとありますが)。しかもこの日本人の方に魚の活け造りを見せて新鮮さをアピールした後、冷凍庫からカチカチに凍った魚を出して振舞ったり、高級ワインと説明しながら既に開封済みのワインを使いまわしたと書いてありました。まぁお台所の裏事情は誰にも分からないし、日本だってそういうことあると思うのでなんともかんとも言えません(ひどいけどね)。


しかし、問題はこの法外な金額です。
ランチで9万円はどれだけ高級料理食べたとしてもありえませんよね。

こういう場合、本来であれば絶対にカードの明細にサインをしてはいけません。

今回はたまたま大騒動になって観光大臣とやらが動いてくれたからいいものの、普通であれば法的にも「その金額で認めた」ってことになってしまいますからあとの祭りになっちゃうのは周知の事実。おかしいと思ったら必ずその場で直談判するしかありません。言葉が通じなくたってやるんです、直談判。それか諦めるかのどっちかだと思います。

泣き寝入りするからまた次の犠牲者がでるんです。絶対にそれだけはしてはいけない。
だってこれは犯罪ですからね。タバコやで切手買ったら400円くらい多くぼられた、とは訳が違います。

っていうことで。

<ローマでぼったくりに合わないためのルール>

1. メニューをおまかせにしない(そんなことしたら今回のケースになっちゃいます)
2. 注文する時に大体いくらくらいなのかをざっと計算しておく
3. どんなに手書きでわかりにくいお会計でもちゃんと理解するまでみる


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3.に関しては、前回「ローマほのぼのストーリー(脱税編)」で話しましたが、まともなレシートを出すところが少ないのはレストランにおいても同じ。しかも汚い手書きですから読みにくい。だけど、その裏をかいて向こうもおとしめようとしてくるケースもありますので十分に注意してください。日本人はヨーロッパ人の文字や数字に慣れていないのでとても読解するのは苦しいですが、分からないものを分からないままにしておく必要は全くありません。イタリア人に遠慮する必要もありません。苦い思い出を持って帰るほうが悲しいと思います。

今はユーロになったからまだ分かりやすいけど、リラのときはゼロが無数にありましのたで日本に帰ってから被害に気付く人も大勢いたでしょうね。




私もレストランでぼったくられた経験があります。

①パロス島サンセット事件
ギリシャのパロス島でサンセットを見ようとレストランに入りベストポジションに座ったものの、
会計が違うためそこで散々もめ、ようやく落ち着いて振り返ると太陽はとっくに沈んでいた・・・。


②ローマ高級レストラン事件
ローマ屈指の高級店に行った時、ワインの金額をぼられました。
たまたま一緒にいた友人がボトルの金額を覚えていたので発覚しましたが、そうじゃなければ私は気付かなかった。



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ベネツィアカルボナーラ事件
ベネツィアカルボナーラの美味いと評判のお店に行った時もボラれました。日本から遊びに来ていた友人が、私がトイレで席をはずしている間に気を利かせてくれて先に支払ってくれたのですが、チラッとレシートみたら結構ボラれてました。あまりにも頭にきたのでお店にそれを責め立てようとしましたが、そういう事になれていない友人にとっては多分気分を害してしまうだろうし、せっかく私のためを思ってやってくれた好意だからここは知らないフリをしようと思い潔く諦めました。そのかわりチップはゼロ、挨拶もしないで外に出て、別の日に友人にはボラれた以上の金額でもっとステキなローマにあるお店でサプライズをしてあげました。その方がスマートだと思ったからです。



あとは言葉が分かってくるとお店側もあまりそういうことはしなくなってくるので、そのうちあんまりボラれなくなりました。でも言葉の問題じゃなくて、毅然とした態度と意思表示なんだと思います。ローマだけじゃなく、イタリアは本当に泥棒根性が他国に比べて圧倒的に強いのでこっちもそれなりに毅然としていないと絶対に食われます。

あと、大事なことをもう一つ。


そういう行為をするのが全てイタリア人とは限りません。
なぜなら、働いている人全てがイタリア人とは限らないからです。

従って、そういう悪さをするのが全てイタリア人と断定はできないのです。

世界は複雑である。


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ぼったくりはホテル編もありますが、長くなるので今日はこの辺で。



チャオ。


P.S 以前紹介した「三ババ(三人のお婆さん)のお店」はいつ行っても確か二人で75,000リラ(当時は約3000円)くらいのFIX会計だったんですが、確実にぼったくってると思うんです。でも値段はそれ以上にもそれ以下にもならず、家庭的な味が好きだったので何度か通いました。三ババの店についての記事が見つからないのでその他ぼったくりにまつわる話を載せておきます。


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