世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ハロー リスボン

ポルトガルは夏にアップしようと思っていました。
なぜならここは夏にこそ味わえる雰囲気のある国だと思ったからです。

リスボンに入るとき、実はスペインを素通りしてフランスから一気に入りました。地理的にポルトガルははじっこにあるので、最初にはじっこを攻めてからスペインに戻ろうという魂胆です。また、私たちは大抵一つの国に入る前にいつ頃出るかをあらかじめ決めて、着いた日に帰りの切符を予約してしまいます。ユーロパスを持っていても場合によっては予約をしないといけません。ヨーロッパの窓口はだいたいどこも込み合いますので、嫌なものは先にやっちゃってあとは楽しようという作戦です。

いつものように駅の窓口に切符を買いに行ったら、ドアにでかでかとポルトガル語で「○○××」と書いてある。
なんとなく嫌な予感がして、窓口の人に○○××ってなんて意味?と尋ねたらこう言われた。

ストライキ だよ。」

でた・・・。

ヨーロッパのストライキって、いつ終わるか全く見通しがつかないんです。

仕方ない。

別に先を急ぐ旅でもないし、のんびりポルトガルを堪能しよう。
そう旅友と話し、ホテル探しをすべく駅を後にする。
ホテル探しはこの長い旅路の中で二番目にハードでした(一番はニース)。全然見つからない。本気で野宿かと思うくらい、ない。暑いし荷物は重いし、本当にダメかもしれないと思った時に見つかったペンションで、私たちはフランスからきた長旅の疲労と汗を流しました。夜行列車を乗り継いでの移動でしたから数日間もお風呂に入れなかったんです。自分の不潔さに死ぬかと思いました。


ポルトガルを思い出すと、なんかとっても切なくて胸がいっぱいな気分になります。
昨日のことのように、全部しっかり覚えてる。
だからこの夕焼けに暮れるリスボンの街並みを見に行ったその坂道も、どこかから聞こえてきたファドの音色を聴きながら歩いた事も、そして突然ふと寂しいような気分になってこの景色をみたことも覚えている。

一瞬一秒はそうやって刻まれていくのかもしれない。その時は何とも思わなくても。


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チャウ。