世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

Maria e Dia マリア朝よ/小野リサ

だいぶ前にみたNHK BSの番組で、小野リサさんがポルトガルのファドを歌う、という特集がありました。

女優がフラメンコやらヨガをしにスペインやインドに行って有名な先生につき、地元の人との触れ合いやら現地特産の食べ物を食べたりして、最後は技を習得して涙のお別れするような番組はよくあるのですが、この企画はかなり強引だと思わざるを得ませんでした。

もともとボサノヴァはささやくような歌い方を特徴としていて感情を大きく表すような歌ではないのですが、ファドは真逆。力と感情を込めて歌い上げる技を小野リサさんに求めようとして躍起になり、ご本人もそれに答えようと頑張っている姿にお人柄の良さを感じずにはいられませんでした。それでもすでに築き上げられたスタイルを今さら変えることはできず、見ていてとても気の毒になりました。演歌歌手にHIPHOPを歌えと言っているようなものです。番組の企画発案者を恨みながらそれでも最後まで見届け、たまに思い出しては今でも腹が立ちます。


かく言う私は実は小野リサさんのアルバムを持っておらず(すみません)、仲良しの友人がCDをプレゼントしてくれました。その中に入っていたジョビンの「Maria e Dia」という曲がこのところの大のお気に入りで毎日のように聴いています。


この曲、どうもマイナー?らしくてYoutubeなどにもヒットしませんのでご紹介するのみにとどまるのですが、とても心地が良くて歌えもしないくせについインチキ歌詞のまま口ずさみたくなるくらい気に入っています。


掃除やお洗濯をしながら、あるいは冬のあったかい部屋で聴くにもボサノヴァはもってこいです。夏のブラジルだけじゃない、心地よさがあります。このアルバムはもちろんギターメインなんですが、坂本龍一さんのボサノヴァアルバムなんかはピアノとバイオリンなんかが入っていてとても都会的だったりします(前に紹介したかも)。ジャズとからめてもグッと雰囲気が変わって、ボサノヴァは多様化できる本当におもしろいジャンルだと思います。ファドとは相容れませんがね。



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Bossa Carioca
1998
アントニオ・カルロス・ジョビンの息子さんとお孫さんとの共作

01. SÓ DANÇO SAMBA ソ・ダンソ・サンバ
02. SAMBA DO SOHO ソーホーのサンバ
03. CHEGA DE SAUDADE 想いあふれて
04. SAMBA DO CARIOCA カリオカのサンバ
05. CORCOVADO コルコヴァード
06. MARIA É DIA マリア朝よ
07. OS DOIS 二人
08. SAMBA DE VERÃO サマー・サン
09. ELA É CARIOCA 彼女はカリオカ
10. DIZ A ELA 彼女に言って
11. O BARQUINHO 小舟
12. SAUDADE サウダージ
13. PALPITE INFELIZ パウピッチ・インフェリス




私がもしブラジルに行ったら、コパ・カパーナのビーチ(地元の三角水着美女に圧倒されそうだけど)でカクテルでも飲んで、市場でフルーツジュースとか飲んだり、コルコバードの丘から写真撮りまくったり、シュラスコを食べ過ぎない程度に堪能したいけど、やっぱりボサノヴァを聴きに行きたいなあ。
ブラジルなだけにスパイシーなポップスも山ほどありそうですけどね。
エンリケ・イグレシアスとかさ。(←プエルトリコかな?覚えてない)