世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ブラブラブダペスト(後編)

私が泊まったのは、日本人経営のペンションと呼ばれる安宿。
普通は何人かと一緒にシェアして一つの部屋に寝るんですが、この時は暇だったみたいで他に旅行者もいなく、大きい部屋を一人占めできました。

こういった日本人経営の場合、たいてい留学生などのアルバイトに管理を任せています(寝泊り付きで)。
ここの宿にはクラシックを学びにハンガリーへ来ていた女の子がきりもりしていました。

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中世の石畳


「時々、お部屋にあるグランドピアノを使わせて欲しいんですが。」と言われたので、
どーぞどーぞ、殆ど私は外出してますから、とは言ったものの。

ブダペストは観光するところが限られているので、割と早めに帰ってくることも多かったんですね。また、宿の周辺は暗くなると殆ど人通りもなく、女性が一人歩きするには好ましくない環境でもあったので、なるべく早めに帰ってきたというのもあります。

なのでピアノレッスンが終わるまで、薄暗いリビングで待たないといけなかったりしました。


その日も足早に帰ってきたら、なんと台所の窓越しに、その音楽家と男の子のプチラブシーンなんて目撃しちゃったもんだから(見たくな~い!)、また時間を潰さねばなりませんでした。トホホな宿だったんです。



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よくある風景/モスグリーンの制服がかっこよかった


一人旅は疲れてダウンしない限り、時間を大いにもてあますこともしばしばあります。
ここの宿には書棚一面にたくさんの和書がずらりと並べられていて、活字離れしていた時期でもあったので嬉しくて嬉しくて・・・でもあんなに本があっても、いまいち読みたいものが何一つなかったんです。
仕方ないからあれ、読みました。
えーと、なんだっけ。そうそう!「失楽園」(笑)。
渡辺淳一さんの本って、けして読まない部類なんですけどね。彼の「燃え尽きる愛」というテーマにはちょっと入り込めない部分があったんですね~。それにしても、お若いことです。ブラーボ。



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有名なマーケット/ここで野菜とソーセージを買って自炊


ブダペストのあとはプラハに入る予定でした。
そこで達人と待ち合わせをするにあたり、いつ何時にどこに着くかを前もって日本に連絡しないといけません。
しかしネットカフェが連日の閉鎖(ネットトラブルによる)でメール連絡を絶たれ、仕方がないのでプラハのホテルへFAXにて連絡を。「絶対に送ってね!!確認してよ!!」と何度も念を押したのに、後日知りましたが、
「案の定」送信されていませんでした。

ま、海外ってこんなもんなんですよね。
人を信用したらダメです。


そうなるであろうことを事前に予想して、日本へ国際電話をかけて達人の携帯にメッセージを残したのが大正解。
プラハではちゃんと達人が、私の到着を待ち構えていてくれて、ホームで手を振っていてくれました。




ブダペストには「グヤーシュ」と呼ばれるシチューみたいなやつがあります。
お店に入ってグヤーシュが食べたいです、と言ったら、熱々のが出てきました。想像以上に美味しかった。
寒くて肩がこりそうなくらい前かがみに歩いていたカチカチの体を解きほぐすかのような味。

「名物というものは、その土地の気候に合った食べ物である」


そう思わせるような非常に味わい深くて暖かい食べ物でした。
デミソースにジャガイモやらソーセージやら、あぁ思い出した。特産のパプリカが入ってるんです。


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パプリカ/レースも有名



というわけで、ブダペストはグヤーシュで締めます。
思い出す順番が少しでも狂ったら、失楽園で締めるところだったー。


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チャオ ブダペスト
多分もう訪れることはないでしょう。