世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

MOMAの静かなる主張

モダンアートっていろいろあるから個人的には美術館に行くと好き嫌いの好みがはっきりと分かれます。ピントが合えばいいけど合わなければダメってな感じに。

まずNYを訪れて最初に向かったのは前回お話したノイエ・ギャラリー。
で、翌日訪れたのがここ、MOMA

生涯で何度も訪れてもいい美術館、私はすぐにいくつかピックアップすることができますが、MOMAもかなりいい線です。この美術館はちゃんとテーマをもっていて、それが全体的にブレることなくきちんとまとまっている感じがしました。これだけでもすごいです。コレクターらの意思の統一性がうかがえます。

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NYでみたもの③/MOMAの静かなる主張


MOMAは以下のパーツに分かれています。
・絵画、彫刻
・ドローイング
・建築、デザイン
・写真
・版画、挿画本
・メディア
・フィルム

これだけあると個人的には興奮しないわけがありませんので、友人に「終わったら電話するね」と言ったものの5時間もMOMAに閉じこもっていたわけです。ほら、だから一人で正解なんです。時間の約束なんてできないんだから。第一誰かと行ったら申し訳ない。長時間の自己中心的な自己陶酔につき合わせるのはさすがに心苦しいんです。

何が良かったかとか、どこに感動したかを語りだしたらキリがないので写真でどうぞ。ほんの一部にすぎないのですけれど・・・。MOMAってこんなのもあるよ、的に。


>エントランス
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>子供たちの屋外実習はとっても微笑ましい。「あの色はどんなイメージがする?」「怖い!」とかそんな会話ですが、テクニックじゃなくて感覚の勉強ですよね。あー素敵!

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ピカソの「ギター」。まいりました。

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>オブジェの一部。

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>ガラスケースの中をひっそりと歩いていた人たち。

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>興味の対象は国境や年代を超越する。

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ポップアートを背景にかたちどる照明器具。二つが一つになって一体感。

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>そして光と影が作り出す、明暗の静かなるささやき。

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>空間バランス。お見事。

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>動き出す椅子。また完全なる数式によって生み出された巧妙な設計バランス。

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>おでこを軽くノックされたような静かなインパクト。コンコン。

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誰かが何かのイメージをかたちにする。
そのイメージをキャッチすること。


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また、RICHARD SERRA という人の個展もやってました。言葉では説明できないのでリンク貼りました。
私は展示室の方のグルグルに入ったのですが、酔いそうになるほどグルグルしていました。足元の空間が狭くて上部が開放されており、壁は斜めにそりあがって渦巻いているからです。未開の地に足を踏み入れた感じです。完全に平行感覚が麻痺する状態になります。そして、なんともいえない不思議な空間に自分がいることになります。まさに体感するアート。



写真もすごくおもしろかった。
飽きない。まったくもって飽きません。
ここではイスラエルの写真家の個展をやっていました。壁一面に広がる大きい写真の中には泥まみれの家屋の間を駆け抜ける人々がいました。私はあくまでも個人的主観ですが、テクニック重視型よりも、ストーリーがしっかりと存在する写真に対する憧れがものすごく強いです。


MOMAツアー、お疲れ様でした。美術館に行くと本当に脳みそがグッタリするんです。

でもそれは、とっても心地の良い風がふくような、爽やかな疲労感です。



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