世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

Fidanka-2

Fidankaとはホテルの名前。
どんな意味があるのかと聞いたら、木の名前と言っていた。
 
 
これがホテルの全景。
 
私が泊まったお部屋は奥から2番目のルーフトップ。
バーやレストランからは少し外れているし、プライバシーも守られていていいお部屋だった。
(外人をあまり信用していないので)しつこくメールでお願いして本当によかった。
だって着いて一階の部屋だった、なんてオチは絶対にいやでしょう。
 
 
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最後の見納め。
バルコニーから見るカルカンの景色。
 
ここで水着を干していたら風で吹き飛ばされていた・・・(床に落ちててセーフ)。
 
 
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この海を毎朝バルコニーから眺めては、水の透明度チェックをしたものだった。
 
これともお別れ。
 
 
 
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写真を撮っていたらホテルのお掃除のおばちゃんがバケツを持って現れて、自己紹介してくれた。
ファティマと名乗るおばちゃんはとびきりの笑顔で話しかけてくるのだけどトルコ語全然分からない。
日本から来たというと、手に持っていたバケツを置いて木をユサユサ揺らしてレモンをもぎ取って私にくれた。それはシワシワの小ぶりのレモンだったんだけど、それじゃ納得いかなかったのか、その後再び登場して部屋にまで上がってきて立派な方も2個くれた。そして別れ間際にはハグまでしてくれて、一人旅をしている私にとってはそういう優しさがなおのこと心に染みるのであった。
 
 
 
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しかもこのレモン。
 
旅行中スーツケースに入ってたのだけど、開ける度に芳香なレモンの香りがバックに充満し、家にかえって台所に置いていてもずっとすごい香り。日本で食するレモンとは違い、トルコのレモンってこんなに香りもいいのだと知った。
 
せっかくのレモンなので一番ベストな食べ方を調べ尽くし、結論はレモネードにして頂いたのだけど、これまで食したどのレモンよりも味が深く甘く、どこか野性的な味がして、思い出と共に心が震えるようだった。皮を刻んで冷凍してあるので、いつかパウンドケーキに入れてみたりしたいと思っている(けどうちにはオーブンがない)。
 
 
 
 
プールの左側に立っている木のポール。小さいランタンがぶらさがっているやつ。
 
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これはホテルのオーナー自慢のもの。
7年前に作った時から一度も朽ちることなく立派に存在している。
 
これほどの耐久性のある木を見つけるのは今は難しいのじゃないかと言っていた。
「おそらく地元の材木店でもなかなか売ってくれないと思うよ、価値が高過ぎて。あれは木の内側の幹の一番頑丈な部分なんだよ。プールサイドでもああやって何年も立ってるなんてすごいだろ」
だけど木もいつかは風化するからその時は同じようなものを見つけるのは苦労するだろうなあとしきりに言う。
 
手作りしたからこそ、小さなものにもとても愛着と懸念を抱いている。
 
 
ちなみにシャワールームはひのきを使っていた。
お湯をあてるとほわ~んとひのきの香りが充満していいアロマ効果。
日本の温泉でもひのきを使うんだということを話したら、上記の話になった。
 
 
 
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ヨーロッパはいろいろ歩いてるしいろんなものを見てきたけど
このホテルのような感動は久しく、ない。
 
木や石の自然のもの(堅いもの)とハンドメイドの暖かみ(柔らかいもの)がこれほどマッチするなんて。居心地のよいものという価値観は無論人それぞれなのだけど、私にはとてもハマったという話。
 
 
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こんな狭い足元に飾られている刺繍なんて一体誰がみる?
小さい心遣いというか、小さなこだわり。
しかも誰かに見てほしいというよりも、好きで勝手にやってる感じがいい。
きれいにアイロンもかけられていて潔いよいし、刺繍とレースのコンビネーションもグッド。
鳥と果物のモチーフもかわいい。
刺繍の色が紫と緑っていうのもいい。
 
 
 
 
 
 
部屋を下りる時の風景。
 
 
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ホテルのHPはこちら。もっとすてきな写真がたくさんみれるのでぜひ。
 
 
誰にも知られたくない秘密のホテル。
 
 
 
「次にくるときは一週間くらいゆっくりできるといいね」とオーナー。
ありがとうを言ってお別れする。
 
 
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そして、カルカンのバスターミナルで次の町へと行くバスを待つ。
 
切符を買おうとしているとカウンターの隣りにいたトルコ人がどこまで行くのか聞いてくるので「イスタンブール」と答えると、それなら3000円で行けるぜと言う。どうやって?と聞くと、バスで13時間という。
 
冗談じゃない。
飛行機でひとっ飛びよ。
ただし空港まではバスで4時間かかるけどね・・・。
 
 
 
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Miss you, カルカン!!
 
 
だけどもう行かないとおもうよ!!
 
 
 
いい思い出というのは、繰り返さない方がずっといい思い出で生き続けるものだから。
 
そういう場所がたまにあってもいいような気がする。