2024イスタンブール5度目の滞在体験記、第二回目はなんとクラブです。
なにゆえにクラブに行ったかというと、友人がどうしてもヨーロッパのラウンジミュージックをイスタンブールで堪能してみたいということでした。いろいろ検索してみたけど彼女のイメージするものにはマッチしなかったようで、結局本人が調べたオオバコのクラブに行くことになりました。これも複数人数で旅行をする時ならではのイベントですね。私にとっても滅多にないチャレンジとなりました。
イスタンブールはわりとガチャガチャした騒がしいHipHop系やポップスの音楽が街中に流れているイメージがあり、クラシックやオペラといったいわゆる欧州の上層階級のカルチャーからほど遠い印象ですし、ジャズは一応あるけど(昔アルバムを一枚買ってきて今でも持ってるしラジオでもたまにトルコのジャズバンドが出てくることもある)そこまでポピュラーではない。クラブっていったいどの層がメインなんだろうか、HipHop?R&B?ポップス?EDM?おそらくジャンルがお店によって異なりそうなんですがさすがに全く分からない。結局独断と偏見で友人が選んだ場所にただついていく私。
場所は新市街からだいぶ離れたボスポラス大橋のたもと、オルタキョイ。
そこには複数のオオバコクラブハウスが立ち並んでいてレストランも併設してあり、そこで食事をした後に併設のクラブへ移動というパターンもありらしい。本当はキメッキメにめかしこんで行かないとならないのだと思いますが、私のようなちっちゃい日本人がそんなノリで行って悪目立ちしてもやだなあと思い、どちらかというとすっきり上品な感じで行きました(どうせトルコ人もそこまでのセンスはないだろうと高をくくった=ディスってどうもすみません)。
夜9時過ぎくらいに新市街からUBERに乗ってさっそく出かけてみると、レストランエリアはボスポラス海峡を眺めるオープンテラスになっており、海峡の向こう側、アジアサイドの夜景もみえてかっこいい。せっかくだからカクテルを頼んで二人で乾杯です。
あえて無難にパスタを頼みましたが、そのおいしさが想像を超えてきて大満足。ずっとトルコ料理ばかり食べてる時はなおさら洋食が美味しく感じます。高かったけどね!こういう場所だし、まあいいでしょう。
私もこういうクラブの流儀がよくわからないのですが、夜中の1時になってからようやく金ぴかに飾り立てたおねーちゃんたちがノリノリでやってきて、夜はそれから始まるみたいでした。私にとってはもう寝る時間ですが。
私たちが飲んでいたら、サンパウロ出身のブラジル人が声をかけてきて「来年TOKYOに行くことになってとても楽しみなんだ」と言ってくれました。最近どこに行ってもこういうことよく言われる。日本人としてはありがたいことです。
DJタイムは深夜1時から開始(遅い)。今回行ったクラブは豪華めですね。だから逆に言うとあまり若者がいなくてそれなりの大人がくるような場所ですからそういう意味では正解。居心地はそこまで悪くもなかったです。例えば誕生日のお祝いにみんなでやってきてシャンパン頼んで海峡の夜景見ながら遅くまではじけるとか、デートでやってきてラウンジスペース(有料のソファエリア)でくつろぐなど、乱暴にいうと「ちょっと高級な居酒屋」みたいな感じに見えました。日本の居酒屋やレストランは2時間~3時間したら出ないとならないけど、ここは朝まで何時まででもいられるし音楽はガンガンだし薄暗いし夜景はきれいだし広いし怪しくないし、ちょっとくらいバカ騒ぎしても誰からも責められない、という意味では海外のこういう場所ってやっぱりいいですね。たまにはおしゃれして出かけるなら楽しいと思います。肝心の音楽は、友人が求めていたものとも少し違っていたようで深夜1時30分くらいに撤退しました。
それにしても信じられなかったのが、イスタンブールの土曜日の夜は全然危なくなかったということです。このボスポラス大橋のあたりは、昔来たときはちょっとこじゃれたレストランがいくつかあって、静かでかっこいい界隈だった印象なのですが、今回行ってみると多くのベイクドポテト屋台がならぶ騒がしいエリアに様変わりしていました(有名なんですって)。そして老若男女が大勢そのジャンクフードを外で食べるというガヤガヤした光景がなんと深夜1時過ぎても続いている!!そして、オオバコのクラブ界隈から大橋のたもとまで10分弱歩くのですが、その道中も深夜に関わらず多くの人やタクシーで賑わい、「深夜の橋のたもとは特に危険である」という概念を根底から覆す結果となりました!!まさか、夜中の2時にポスポラス大橋のたもとを普通に歩けるなんてことがまず驚きだったし、お年寄りまでもがあんな遅くまで外でベイクドポテト食べて夜遊びしている光景は、どこか自由な感じがして、これはこれで成立するのかもしれませんね。人生を楽しむために、選択肢はできるだけ多くあるに越したことはない。
ボスポラス大橋。
橋のすぐそばにモスクがあります。昔来たときは修復中でしたので、今回やっとその全貌を見ることができました。美しいです。
この周りにいる人たちのほとんどがベイクドポテトを食べに来ているみたいでした。
まあ、なんというか、土曜日の夜に屋台のジャンクフード食べながら夜景見つつ友達や家族や彼女彼氏とおしゃべりしにくる広場といった感じです。お金をかけずに楽しむ方法はいくらでもある。外で時間を過ごすという文化が日本にはあまりないのが本当に残念でなりません。
帰りもUBERを呼びましたが、イスタンブールはなかなかUBERがいない。あってもかなりの高確率でぼったくる(最初の金額と全くかけ離れた金額で請求される)。「事故があって遠回りするしかない」というぼったくりの常套句に抗議しながら不愉快なまま宿へ帰り、疲れてあっという間に寝てしまいました。
ということで、クラブ体験はそこまで語るものはありませんが、滅多にない経験ということでそれなりに楽しかったです。美味しいパスタも食べたしね!
オルタキョイ今昔物語を知りたい方はこちらの記事へどうぞ。この時はベイクドポテト屋台なんて影も形もなかったけどなあ。そして、この旅の最後はめっちゃくちゃ疲れていたみたいでキレ気味になっているのが読み返してみて我ながら笑った。やっぱり日記っていいね。
(別に読まなくてもOK)