世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ロンドン 2017 ナイツブリッジ~サウスケンジントン

いや~ロンドン来た!って感じがする。


ナイツブリッジからのケンジントンあたりは特に。






この界隈って当時の自分にとっては手の届かないエリアで、貧乏学生がお散歩することすら許されないのではないかと思っていたところです。

うっすらとした記憶では当時なんかの拍子にこの界隈に紛れ込んで、ハイソでお洒落な町並みをヨロヨロと歩きながら、「なんだか日本に住んでた頃と(海外での)今の自分って生活レベルにものすごく開きができちゃったなあ」という格差をかみしめたのでした。夢を追いかけるのは、いろんなものを犠牲にしなければならないのです。もちろん掴んだ時の幸福度は比べものにならないのでしょうけど。
別に日本にいた当時がすごいお金持ちだったわけでもなく、今もまったくの凡人なんですけど、それでも日本の生活レベルというのはやはり高いものだなと外にでると感じるわけです。そして、自分がどんどん日本という母国の水準から取り残されていくのではないかという一抹の不安が押し寄せ、自分の方向性を繰り返し自問自答していくことになります。おそらく海外に住んでいる人は誰もが通り抜けるポイントかと。

馬子にも衣装、じゃなくて、可愛い子には旅をさせろ、は本当だと思います。





そんなほろ苦くてひとかけらのスイートな思い出のあるナイツブリッジをバスで向かいます。




二階の一番前をゲット。嬉しい~。


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大パノラマなのです。




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ロンドンってそれにしても交通量が多い。
バスがその原因を作っているのもあるけど、ロンドンっ子にとってバスは大事な交通手段。寒い時とか歩きたくないもんね、外。





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ピカデリーサーカスを通ると懐かしのホテルリッツが見えてきます。

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ここに住むずっと前に初めてロンドン来た時に、この「The Ritz」という電飾を見てすごく心が躍った、とても愛着のある景色です。


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当時リッツホテルという響きがなんとも異国情緒を彷彿させたのです。
これは日本で再現しようとしても無理だし、迎賓館だってここまでじゃない。

当方、70歳くらいになったら泊まってみたいです。
(シルバーにはとりたて優しくしてくれそうだし)




思い出いっぱいのスポットをバスで通り過ぎて、お次はグリーンパーク。



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まるで絵本のような風景です。




っていうかやっぱ観光でくるとそこまで良く目に映るもんなんですね。
当時はなんとも思わなかったけど。



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なんで当時はそこまで思わなかったかというと、ロンドンはいつも曇っているのでお散歩してもうすら寂しい公園だし、ベンチはいつも夜露や霧や雨で濡れていて座れないことが多いのです。歩いていると疲れてくるしあったかいものが飲みたくなるので、結局公園を出てどっかに行くことになります。





キャッサリ~ン!
ZARAで買ったとかいうワンピース、いらなくなったらちょうだ~い。

(あの向こうはバッキンガム宮殿です)


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(このあたりからロシア人の観光客三人衆が後ろのシートに座り、大写真大会が繰り広げられ大興奮のダーダーが聞こえるようになります)






ナイツブリッジの大本命?バーバリーです。
これ以上の威厳はないってくらいの威厳を感じます!!!


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ロンドン有数のデパートの一つ、ハロッズがありますがこの一帯はなにやら修復中でした。



バスで通ると車窓観光が瞬殺で終わってしまいました。


うっかりしていて写真もありません。。。


このままサウスケンジントンでバスをおります。



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地図でいうとこんなルートです。


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ここでWhole Foodsというスーパーに入ります。
ロンドン店オリジナルのウォーターボトルを買いに行ったのですが結局売ってませんでした。店員に聞いてみたけど「はあ?なにそれ」って反応でした。使えない奴め!


あとで知ったのですが米国系スーパーだったのですね!
わりと刺激のある品揃えのお店で大満足でした。
ここでもバラまき用のチョコやお茶を買いました。




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(ボヤけてますがやるきがないのでお許しください))





アレを買ったのもココ。


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(ほぼ毎週大活躍中)




これはパケ買い。


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買ったあとで気づいたけど、ルイボスティー苦手だった。。。。


(違うお茶の種類と勘違いしていた)



ついでにこれは友達がロンドンから買ってきてくれたハーブティー
「有名どころの紅茶にしようとも思ったんだけど日本でも売ってるっていうから、絶対売ってなさそうなやつを選んできたよ」とのこと。

優しい人だ。



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だけど先日ナチュラルローソンで発見してしまった。
友よ。
黙っておくよ。


ハーブティー、実は苦手なんだがそれも黙っておくよ。






さて、ショッピングを楽しんでスーパーを出ます。




キッチン雑貨とかいろいろ欲しくなるけど、まだまだこのあとパリが控えていますので散財は慎重に。




サウスケンジントンの中心部にある教会。


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この教会の右側に見える道路をまっすぐ歩いていきます。




この界隈は特に目新しいものもなく写真もありません。




おめあてはここ。







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え~っと、なんていうパブだっけ。

The Churchill Armsって書いてますね。



HPよかったら見てみてください。
シャレたパブです。
有名みたいでしょっちゅうガイドブックや雑誌にも載っています。

ロンドンは「ガストロパブ」といって、ビールだけでなく食事も提供するようになっているのが近頃の傾向のようで、このパブはその草の根的な存在だそうです。
休憩がてら中に入ってみますね。



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↑この左側の赤い扉が入り口。





ドアを開けると中くら~い。


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確か14時過ぎくらいだったような。
それでも店内は人がいます。
観光客はほとんどいなくて、近くに住む人がいる感じでした。
エネルギッシュな年配の貴婦人がゲイは嫌いだと豪語し、
お向かいではキンパツで背の高くほっそりしたおそらく北欧系の女性がイギリス人とベタベタしてたと思えば急に泣き出したりして酔っ払ってるご様子。
そして隣りに座った南米系のカップルはずっと英語で会話をしていて
アジア人の私が一人座る、という構図。

なんというか、世界中の多国籍な人種が普通に生活しているロンドンの風景。

あたりまえのようだけど不思議な感覚が懐かしくなりました。

これでEU離脱か、と思うとどうもしっくりこないのです。

エネルギッシュな貴婦人は私がお店を出るときもジロリと見ていたので若干レイシストなオバーチャンなんでしょうけど、そんなのはどこ行ったっていますしね(そして確実にEU離脱に一票投じていることでしょう)。



さて、ビールでも飲むか。


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それにしてもコーヒー飲みたかった、パブにきて言うのもなんですけど。


ロンドンいると昼間っからお酒が堂々と飲めますよ。
ハーフパイントで3ポンドしなかったような。
テーブルチャージもないし。



店内はカウンターの他に奥に二つ部屋がありました。
私はカウンター寄りの手前の部屋、暖炉のあるところに座りました。
(暖炉の前は涙にくれた北欧美人に占領されているので近寄れませんが)



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それにしても陰気臭い。






扉の奥です。もう一つの部屋のある方。



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あっちはお店の人が業者と打ち合わせをしているようだったし、一見さんは入りにくい雰囲気です。


もしかしてここが「その昔パブは労働階級と上流階級にスペースが分かれていた」というところの「高貴な階級の人しか入れなかった」というお部屋かもしれません!


外観、もう一度みましょう。



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↑この左側の赤い扉が入り口。

さらに中央にもう一つ扉がありますね↑
さきほどお店したお部屋のスペースはちょうどこのあたりなのできっと間違いありません。







ロンドンのパブではビールが主流ですが、ジンとか蒸留酒も飲めそうです。
ここはガストロパブだけに食事も楽しめますが、なぜかタイ料理なんですよね。
本当はここでランチをするつもりでしたが、結局DISHOOMでカレー食べておいてよかったです。ちょっと店内が落ち着かない雰囲気だったので長居はできませんでしたし、ロンドンのパブでタイ料理もピンとこない。とにかく陰気臭い。
学祭のおばけ屋敷みたいな胡散臭さが漂います。
もちろんそれも含めて個性なのですが。



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一杯だけ飲んで出ます。
夜のユーロスターでパリに戻るので時間がないのです。


夕方になって電飾が灯り始めていました。


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さて、バスに乗ろっかな。それにしても分かりやすい案内です。すばらしい。


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ノッティングヒルも近かったけど特に用もないのでバイバイ。



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本当はここから歩いてサウスケンジントンのメインストリートまで戻り、ナイツブリッジで偶然迷い込んで歩いたあの頃の場所をお散歩したかったのですが、やや遠い上に寒いし時間もなくなってきた。




従ってルート変更。






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おめあてのヴィクトリア&アルバート博物館へ。

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(ちょっとマニアックな博物館だと思います)




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時間がなくて観て回れません。


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図録でも買おうかと思いましたが、、、やめました。



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一階にあったトルコ文明のコーナーはちょっと興味深かったのでダッシュで観ました。スルタンの衣装やトプカプ宮殿でみたような家具や装飾品が展示されていました。もはや愛着湧きます。



ビートルズもお忘れなく。


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タイムオーバー。



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ギフトショップでみたポスターがすごく気に入ったので買ってきました。




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(クリックした後右に移動すると次々と作品がみれます)



地下鉄に乗ります。


一気にキングスクロスアンドパンクラスへ。


ここの駅にあるフォートナムアンドメイスンで紅茶買いました。
お土産用と自分用に。

English Breakfastが好きです。キリッと濃いめのダージリン



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レジのイケメンが微笑みながら「Have a nice cup of tea」と言ってくれました。

ラストミニッツで英国紳士に萌え~。




パリ~ロンドンに行く時は入国審査が厳しくて時間がかかるので少なくとも1.5時間前に行くことをお勧めするとお伝えしましたが、ロンドン~パリに行く時は入国審査10秒で終わったため、1.5時間も時間を持て余してしまいました。
ということで、無駄に早めに行く必要はなかったのですが、たまたまだったかもしれないしいずれ時間に余裕を持って行くほうがいいですね。




やっとユーロスターに乗り込んで座席を探すも見つからない。
なぜか自分の番号が飛んでいる。
車掌さん見つけて探してもらう。

そしたら間違いなくあったのですが、すでに謎のフランス女性が座っている。
車掌さんがこの座席はこちらの女性(わたし)が予約しているのですが、と言ってくれたのですけど、フランス女性がわたしに向かってこう言います。

「本当に申し訳ないのだけど席かわってくれません?窓際がいいの」

。。。。。

どっちでもいいけど、お断りする前にちゃっかりすでに座っといてこのセリフ。

わたしですね、世の中に嫌いな人種がありましてどんなのかというと

「図々しくて謙虚さのかけらもない奴」が大嫌いなのです。

窓でも通路でもどっちでもいいのですが5秒沈黙してしまった。5秒って結構長いですよ。しぶしぶOKと言ったら、さっきの車掌さんがそのフランス女性に向かって「マダム、他に空いている窓側座席がありますからそちらに移られたらどうでしょう」と提案してそのマダムを連れて行ってくれました~。優しい~!!チュッ!





そしてパリへ戻りました。





ガールドノルド(北駅)23時到着。

地下鉄4番で一本、3つ目の駅オーベルカンフで降りてアパートへ。

北駅でも夜でも全然危険じゃなかったメトロ。

むしろユーロスターから降りた人がたくさんいて安心。

アパート、玄関のドア大作戦を見破られて強盗入ってないか不安でたまらなかったのですが、無事でした。死ぬほどホッとしました。。。。。








アパート最上階、階段上がったところにあるホネホネロックのオブジェ。


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(ホネホネロックを知らない人のために)






夜も23時に着いたらいくら都会なパリでもご飯食べるところはあんまりありません。なのでロンドンで事前に食事買っておきました。




じゃじゃじゃあ~ん。


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(サーモンが一個転がってますが、手荷物多くて必死で崩れてました)




このお店、ロンドンのあちこちで展開されていた日本食テイクアウト&イートイン。


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パリでも流行ってる、BENTO。
もちろんロンドンでも。
だけどWASABIはロンドンだけでしか展開していませんでした。

普段旅行中にこういうの食べることは滅多にしない私ですが、やはりソルトビーフからのサンデーローストからのバターチキンで、日本製の胃袋ではもうあぶらっこいのが受け入れられなくなっておりました。


はっきりいってすごい美味しかった。


大家の家にあるマリアージュフレールの「Maccha」を淹れてみましたが、全然抹茶じゃない味がしたので捨てて、普通のトワイニングと一緒に頂きました。




パリの家がもはやホッとする。


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暖房のスイッチがどこに隠れているかももうわかったし。



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(このクッションの下にある天板をよけたところの窓の下に暖房のスイッチがある。
まったくまるで謎解きされてるみたいだったよ)





そして寝る。


二日も家を空けたのでお部屋が寒くなっていたから、暖房の温度を高めにして(→これが後にあの玄関のドアを閉めさせるという奇跡を起こしました)、別に置いてあったブランケットもお借りして布団の上にかけて寝ました。


ロンドン、おわり!
最高の旅でした。
ゴールダースグリーンの家にも行けたし、リバティで記念のものも買った。
念願のサンデーローストはむちゃくちゃ美味しかったし、
Brick Laneのお天気な日曜日のマーケットも楽しんで言うことありません。
ケンジントンのお散歩が間に合わなかったところがやや悔い残りますがまあいいでしょう)

もうきっと、、、本当に行くことはないかもしれません。
70歳になってリッツに泊まる以外は。


さようならロンドン。



いろんなことを思い出し、
辛かったことや悩んだ過去は、今回の旅で楽しかった記憶に塗り替えられました。
過去は変えられないけど、楽しい思い出に変えることはできる。
そんな風にして前に進むこともアリなんだなあとしみじみ感じました。