世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

壬生義士伝/浅田次郎

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先日「降霊会の夜」という本を読んでとても胸にくるものがあり、浅田次郎さんの作品をしっかり読んでみようと思って、苦手な時代小説に挑戦しました。


壬生義士伝(みぶぎしでん)」と読みます。
吉村貴一郎という南部藩のが脱藩し新選組として生き抜く物語。
故郷を捨て、武士の道に生き、仁義を尽くし謙虚に生きていく姿にとにかく胸を打たれ、何度も意表を突かれて鬼気迫るものがありました。浅田さん独特のこの江戸っ子気質というか諸行無常感というか、一体なんなんでしょうね。ちょっと言葉では言い表せない良心の概念みたいなのをえぐり出されるような気持ち。やばいですね。

なんか父の姿を思い起こしてしまった(注:生きてます)
下巻の後半は何度も涙しました。


浅田作品、「プリズンホテル」を勧められて読んだことがありますが、正直あまりピンとこなかった。でも「降霊会の夜」と「壬生義士伝」は完全に引き込まれた。しかも時代物にものすごい興味を感じるようになり、しいては江戸の歴史までにさかのぼってお江戸ツアーがあれば参加したいと思ってしまうほど影響受けました。単純ですね、すみません。



J-WAVEの土曜20時から「浅田次郎ライブラリー」って番組あるの知ってますか。
あれ、すっごいいいんですよね。
めったに聞く機会がないけど、ラジオドラマで浅田作品の短編、語ってます。
麻布十番から六本木までの都電が走ってた時代の頑固者オヤジの時計屋の話。
忘れられません。
すごくいいですよ。
今もやってるのかな。
(やってた!と思ったら終わってました。。涙 http://www.j-wave.co.jp/original/soundsofstory/

(余談ですが土曜日朝7時と日曜22時NHKFMの音楽番組もいい。今も聞いてますが、夏の夜に窓開けて大音量のジャズ、お風呂上りにちょっと飲んで。最高です)




明日からは「キッチン・コンフィデンシャル」というのを読みます。
レストランの裏側を舞台にした物語。
ガラリと趣向が変わりますが、楽しみです。