世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

Ann Burton / New York State of Mind

たまにディスク・ユニオンのjazz館に行きます。
あそこには定番以外の掘り出し物を探しにいくか、自分の世界にどっぷり浸りたい時に出かけます。
ただ、私なんかをはるかに上回る濃厚なファンの必死な自己陶酔感にいささか圧倒される事もあります。
ちなみに女性の姿は5回に1回程度の割合でしか見ることがない。
若干、女人禁制みたいな雰囲気を感じることもありますが、どうせ陶酔してしまうので気になりません。

今回は掘り出しました。




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Ann Burton / New York State of Mind  



ジャズボーカルのアルバムを買ったのって、すごく久しぶり。
最近気に入ったのがない。
やっぱり音楽はむかしがいいです。
それをこのアルバムを聴いて、再び噛み締めました。本当はもっと聴き込んでからレビューしたいところだけど、待ちきれないのでやっちゃいます。

アルバム自体は1979年にリリースされていますので、比較的最近のものです。
アン・バートンはバラード歌わせたらやっぱり深い。
しかもいろんな歌手のカバーを積極的に随所で取り入れ、それを彼女流に仕上げている様はさすが。
またバックのピアノ、マイケル・レンツィのテクニックはとろけそうなほどエレガント!!
完璧すぎない安定感でしっかりとボーカルの世界を作り上げるサポートを勤め上げています。ブラーボ。


さらにこれはヘレン・メリルがプロデュースし、NYで録音を行っています(アンはオランダ人)。
ヘレン・メリルとはもちろん全く違う声質だけど、表現力が半端じゃない。
そして自然で、全く嫌味がない。張り上げない。
BGMとしてバックで流れていられるような声を持っているってすごいことです。知らない間に時間があっという間に過ぎていってしまう。

ビリー・ジョエルの名曲も、アン・バートンにかかれば・・・。と言いたいところですが、ピアノが断然いい味だしてます。ボーカルなしでもいいかもしれない、本音を言えば。つまり編曲がいいんでしょうか。
Something So Right は、ポール・サイモンの孤独な歌。これ、半端なくいい!!ジーンとくる。


1. NEW YORK STATE OF MIND
2. YOU STARTED SOMETHING
3. I CAN DREAM, CAN'T I?
4. ALL OR NOTHING AT ALL
5. COME IN FROM THE RAIN
6. TELL ME MORE AND MORE AND THEN SOME
7. THE NIGHT WE CALLED IT A DAY
8. SOMETHING SO RIGHT
9. ALL TOO SOON
10. SOON
11. NEVER NEVER LAND

ANN BURTON(vo)
MICHAEL RENZI(p)
BUSTER WILLIAMS(b)
GRADY TATE(ds)


ちなみにこの人は、「Blue Burton」というアルバムが代表作です。
洗練されたかっこいいアルバムですが、個人的にはそれほど響いてくるわけではないんですね。

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私は今回のちょっとうらぶれた雰囲気のする方が好きです。
小さなライブハウスで聴いてるような、身近でメロディアスなバラードの結集されたジャズ。
久しぶりに、いろんな雑念を洗い流してくれるようなアルバムに出会ったような気がする。


さらに彼女のこのアルバムを今探していますので(中古で)、見つけた方はご連絡を。
私の大好きな曲、「Youd Be So Nice To Come Home To 」(ヘレン・メリル)が収録されています。

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「雨の日と月曜日は」