キース・ジャレットが2011年の5月に来日決定だと、今鯉沼ミュージックから届いた会員限定のメルマガに書いてあった。去年の来日は確かパリとバッティングして行けなかったので来年は行こうと思う。キースももう歳を取ってきてるから来日できる時にいかないと、という焦りもあるし。
キースを知ったのは2001年だったかな、友人がくれた一枚のCDがきっかけ。以来、ローマでも彼の公演を観に行った。コンサートホールは比較的新しくできた場所で何ていう名前か忘れてしまったけど、ホール全体がプラネタリウムみたいになっててとてもきれいだった。だけど隣に座っていたイタリア人の女性がうるさくてうるさくて、「非常識なイタリア人め」と恨めしく思ったのも思い出してしまう。
彼の音楽の良さは何度もブログで熱く熱く語っているのでもう繰り返しませんが、私は以前もちらりと言いましたが聴き比べというのは今でもよくやります。ビル・エヴァンスのピアノとキース・ジャレットがそれぞれ演奏する同じ曲を比べて聴いたりします。
ビル・エヴァンスはとにかく都会的なんだけどシャープな感じとは少し違って、音域の上澄みをやさしくすくっていくような音色がします。無駄がないし(完璧で)とても洗練されている。彼の有名なアルバムのタイトルでもあり、数々のジャズジャイアンツが演奏した最も有名なNYのジャズクラブの一つ、「Village Vanguard」はそれほど大きいクラブではなく、建物の地下にあります。天井は低く、時代を感じる赤い絨毯の上を手際よくカクテルなど配る年配の女性が静かに歩いていたり、壁にはマイルス、モンク、コルトレーンなどの肖像画がかかっていて、店内はすでに禁煙になっているしみんな行儀よく演奏を聴いていたけど、当時はけむくて仕方がなかったでしょうね。そんな中でビル・エヴァンスのピアノはどんなふうに人々の心に響いたのでしょうか。
エヴァンスとは少し異なるキースの演奏は女性的な音色を出します。ものすごい女性的です。ピアノが色っぽくなります。すごいですね。「ためかた=間の撮り方」なんかは絶妙で、あれは本能でやってるんでしょうね。「I got it bad and that ain't good」という曲があるのですが、それのエンディングのスローなところなんかは胸に詰まるものがあります。
時代は繰り返さないし、少しずつ動いていくものだからこそ、今しか体験できないことをする。
だから私はコンサートホールに通い、ライブの質感を胸に刻みたいと思います。
キース・ジャレットは間違いなく語り継がれていくことと思います。
過去の記事はbeabea音楽感というコーナーにありますのでどうぞお時間の許す限りご覧になってみてください。
Keith Jarrett(来日)/up for it
キースジャレット/ケルンコンサートPart2
http://blogs.yahoo.co.jp/beabea642001/26340970.html
http://blogs.yahoo.co.jp/beabea642001/26340970.html
キースジャレットトリオ/ジャパンツアー最終日2007
http://blogs.yahoo.co.jp/beabea642001/19556635.html
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