世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

Elton John のバラード

ロンドンに住んでいたころ、オックスフォードストリートのとあるデパートに、大きい広告がベローンとぶらさがっていて、ポールスミスの広告かと思うようなド派手でポップなファッションに身を包んでいる男性がいた。

エルトンジョンだった。

初めてロンドンを訪れた時、ピカデリーサーカスのそばにある蝋人形館に行ったら、受付のかっこいいお兄さんがある歌をアカペラで歌っていた。

エルトンジョンだった。

ある日なんかのライブをみたら、ドナルドダックの着ぐるみを着てピアノを弾いている人がいた。

エルトンジョンだった。


「どの歌が一番好きか」と聞かれたら、即答。

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"Goodbye Yellow Brick Road"
最初初めて聴いた時にすごくジーンときた。サビの盛り上がり方も実に感動的で心を打つのだけれど
この歌詞がまた深い・・・。当時付き合っていた?バーニー・トーピン(絶妙のコンビだったんですね)が書いた詩で、ものすごく難解な歌詞なんですが、対訳を読んでも全然理解できない年頃だったはずなのに不思議と感動したのを思い出す。

表現者ってすごいな、こんな気持ちをこれだけの曲に仕上げてしまうのだから。
切なすぎて胸が痛くなるような気持ちになります。
http://www.youtube.com/watch?v=HtscTRMNKhc&feature=related


二番目はこれ。
"Blue Eyes"
蝋人形館の人が歌っていた曲。その姿をみて母国にたくさんの偉大なシンガーをもつイギリス人がとても羨ましく感じ、まだ若かった自分は強いミュージックカルチャーショックを受けた。
http://www.youtube.com/watch?v=eBBNHstqEvg


三番目はこれ。
"Your Song"
言わずと知れた名曲。
かるいドラマや映画に使われると無性に腹が立つのはファン心理として当然かと。
この曲の歌詞を聴くと、ストーンズの「アンジー」とイメージがほんのちょっとかぶります。
http://www.youtube.com/watch?v=mTa8U0Wa0q8&NR=1


四番目。
"Sorry Seems To Be the Hardest Word "
後悔?と嘆きの愛のバラード。暗い・・・けど、とっても美しいメロディライン。
76年の作品としてこのバラードですから、やっぱりすごいと思うんです。
It's sad, so sad Why can't we talk it over~.



五番目。
"Candle in The Wind"
ダイアナ妃でバーッと広がったけど、ノーマ・ジーンってマリリン・モンローの事を言うのは周知の事実。
http://www.youtube.com/watch?v=bqqa7xsFefU



こうやって考えてみるとよく分かると思うんですが、
私はどうやらエルトンジョンのバラードが好きみたいなんです。
歌詞もひたむきでまっすぐで悩んでとまどって、・・・って感じがして、実に人間らしい。
メロディの美しさもさることながら、バラード歌わせたら声も渋いしね。
たまに聴くとほんとに癒される。

奇抜なファッションと容姿で現代では(当時も?)ドン引きかもしれないけど、
どれだけ数多くのの名曲を歌ってきたか。見た目と違って歌は普通(笑)!

ぜひ洋楽入門編を通り過ぎた世代(90年代オアシス世代)にも次のステップとして聴いてほしいと思う。
ポップスの王道という言葉だけでは済まされない味がある。
今の現代でこういう深いポップスを奏でるシンガーソングライターってそんなにいないでしょうね・・・。
70~80年代はそういう意味では宝庫だったんだと思います。

イギリス人は He is crazy と言いいつつも、今でも愛し続けているシンガーです。

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