コルチュラ島自由行動 後編。
(久方ぶりの更新なので忘れた方はすいませんが前回を参照なさって下さい)
クロアチアの南の地方の特徴としては、街並みが大体こういう細い路地と坂道になっていて、小高いてっぺんに教会とか修道院とかがある。だから、強い権力を持つ人は高いところに住む(あるいは建物を建てる)というルールがあったものと思われます。イタリアだと敵陣から身を守るという理由で小高い丘の上に街を作ることはあるけれど、クロアチアの場合は少し意味が違いそうな気がしました。防衛目的のイタリア地方都市ほど大げさじゃないんですよね。
観光にはいいですよ。
狭い路地にカフェとかおみやげやさんとかブティックや本屋さんがあって。
こういうヨーロッパの片田舎の風景は居心地がいいです。
未だに商店街がある場所は、それぞれの役割をしっかり担う戒律みたいなのがありますね。パンを買うときはお気に入りのパン屋、コーヒーはあそこ、本はあの書店、ボタンが欲しくなったらあの衣料店、というように、ヨーロッパの片田舎はそういう商店文化が未だに根付いていてとてもいいです。個性があるし、仲良しになれるから。そういうネットワークの中で共存して生きることが昔の時代の商売。こういうのが恋しいです。
生鮮食品はほとんどが市場で買います。スーパーで買うのって滅多にないです。早起きして市場に行って、お気に入りの店を見つけて常連になる。市場はお昼くらいまでしかやってませんし土日は閉まるので、生活のリズムができます。そんなふうにして、労働力と消費者はバランスをとるシステムになっています。24時間動きっぱなしの日本は便利ですが、そうじゃない国はそんな風に動いています。一見不便に見えるけど慣れるととても合理的です。そのリズムに合わせていけばいいだけなので、逆にルールができてやりやすいです。
また、こういう片田舎はとても静かです。
日本のようにパチンコとか電気屋とかそういう騒音もありません。
だからこういう小道を歩くと、風がそっと吹いて、鳥がちょっと鳴いて、猫がのっそりと沈黙のまま現れてみたり、時々家々の窓の奥からテレビの音が小さく聞こえてきたり、踏みしめる石の音がカリッと少し聞こえたりするだけです。
コルチュラ島はマルコポーロの生誕の地、と「思われて」います。
実際はイタリアだとの説もありますが、一応ここだとクロアチア人は言っています。
マルコポーロの家はこの島の最大の観光名所のようで、旧市街のメイン広場のすぐ裏にその建物があります。ほとんど朽ちていて残っているのはお屋敷の一角のみ。
だれもここがマルコポーロの生家だとは気づかないらしく、何人かの観光客がうちのグループの美人ガイドさんに質問してきていました。
ここは生家のレセプション。
ここから先は有料のようなので引き戻しました(特に興味がないので、、)。
レセプションの入り口から下を見下ろすとこんなアーチの歩道になっています。
これはその小道の脇にあったマルコポーロ専門のおみやげやさん。
この道を下って行くと海の見えるプロムナードにぶつかります。
そしていよいよモーレツに楽しみにしていたランチタイムに。
おめあてはこのお店。
Konoba Adio Mare
こんなにたくさんの口コミ情報がお店の前に貼ってあります。
コルチュラ料理が食べれる伝統料理を出す店で、Brodettoという魚のシチューが有名だというのでそれを食べることに。
まあまあ混んでます。
この日はあんまり食欲がなかったのでシチューだけでいいやと思って注文。
そしたら、これが。。。
これは一体なんですか。
昨日の残りものをスープにしたんだろうかってくらい、スカスカでほとんど具がなく、大失敗もいいとこ。隣りにたまたま居合わせた日本人夫婦の方が召し上がっていた海老の煮物(ブザラというらしい)も、なんか食べるの大変そうでそんなにおいしそうではなかった。
あとは、コルチュラのプリンはバラの風味が入ってるとかで、カスタード好きとしては試しておかねばと思ってプリンも食べた。今考えるとすごい組み合わせ。。。
店内はこんなふうに吹き抜けになっていて雰囲気はあります。
本当はこの二階のテラスに座りたかったんですが、あまりにも暑いので封鎖していると言ってました。ザンネン。
味気のないランチにがっかりモードでメイン広場に戻る。
ここは市庁舎って言ってたような気がします。
忘れました。
こっちは博物館だったか美術館です。
この建物の右側の通りを下ると旧市街のメインゲートにぶち当たります。
あ、これはその脇にある教会か、礼拝堂だと思います。
これがそのメインゲートまでの通り。
観光客は必ずここを歩きます。
なんだか意味不明なんですが、とにかくクロアチアはジュエリーショップが多い。
特にこういう石関係のジュエリーばかり。
しかし最近は中国製のものがほとんどだと思うので一切買いません。
(割り切って買うならアリだと思います)
まんなかのネイビーのアクセサリーなんかはステキだと思うのですが、黒髪の日本人がつけるとたちまち地味になるのが難点。
ちょっとしたアーティスティックな入り口。
アーチの向こうは灼熱の太陽。
アーチの中は冷んやりとした空間。
そのコントラスト。
メインゲートの手前の広場。
右奥の角のお店もカジュアルランチを食べれる食堂のようだったのですが、お客が人っ子一人いないのにひるんで入るのやめて、さっきのシチューの店にたどり着いたのですが、今考えればどっちもどっちだったにちがいない。海沿いのおしゃれなカフェでサンドイッチだけ食べたほうがまだマシだったかも(これ、次回の教訓)。
ほのぼのとしたおみやげ屋さんについ足が止まる。
コルチュラ島は旧市街のみしか歩きませんでしたが、もっとゆっくりいろんなところを歩いてみてもいいなと思うほどリゾートにはもってこいのいい街でした。
時間がない中で、この通りでかわいいマグネットに目が留まり、ちょっと高かったけどそれを記念に買いました。そして、「そうだ、今回の旅でいく先々で記念にマグネットを買おう」と思い、それを実践していくことになります。
これがそのマグネット。
ヨットの絵があります。
あとは手作りジュエリーのお店に入りました。
そこで一目惚れしたピアスを即買いしました。
そして今年の夏はめちゃくちゃ登場しました。
このジュエリーショップ、10周年記念だとかでクッキーをくれました。
買ったピアスは中国製じゃありません。
コルチュラ島に住むクロアチア人のデザイナーが数名でこのお店を経営していて、レジの奥もちょっとした工房になっています。私が手に取ったシルバーのピアスもそこで作っているものだそう。そんな風に、唯一無二のデザインやジュエリーを海外で買うのが私の趣味と言ってもいいと思います。今回の値段は3,800円程度でした。高いものじゃなくていいのです。すごく気にいっているので、あとで他のとまとめてぜひアップさせてください。
あんな短い時間でよく気に入った買い物を二つもできたと思うととても満足です。
シチューはイマイチだったけど。
これにて島を離れます。
アッディオ。
ここでバスが私たちを待っていてくれるので、乗り込みます。
グループの何人かが間違えて違うバスに乗り込んでしまい、テヘペロしながら降りてきて個人的にはちょっとウケました(しっかりしてよね~)。
ということで、コルチュラ島おわり。
いかがでしたか。
魅力を存分に伝えられたらいいのだけど。
こんな風に時間がゆっくり流れている場所を旅するのが実は自分にとっても合ってるんだと、今になって知ったような気がします。ギリシャが一番好きな理由もそこにあるのかもしれない。そのレベルでいくと、トルコのカッパドキアなんかもいいです。
今回はドブロヴニクから始まり、近郊日帰りツアー第一弾がこのコルチュラ島でした。次回はモンテネグロへ行きます。でもその前にツァヴタットプチ観光もしてますので、時系列でお届けします。
あ、その前にこのツアーまだ終わってないので、ひとまず「つづく」。