以前モスクワの記事で、大親友だった旧ユーゴの友人と連絡が取れなくなってしまったと書いた。
ところがある日、信じられないことが起こった。
彼女からメールが届いたのである。
そのメールにはこう書いてあった。
「昔使ってたお財布を見つけて、その中身をみたら紙切れが出てきたの。そこにこのメルアドがあったので早速連絡してみました。まだアドレスが変わってなければいいのだけど・・・。」
たった一枚の紙切れが私たちを再びつないでくれるとは。
感動しちゃってなんだかジーンとしてしまった。
どれだけ嬉しかったかは言葉では語りつくせない。もう二度と連絡が取れないものだと思っていたから。
昨今はすべてがデータ化され、今や年賀状やバースディカードもメールで送る時代になり、形あるモノが形のないモノへと変化していく中で、いかにこういうアナログな方法が貴重な手段の一つであるかを思い知らされる。それと同時にあらためて大切なものに気付く。
旅先からのハガキ、年に一度の年賀状、季節のお見舞い。
遠くにいる人には「元気でやってます」
近くにいる人には「ありがとう」
その一言だけで、実は事足りるのかもしれない。どんなモノにもかえられない気持ち。