世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

古いもの

プチバカンスでまた下田へ行ってまいりました。

友人が駅で迎えてくれ、とてもすてきなイタリアンへ連れて行ってくれました。
盛り付けも見事だし、味もボリュームも申し分ない。
どれもこれも「手の込んでいる料理」。素晴らしいとしかいいようがない。
レトロな雰囲気のそのお店では、こわーいおばさんがテキパキ切り盛りしていました。
となりのテーブルではデザートのアイスクリームを必死にほおばる孫を、優しく見守る伊藤博文みたいなお爺さんがどっしり構えて座っていました。


下田って古く懐かしい、昔の漁村の面影を残しつつも、
その古きものを大切に今に継承している感じがすごーくするんですよね。
しかも若い人(30~50代)が多い。
「関東やいろんな地方から人が集まってくるから常に新しい変化があって、けして古いものだけで滞留しない」
そう友人は言っていました。

「最近は外国人が増えて土地を買う。金持ちの奴らなんだよね。だからそこにコミュニティーが築き上げられちゃって、地元の人が立ち入れないようにもなってきたんだ」とも言っていた。


下田には下田の、独特のよさがある。
入り江で遊ぶ子供の姿。
お父さんと一緒に自転車にまたがって浮き輪かついで走る姿。
手作りのアイスクリームを作る傍らで小さな物産館を営む男性。
昔のバスを改造して街中を巡回する石釜ピザ屋。
瓦屋根の下にひっそりと佇むソウルバー。

それぞれがとってもオリジナリティー溢れていて、どこか懐かしい。

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海辺の近くには特設バーが設置されていて遅くまでたくさんの人でにぎわう(外人が多かった)。
ウッドデッキのテラスで延々夜中の1時までダベる。


友人はつい最近家を買った。
南伊豆の海辺のそばにある、築106年の平屋。
「これから大改築するからその前に見においでよ」と言うのでみんなでそこへ向かう。
誰も住んでいないのでとても痛んではいたけれど、それはそれは素晴らしい家だった。形容するのはとても難しいんですが、今ではなかなか見かけない家です。前の持ち主のセンスも伺えます。
こういうのってすごくステキだと思う。今はみんな新しいものに飛びついちゃうからね、と言ったら
「僕たちも結構変わり者だって言われるよ。106年の家を買う人なんていないだろうからね」
そう言って小さく笑った友人を、私はちょっと誇りに思う。
そして数年前に彼らに起こったとても辛い出来事も、ようやく乗り越えようとしているんだなぁと思った。






お天気はずっと曇りでした。悲しい・・・。海で汗をかかない夏なんて・・・。

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日焼けはとりあえず第一段階なので軽く。
ヒリヒリ真っ赤になるような焼け方はアマチュア


お腹いっぱいで食べれなかったけど、ピザバス




南伊豆にあるもう誰も住んでいないお母様のご実家に一人で行った私のラジオ仲間は、家の中で手のひらほどの大きさの蜘蛛を見つけて失神しかけ、一日で東京へ帰ってきたと言っていた。確かに虫は多かった。シャワー室にムカデはでるわ、廊下を沢ガニが横歩きするわ(道ばたにはぺちゃんこになったカニの死骸がびっしり)、足の長い蚊はいるわ(吸血鬼)、手のひらほどの蜘蛛が生息するのも確かに不思議ではない自然環境、慣れるまでに時間がかかりそう。こういうのも現実なんですよね。



食っちゃ寝、食っちゃ寝る。
怠惰なバカンスでした。

チャオ。