世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ミラノの記憶

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ミラノの記憶と言えば。


・天気が悪い
・食事するところが少ない
・中央駅がめっちゃくちゃ怖い(ブルブル)
・雑誌で騒がれるほどの大したファッションセンスはない




ミラノにスフォルツァ城というスポットがあります。フランスやドイツと違ってイタリアに「城」があるなんて珍しいんですが、そこには私がかねてからずっと見たいと思っていた念願のものが展示されており、初めてここを訪れた時は非常に感動しました。
それはミケランジェロの最後の作品でもある石像、「ピエタ」というタイトルの未完作品が展示されているんですが、のみをどういう角度から打っているかとかどんなふうに思考を変えていったかというような「迷い跡」もあったりして実に興味深いです。更に彼が最期にやりたかった仕事はピエタだったのか・・・そう考えると今でもジーンときてしまう。

有名なバチカンピエタミケランジェロ20歳の頃の作品)とは全く対照的で、晩年の彼の作品は弱々しくも人の背負う悲しみや苦しみをしっかり石に注ぎ込んだ物哀しさがあります。もう以前のような隆々しさや肉体的な質感はなくなり、どんどん曖昧になっていきます。モネのように年老いても燃えたぎる思いを馳せる画家もいれば、彼のようにしんみりとした作品を作り続けるアーティストもいる・・・。


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キリストを抱えるマリアの顔は実は二箇所に掘られています。(写真じゃわかりづらいですね)
ミケランジェロは彫りながらずっとマリアの顔の位置をどこへ持っていこうか悩み続けていたのです。

また、ミラノではダ・ヴィンチの最期の晩餐も見ることができますが、私が滞在中はずっと修復中でした。今はもうお披露目OKになってますのでお立ち寄りの際はぜひ・・・「ダ・ヴィンチコード」を読んでから見るとマグダラのマリアの存在が妙に気になってしまうかと思いますが、どこまでノンフィクションかそうでないかは本人のみぞ知る。


イタリアに所縁の深いたくさんの芸術家や聖人たち。
それらの彫刻はいろんなところに点在していそうだけど、事実それほどありません。
ミラノではレオナルド・ダ・ヴィンチの彫刻がオペラ座前にありますが、あれほど有名な画家でも、実はここ以外ではあまりお目にかかることがないのです。フィレンツェに行けば幅広い偉人達、はたまたダンテの彫刻までもウフィツィ美術館で見ることが出来ますが、ローマまで下りてくると文化人から聖人の彫刻に変化していきます。なかなか興味深いです。




私はミラノにあまり縁がなく、初めて旅行に行ってからは乗り継ぎなどで立ち寄る程度でした。
だからあまり詳しくありません。
イタリアって小さいようで結構広いので、ローマからミラノっていうのはかなりの距離感を感じます。
話す方言も違うし食べるものの習慣もバールのカッフェーの味も違う。



でもやっぱりこれだけはいつ見ても素晴らしいと思う。



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中はお香の匂いが立ち込めていて、たくさんもの円柱が上へ、上へと延びています。

「できるだけ神様の近くへ」

そういう願いがこめられていたと聞きました。


ちなみにこのドゥオモの周辺を歩いていたら、血の付いた注射器が転がっていました。
夜は危険な場所ですのであまり近寄らないように。






では最後に、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世アーケード、ダイジェスト版でお楽しみ下さい。




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ミラノ中央駅はミラノの中でも最も危険と呼ばれる駅です。
けして夜は近づかないで下さい。
内装は美しい駅なのに残念です。



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チャオ。