世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

猿の惑星とアイデンティティー

とある老舗のコーヒー屋を訪れた。
友人がかなりのコーヒーマニアだからだ。

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こういうお店はほとんど趣味の世界、コレクターといっても過言じゃない。

4階くらいまである店内のほとんどが売り物とは言い難い品々に囲まれてる。
グラスとかフォークとかは「とりあえず置いてます」的で、別に本気で売り物にしようと思ってない(と思う)。
しかも結構年代モノのアンティークなものもあって、非常に古めかしい。



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商品の入れ替えをしているのは一階のメインフロアのみ。
しかしそこだって昔の食器の中にナルミだとかノリタケの国産メーカーの食器が一部置いてあるだけで、あとはどこをとっても似たりよったりのものが所狭しと置かれている。


ほとんどの人は2階以上までは上がってこない。

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4階までくると、中世の鎧とか埃をかぶったシャンデリアとか、ますます意味が分からなくなってくる。


こういう一貫した客に媚びないお気楽主義的な感覚が私は好きだ。
2001年宇宙の旅キューブリックはSF近未来を描いたけど実際の21世紀は何だかうすっぺらい表面的な現代になっているような気がする。だからといって別に支障があるわけでもなく、どんな時代になろうとも、仮に宇宙に行くことなんかなくても結局のところ個々なるアイデンティティーを持ち合わせていれば、実は自分が猿の惑星にいたとしてもきっとどうでもいいことなのかもしれない。




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多分ね。






さっきからこれ書きながら聴いてるラジオから流れている『67年特集』。
ルビー・チューズディやらペニーレインやTwo of Usモンキーズ、ドアーズ、プロコル・ハルムアレサ・フランクリンのRespectは昔繰り返し観た映画で当時人気だったハリウッドの俳優が歌っていた。なんていう名前の映画だったかは全く思い出せないけどそのシーンがフラッシュバックで浮かんできた。


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それにしてもここは日本なのに外国にいるみたいな錯角に陥る。

そこは間違いなく日本の古き姿なのに、だ。


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しかし「外国にいるみたい」、じゃなくて、昔の日本も「その外国の姿そのもの」だったのだ。


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以前、ある空き家に入った。

そこは以前住んでいた人の持ち物や家具がそのまま放置してあり、ほぼ風化しかけていた。
一番真ん中の部屋には仏壇が置いてあった。
気味が悪いことに、その仏壇は開けっ放しの状態で遺影がそのまま置いてあった。
恐る恐るその仏壇の横を通ってちょうど裏側にある4畳程の小さな部屋に入ると、棚に箱が置いてあるのを見つけた。

その箱に「人形は久月」って書いてあった。



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何となくゾッとしたのと同時に嫌な予感がした。


大体、空き家なのに遺影があるってだけで不吉極まりない。

私は子供の頃これで非常におそろしい体験をしたことがあるのでなおさら気持ち悪いのである。




あっ!


この写真よ~くみるとウィンドウに男の顔が!


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ブフフ。怖かった??

その男は浅草では有名な食器店『ニイミ』のコックさんでした。


(こういうことばっかりしてるからダメなんでしょうね)







では今週も良い一週間をお過ごし下さい。


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