世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ローズマリーの赤ちゃん

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ララララ~ララララララララァ

オープニングのこのハミングを聞くと、毎回私はものすごく胸がワクワクするんです。
さ、この映画を知ってる人!観た事ある人!
知らない方はまず私がじっくりレビューするのでご参考に。気になったら観て下さい。

ローズマリーの赤ちゃん」は70年代後期の、ロマンポランスキーの作品。
主演はウディアレンの元奥さん、ミア・ファロー
ジャンルは一応、ホラーだけど、これは立派なサイコサスペンスです。

とあるニューヨークの古いアパートに一組の新婚夫婦が住み始める。
そこは昔から悪魔祓いの逸話が噂されるいわくつきのアパートだったが、イマドキ夫婦はそんな話は気にもせずアンティークな部屋に一目ぼれ。幸せな生活がスタートするのだが、不可思議な出来事が次々と二人の周りに起り始める。
そして嫁はある日妊娠するが・・・・。

観てない人が殆どかもしれないので結末は言いません。
私は確かこの映画を中学くらいの時に深夜映画で見ました。すごくおもしろくて、再放送する時は必ずみてました。しかも同級生に薦めて観てもらったんですが、ポランスキーの映画を中学生に薦める中学生の私って今思えばマセガキ。(でも当時は有名な映画であったことすら知らなかった)
とにかくストーリー展開がおもしろいんです。退屈しないドキドキ感。

「誰が狂っているの?何が本当なの?」このあたりの、見る側を混乱させるテクニック。
「どれが夢なの?何が起こったの?」このあたりの、緊張感。
ラストのミアファロー。「え、本当にそれでいいの??!」と観るたび思ってしまう。

テーマはこれだ!
1.妊娠中の恐怖感
2.悪魔という存在の信憑説
3.夫婦の信頼感

ローズマリー(ミアファロー)はこの映画全体に漂う孤独感をバツグンに表しています。
そう、この映画は「孤独」です。
せつないくらいに孤独。。。
また、宗教的観念も盛り込まれているんだと思います。
もし私がカトリックであったなら、悪魔に寝食される姿を見せられただけで悪寒が走ることと思う。

ポランスキーの映画を観た事がある方ならお分かりかもしれませんが
独特の緊張感と人の悲しさ、孤独、哀愁がミックスされてます。
それぞれの映画がそれぞれのストーリーを軸に展開されていますが
必ずどこかにこの要素が入っているような気がします。
映像も独特のセンスが光り、カットセンスもバツグンです。

私がこの映画を好きな理由。
もはや理由なんてありません(いっつもこれだね)。
でも本当に好きなんです。映画って訳もなくそう思えるのが本物だ。

この映画は私の映画史上、堂々3位!!!


【余談】
主演のミアファローが何ともかわいい。ファッションも必見!私はこの映画をみて彼女のファンになり「華麗なるギャッツビー」も観ました。しかしこの映画のミアは何とも憎たらしいエセセレブ。こっちを先に観ていたら彼女を好きにはならなかったと思うくらいイヤな役でした。
ただ一つだけ悲しくも事実、と思ったのが自分の子を抱いて言ったセリフ。

「かわいくておバカチャンな女の子に育てるの。そうすれば幸せになれるのよ。」

そうよねぇ~。
っていうか、役のあなたももう既におバカちゃんですから。