お夕飯のあとはそのまま帰らず少し散歩しながらトラムの停留所まで歩くことに。
プラハはとにかくパサージュが多いです。
まずは、大きなデパートのような建物があります。
多くの建物には非常に特徴的な共通点があって、
一階はショッピングエリア
二階は喫茶店
地下はシアター
という三構造の仕組みになっていることがほとんどなんだそうです。
古い言葉で言う「社交場」というのが多く現存している理由も、プラハの街全体が大戦中ほとんどダメージを受けなかったことが大きな理由で、爆発でビルを大破されるわけでもなくもちろん地震があるわけもないので、未だに地下を潜れば巨大な劇場が存在し、二階に行ってはレトロな雰囲気をそのまま受け継いで眼下に歩く人々を眺めることができるのです。
(補足)
地下の劇場の数はおよそ200は下らないそうです。200ですよ!
その中でも群を抜いて美しいと思ったパサージュと建物はこれ。
(逆さ馬とおしゃれなカフェと地下4階くらいの冷房のないシアターのやつ)
しかもこの芸術的と言える建築デザインの数々は、一片たりとも無駄のない精巧な完成度です。すばらしいです。
それにしても見事な天井のドームでした。こういうのにとても興味があります。
一階のショッピング街です。
おそらくチェコの人は一階の使い方はディスプレイに全力投資するスペースだと考えていて、カフェのような休憩所に使うのはもったいないと思っていたのかもしれないです。そのあたりがちょっと他のヨーロッパにはない発想です。
パサージュは雨が降ってもゆっくり時間を過ごせるメリットもあります。
プラハがここまでパサージュの多い街だということを私は全く知りませんでした。
手持ちのガイドブックにもそんなことは一言も触れていませんでしたので、今回の旅の大発見だったと言ってもいいと思います。
こちらは別のパサージュ。
ヨーロッパは特に小売業が今でも成立しているし観光客も多いのでそこそこやっていけるんじゃないでしょうか。
ここも別のパサージュ。前述の通りカフェは二階にあります。
こういうお店もすごく雰囲気あります。個人的には購買意欲がグッとあがります。
奥にいくと再び天井吹き抜けのドームがあって、すばらしいエントランスが登場。
時計がおもしろいです。
それにしてもすばらしい真鍮です。私は一人で感動しきりです(涙)。
かっこよすぎるよプラハ!!!(号泣~)
地下につながるシアターの入口とビルのエントランス。
これら「秘密の通路」はこういう建物の中にひっそりとあったりします。
さらにまた別のパサージュを見に行こうとしたらもう夜だったので閉まってました。
「これはすごくめずらしいよ」とのことであちらに行ってみると、
なんと教会の真横(というかほぼ袖の下)にビアガーデンが!
めずらしいにもほどがあるほどめずらしい!
この日の後半はほぼ携帯で撮っているのでちょっと外の写真がイマイチです。
(午前中の動物園でコンデジのバッテリーが全消耗した)
これはプラハで有名な歴史のある古いレストランなんだそうです。
「雰囲気はいいけど味はイマイチ」(おにーちゃん談)
歩いていると前述の「二層式ビル」がいたるところにあることがわかります。
オープンサンド屋さん。
プラハで軽く食べるには本当に便利な食べ物。サンドイッチほど重くないし。
「オープンサンドは大体立って食べる」のがプラハ流だと何かで読みました。
だから椅子がないんだ、と合点がいきました。
このあばら骨みたいな天井も自然光を取り入れる仕組みになっています。電力があまり豊富じゃなかったからかもしれませんね。でも今でもそれが省エネになっていてうまく機能している気がします。
ということでプラハパサージュ巡りは終わり!
トラムに乗って帰りました。
つくづく思うことなんだけど、あれがかっこいいとかこれがすごいという感覚は人それぞれ違うけれど、へぇ~と意外性をついてくるものに目がいってしまうことはやっぱり万国共通なんだと思うのです。だから「これをいいと思ってもらいたい」とか「人の心を動かしたい」「良さをわかってもらいたい」と思うのであれば、何を持って相手の期待をより良く裏切ることができるのかを考えないとダメなんだなって思う。既成の固定概念を何度も眺め、本当にそれでいいんだろうか?と常に疑問を感じ続けることは大事なことじゃないかと。それはとても当たり前のことなんだけど、そうじゃないケースが結構周りには多いので時々違和感を感じてふと立ち止まることがある。
まあそう考えることが自分の人生に何か影響するのかと言われると別にそういうわけでもないんですが、たまにそんなことをつらつら考えているだけです。
では次はいよいよプラハ最終日です。