世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

スィルケジ界隈のバジェットホテル


イスタンブールのホテルの話をします。

イスタンブールは何かと縁があって今回3度目の訪問。1度目=旧市街、2度目=新市街と泊まりましたが、空港がアジアサイドだったため、旧市街で徒歩でフェリー乗り場まで行けることとお気に入りのチャイハネと毎日通いたい安食堂のあるスィルケジ地区に即決でした。とにかく便利な場所なのです。


さて、以前買った地球の歩き方によるとこのエリアは昔は物騒な場所だったとのことでしたが、もともとトプカプ宮殿の城壁の真下のお膝元ということもあり良い印象でそれほど危険な界隈の記憶もありません。治安もだいぶ変わったと書いてあったし躊躇もありませんでした。



ところが今回行ってみて改めてこのエリアを歩いてすぐ感じたんですが、確かに胡散臭い。こんなに町の中心にあるのにすごく怪しい雰囲気がするんです。国鉄の駅はすぐ真横だしトプカプ宮殿は徒歩5分だしすぐ目の前はフェリー乗り場でスークも徒歩圏内。こんなに便利なのにホテルがまったく繁盛していない。そして錆び付いた30年前の雰囲気が色濃く残り、廃れた感が半端ない。うーーーーーむ、、、これはちょっと失敗だったかなとついた瞬間に思いました。でもたったの3泊4日だし安いしどうせ寝るだけだしもう予約しちゃったし今更どうしようもできないのでチェックインしました。

そうしたら(いつものようにむすっとした顔の)トルコ人が「支払いはカードでもいいけどできれば現金がいいんだが」と言ってきた。強制ではないとのことだったのでカード払いでチェックアウト時に精算することに。

現金がいいってのは、つまりあれです、売上申告逃れの脱税対策。
だから加担しちゃダメ。
カードが安心かと言われればそれもわかりませんがそんなこと言ってたらカードなんか使えませんからね。



で、チェックインしてお部屋に入って、、、がガーン。

ボロい。汚い。

まじか~。


このホテル、とにかく最悪でした。
くしゃみも鼻水も止まらなかったので、窓全開して空気を全部入れ替えて、シーツの上にかかってた(いつ洗ったのかもわからない)ベットカバーを外してクローゼットにしまいました。そうしたらくしゃみも鼻水もピタッと止まりました。


下記、その他最悪な点。

・ エアコンが古くて効きが悪い上に埃まみれ
・ テレビのリモコンがベトベトして気持ち悪い
・ シーツに穴が空いている
・ ドアの下にすごい隙間が空いていて隣の部屋のタバコの煙が入ってくる
・ バストイレの換気扇が壊れていて汚れている
・ アメニティが汚い
・ バスタオルが古い
・ ハウスキーパーに持参したスリッパを盗まれた
・ ホテル入り口のドアがいつも空いていて防犯管理がまったくなされていない


口コミの評価はすごい高かったんですよ。あれ全部嘘ですね。サクラかな。
日本人のコメントも高評価で「また泊まってみたい」なんて言ってたけど、どうやったらそう思うのか神経を疑う。


最悪だったのはそれだけじゃない。


二日目の夜。

なんとなく目が覚めました。
時計をみたら明け方の5時。まだ真っ暗です。
ベットサイドのランプをつけたまま寝ていたようでした。
そのまままた眠りにつこうとしたその時です。


バスルームからこちらのベットに向かって、カツカツカツカツという素早く駆け抜ける爪音が聞こえたのです。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


ネズミだ。。。。。

ああ、昔アテネユースホステルに泊まった時を思い出す。あの時のホテルと確かに雰囲気似てるしな。と思ってがっかりする。







飛び起きて、スリッパないので(←盗まれたから)そのまま厚手ソックスのままレセプションに行きました。若いおにーちゃんが高いびきで寝ておりまして、ちょっとすみませんと起こす。何か部屋にいるみたいなんだけど見てもらえますかと言ったら、寝ぼけ眼で起きて「俺のフレンドに見に行ってもらう」と言って誰かに電話する。なんでフレンドなんだかよくわからないけど、一応おまかせする。数分後に「なんでもないって言ってるから大丈夫」と言われたけど、聞き間違いではないから絶対に確信が取れるまで部屋には入れない、怖いから一緒についてきてほしいと言いました。



私の「怖いから」という言葉にスイッチ入ったのか、レセプションの若いおにーちゃん、大丈夫だよと言って急にこちらの二の腕をサワサワしてくる。それを振りほどいて部屋まで走って行き、全部チェックしてもらう。私はドアのところに立ってあっち見てとかそっち見てと命令しているのだけど、なんともないと言う。お部屋変えてもらおうかと思ったけど、明け方だしまた埃っぽい部屋だと嫌だしどうしようかと思ってたら、そのおにーちゃんが若干エロっぽくなってきたので、ネズミより人間の方が危険だ!という結論になり、もう結構ですと言って出て行ってもらいました。そのあとは本物のネズミもトルコ人ネズミ野郎も出現せず無事に朝を迎えましたが、はっきり言って非常に不愉快で怖い思いをしました。



日本に帰ってこないだインドから帰国した男の子の友達に話したら「誘われたと思ったんじゃん?」って言われて超ショック。「きっとbeabeaさんは旅慣れてるからよかったけど、慣れてない女の子は危なかったかもね」とのことでした。


誘う気なんか100億万パーセントないし誘うわけがないんだけど、相手はそう取らない場合もあるんですね。。。あほーーーーー!!!





そんな話のあとでこういう写真お見せすると、相当悲惨なエリアだったという説得力が出ると思いますが、なぜこんなところを選んだんだと言われると正直なんとも言えない。だってイスタンブールって全体的にこういうところなんだもん。





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だけど、私は反省しました。


次は五つ星に泊まる、と。


ホテルがまさか危険な対象になるとは思ってなかったし、これまでもトルコのバジェットホテルには何度も泊まってきました。物価が日本の三分の一だから安いと言ってもそれなりのクオリティでしたから今回もそうだと思っていましたが、これを学びとして次回イスタンブールに泊まる時はこうします。


鉄則

・ 口コミの評価は最悪なコメントも必ず読む
・ 五つ星ホテルに泊まる
・ スィルケジ地区には泊まらない


です。

airbnbイスタンブールの場合は選択外。
地図が機能しない街で具体的に言われても待ち合わせ場所に辿り着けなさそうだし、ショートステイの場合は逆にちょっとめんどくさい。





ということで、イスタンブール悲劇のホテルでした。

帰国してレビューで酷評してやろうと思ったけど、ホテルのオーナーがわりと激情型で、口コミの酷評コメントに対してものすごい激昂していたのを見てやめました。カード決済したからいたずらされても嫌なので、決済終わったあとにコメントは書かずにスコアだけはつけさせてもらいました。ロケーションは五つ星、それ以外は全部一つ星にしておきました。それを見た日本人の人、特に女性。が、二次被害に遭わないように、私からのメッセージ、のつもり。何かを感じ取ってもらえれば嬉しいです。





まあ~そんなこんなで教訓。


イスタンブールのバジェットホテルは吟味せよ」


バジェットホテル=といっても、他国と比較しても物価が違うから便宜上そう言ってるだけで、現地では日本の普通のビジネスホテルと同じ感覚です。トルコの地方からきてる毛糸の帽子かぶったおじいちゃん(かわいい)や、ファミリーとかも泊まるようなところ。




しかしこの歳でネズミと痴漢が出るホテルに泊まるとは思いもしませんでした。


この界隈の薄暗いホテルの一階で朝食取ってる外国人もみんな騙されたというような顔でしんみり食事している姿が印象的だった。気持ちわかるよ、私も一緒。



追伸:
結局室内にネズミの姿を見かけることはなかったけど、おそらく壁の奥の向こう側を歩いていたのだと思います。どうやったってあればネズミの足音ですから。