ちょうど「騎士団長」を読み終わった頃でタイムリーだったので即買い即読み。
思ったのはやっぱり村上作品について誰かよその第三者が解読して語り、それを活字にするってすごく違和感ありました。
お相手の作家さん(川上さん)もお仕事だし同業だから仕方ないのだろうけど、頭が良すぎるのかなんなのか、いわゆる文学部の頭カチカチ部類の人の発言っぽくて、「この表現はこうだ」とか「こういうケースはこうだ」となんでもかんでも白黒つけようとする姿勢にあまり共感できなかった。言葉にするにはあまりにも難しすぎるよ村上文学は。
(※川上作品は過去に2つ読んだことがありますがデビュー作が全く受け入れず、私にはとてもめずらしいことなのですがそれは捨てました)
ただ逆説的にいうと村上氏にインタビューできる人って相当のツワモノだと思いますし覚悟や度胸のいることだと思うから、一生懸命それに応えたという勇気はすごいと思いました。
そもそも真の村上ファンってそんなに多くを語りません(そこがいいのだけど)。
もっとドライです。
え、感想みたいなのとか、いる?みたいな。
私の周りにいる数少ない村上ファン(ほとんどが男性)もそんな感じ。
いや~やっぱり初期の頃の村上春樹だよね、とか
海辺のカフカはイマイチだったよね、とか(支持派少数)
新刊出るらしいよ、とか
それくらいしか語りません。
「(なんとなく)いいんだよね」が最高の賛辞だと思っています。
近頃は揶揄されることが多い作家さんですけど、それも時代が変わって読者層の年代もそれなりに変わってきたのだからだというふうに個人的には感じています。