世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

オラクル・ナイト/ポール・オースター



先日友達がおすすめだからどうしても読んで欲しいと言われて借りた本。





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いや~。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

全く肌に合わなかった。

(いちいちめんどくさい言い回しでイライラしました)





お口直しにポール・オースターの「オラクル・ナイト」を読んだ。



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こっちはお気に入りの作家なだけあって、一気読み。
すごくおもしろかった。

つくづく思うのは、オースターって、日常的な生活のワンシーンとかほんのささいな人生の小さな出来事をなぞるのが本当にうまい。ささいな喜びとか、小さな誤解や裏切りとか、自責の念とか。それがミステリーのようにつらつらと描かれるのです。
考えてみれば、そもそも人生はそのものがミステリーなのかもしれません。




オースター独特の色仕掛け(青とか赤とか黄色とか。今回は青)も出てきます。
初期作品を彷彿させ、ファンをうならせる展開です。
本当にすばらしかった。
また新作が出たら読みたいと常に思わせてくれる、お気に入りの作家です。



ちなみに翻訳はもう彼の作品になくては欠かせない柴田元幸さん。
余談ですが、ちょっと前に柴田さんが字幕を手がけたドキュメンタリーを見にいってきました。アメリカの写真家の話です。


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ソール・ライターさん、とても詩的な写真を撮る方です。
感動しちゃいます。
この人の作品をみると、なにもかも自由でいいんだなっていう懐の広さを感じることができるような気がします。

映画は、本人がとにかく謙虚というか雑というか欲がないというか、お人柄をよく表現したドキュメンタリーでした。こういう人っているんですね。作品をクリエイトすることと、それを整理整頓することは全く別の才能のようで(考えてみればそうだ)、有能なアシスタントがいないとダメみたい。

写真集は日本ではすでに絶版となっていたようですが、今みたらAmazonで平行輸入始めたみたいなので買ってみたいと思います。ブーム?が去ったらまた買えなくなるかもしれないから、その前に。