世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

「ちいさいももちゃん」の思い出

児童文学の師、松谷みよ子さんが逝去されました。



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講談社青い鳥文庫、懐かしすぎる。
この青いふちどりの本は面白い作品が多いというイメージがありました。


松谷さんといえば「ちいさいももちゃん」の作者で、幼少の頃何度も何度も繰り返し読んだ、当時のバイブルのようなものでした。図書館で繰り返し読んだけどどうしても自分のものにしたくて、(前にも話したことがあるけど)父は本代は惜しみなく出してくれたのでお小遣いをもらって本屋さんに行きました。そうしたら、「ちいさいももちゃん」の横に「ももちゃんとプー」という新刊がでており、どうしても欲しくて2冊買ってしまいました。そして家に帰ってお釣りを渡したら、父にどうして2冊も買ってきたんだ、1冊返して来いと怒られて、当時私は確か6歳とかそれくらいだったと思うんですが本屋に返品なんて大人のすることだと思っていたから、買ったものを返すなんてことはもちろん一度もやったことがないし、恥ずかしいし本屋になんて言っていいかわからないしかなり落ち込んで誰もいないところで一通りでおいおい泣いたあと、暗い気持ちで本屋に行き、お父さんに戻して来いと言われたと伝えました。本屋さんはきっと不憫に思ったのでしょうね。想像を反してあっさりと(そしてとても優しく)いいですよと言って微笑んでくれて、その笑顔にとても救われたのを今でも本当によく覚えているのです。

数年前に父にその話をしたら、え~そんなことオレ言うかな?言うわけないよ、とのこと。人間だもの、おそらくその時はたまたま虫の居所が悪かったんでしょうね。今となってはよくわかります。

だから松谷みよ子さんの逝去のニュースをみたときすぐさまこのことを思い出しました。いろんな意味で思い出深い本なのでした。


松谷みよ子さんの生前のインタビューで、子供の頃に読んだ本は大人になってもどこかで覚えていたりする。きっとそこにはなんらかの接点があるのでしょうね、とのことでしたが、本当にその通りだと思います。人格形成までは大げさかもしれないけれど、人をいたわるとか道徳観念やはかなさ、そういうのは三つ子の魂百までもだと思います。鶴の恩返しを読んで胸を打たれたのは子供の頃だったはず(個人的には「きじも鳴かずば」がそのジャンルではNo.1だけど)。だからそういうハッピーエンドじゃない物語だって、子供はそれなりに咀嚼できるのだと思います。なーんて、子供がいないから偉そうには言えませんが。


押し付けがましいですが「きじも鳴かずば」リンク貼っておきます。
この絵本がまたそれは物悲しいイラストだったんです。。。
あずきまんまのくだりが個人的には響き、当時は想像力最大限に膨らんで歌のメロディーまで仮想したものでした。
だけど人柱は初耳。
多分児童書だから削除されたんだろうなあ。

(いとこが学校の先生やってるのでこういう本がいっぱいあったのです)



※前にどっかで書いてた記事ならすみません。長いことブログやってるとだんだんわからなくなってくる。