世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

アッシジ

もうかれこれウン年前の話だから全然覚えてないけど、アッシジのご紹介。

アッシジとはイタリアのちょうど真ん中へん、ウンブリア州の丘の上にある街というか村です。




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アッシジウンブリア州というイタリアの中部の農村地帯にある村で、このあたりの一帯同様、丘の上に町の中心があります。敵から身を守るためのいにしえのイタリア人の知恵です。


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イタリアのこういう小さな農村や町では、そこの中心街を「チェントロストリコ(歴史地区)」と呼びます。

上(↑)の写真の古い家並みも見てる分には情緒があっていいのですが、実際は停電はもとよりお湯が出ないとか水が濁るとかただひたすら寒いとか坂道が多いなど、結構不便なものです。ペルージャに住んでいる頃もそんな環境で、この現代に生きてまさかロウソクの灯りで勉強するとは想像もしていませんでした(そしてロウソクの炎が揺れるので酔った)。そんな頃をつい思い出してしまうような風景。



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この森の向こうは崖っぷちです。
霧が立ち込めていてちょっと下界がよく見えませんが、これこそがウンブリアの村の特徴な風景です。実際目の当たりにするとほんとに感動しちゃうんですよねこれが。



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アッシジの丘の上はひっそりとしていました。

ローマを出ると改めて感じるのですが、陽気なイタリア人の姿はどこにも見えず、寡黙で無愛想なイタリア人がこういうところには存在します。

時代が半世紀も停滞したまま生きている彼らからすれば当然のこと。
寒く風の吹き抜ける家でじっと耐えてほぼ自給自足の生活をしているのですから。
もちろん下界に行けば最新の(といってもイタリア、欠陥住宅多数)マンションが立ち並び、大型スーパーだってあるのだけど、チェントロストリコに住んでる住人はそういうところにはあまり行きません。買い物は近所の商店で必要なものだけを買い、質素な食事と生活をするのです。日本と違って3食しっかり食べる習慣もないし、パンとオリーブだけで済ませちゃったり、、、する。そして彼らは食事の際ワインはほとんど飲まず、コーラやスプライトを好んで飲む。



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プロフメリア(香水屋さん)がありました。
ボトルがかわいくて写真撮った。
今思い出したのですが、アッシジ行ったの確か夕方。
だからシエスタ時間でお店ぜんぶ閉まってた、そういえば。





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トラットリア(こういう素朴なところが一番美味しいんです)
ずらりと並ぶオリーブオイル



なんといってもアッシジで一番有名なのはサンフランチェスコ教会です。
ジョットというルネサンスの初期の初期の画家が描いたフレスコ画「小鳥と話す聖フランチェスコ」という作品があります。

私が訪れた時は、それはもう激しく劣化しておりまして、色もハゲハゲ、壁も崩れかけていたのですが、不幸にもアッシジを大地震が襲い、ついでに大修復されたようです。



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神の前では万物はなにものも平等であるという思想から、小鳥ちゃんにも説教をして聞かせたというほのぼのした聖人であったようです。

現在のローマ法皇フランチェスコもこの宗派というか、アッシジの博愛自然主義 聖フランチェスコから派生していると聞きました。フランチェスコを名乗るローマ法皇はいないはずですから、フランチェスコを名乗る初代の教皇ということになります。



あの中央の大きい教会が「サンフランチェスコ教会」(のはず)。

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そしてサンタキアラ教会。


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こちらはサンフランチェスコのお母さんの教会だと教えられ、ずっとそうだと思ってきましたが事実は違いました。キアラというのは女性の名前ですが、イタリアで女性の修道女の名前が教会名になるとはものすごく稀なことです。
キアラはアッシジではよく親しまれて愛された修道女さんだったのですね。



サンフランチェスコの教えが清貧、貞節、質素であることを考えるとアッシジはまさにそんな感じの村で、とても好感がもてる穏やかな場所であることは間違いありません。


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教会グッズも山のように売っています。
(だけどことごとくお店が閉まっていたのでウインドウのみ)






アッシジのオジサマの足の間に、キリッと背中を伸ばしたワンちゃんにメロメロ。




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ローマからもそれほど遠くないし、ウンブリアはおすすめ。



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そういえば、ウンブリア州名物といえばトリュフらしい。。。

知らなかった。。。

しかも地元じゃ10ユーロしないでトリュフのスパゲッティが食べれるらしい。

ペルージャ住んでる頃はそんなの考えたこともなかった。

毎日学食の安いニョッキで満足していたもの。

だいたいそういう情報って地元より日本の方が詳しかったりする。




現地でいただくトリュフは香りが違うんだろうな(妄想)。。。







おしまい。