前回の写真。
この時は迷子で疲れ果てて全くやる気の微塵も感じない写真になっています。
(なんで撮ったのかもよく分からない)
さて、今回。
このモスクは例の危険ゾーンを下ってきたところの大通りに面したところに建っています。入り口にもホームレスらしき子供がいて、ちょっと尻込みしました。
この通りの向こうに行くと例の危険ゾーン。
ローカル色がものすごく強くて完全なるアウェイ感がします。
ここは、バザール地区の横、シュレイマニエを下ったところにある
「シェフザーテバシュ・ジャーミィ」です。
続々と地元のトルコ人がモスクへ入って行きます。
この入り口で靴を脱いでいる時に、そばにいるおじさんに声をかけられました。
この写真の右側入り口に立っている帽子をかぶった黒い服のおじさんです。
歯がほとんどありませんでした。
どこからきたの
仕事なにやってんの
歳いくつ
例の定番の質問を浴びそこで終わるかと思いきやいろいろ勝手に喋り始めました。
中に入ってもついてきて、このモスクの成り立ちを説明し始めましたが、歯がないし歴史用語がちょっとよく分かりませんでした。
このモスクがイスタンブールで一番古い、ブルーモスクより古いんだと言ってることは分かりました。
でもそうなの??
ちなみにこのモスク、地球の歩き方には載ってません。
ロンリープラネットを見ると10行程度の説明書きがあるのみ。
中に入るとメンズが集まって何やら集会的なものをやってます。
明らかにお祈りではなくて番号札を持ってチーム分けみたいなのをしているので、一体何をやっているのか歯のないおじさんに聞いてみたら、彼らはこれから宗教巡礼でメッカに行くんですって。そのツアー編成をやってるとのこと。モスクって区民会館みたいな役割もあるんですね。
しかもおじさん、「おれはここのモスクの責任者もやったことがあるから権力があるんだ」(←怪しい)といって、女子が入ってはならない大広間の中まで連れて行かれそうになる。いくらなんでもそれはちょっとやり過ぎだと言っても無理やり連れて行かれて、祭壇だのガラス窓の話だのなんのかんのと話してくれるけど、ほとんど聞き流しちゃった。
モスクに入ると手前に必ず大きな大きな柱があります。
(これはブルーモスクの写真)
この柱の前に座ってしきりにお祈りをしている人をよく見かけました。
どうして柱に向かってお祈りするのかとても不思議だったので歯のないおじさんに聞いてみたら、イスラムは日に5回お祈りをするのですが、何か事情があってそれが叶わなかった時はこの柱の前で懺悔というか挽回というかをしてから一般のお祈りスペースに移るんだそう。
そしてこのモスクにも女性専用お祈りスペースがあり、女子供はそこで井戸端会議したり子供を遊ばせたりしていました(写真はあえて撮らず)。
さて、モスクを出て靴を履いていたら、歯のないおじさんがやや険しい顔をしながらやってきて「このモスクは老朽化が進んでいて修復せんとならんがなにせ資金が足りなくて困っているんだ」と言う。
ああ、はいはい、寄付とガイド代のチップってことね。
ということで2トルコリラを渡すとちょっと不服そうにムスッとしていなくなる。
最初はあんなに朗らかだったのに最後はこれだもんね。
ま、別にいいけど。
このあたりは随分物騒な地域昔は学識の高い知識人しか住んでいなかったんだと言ってました。どこまで本当なのかは分からないけど、イスタンブールが西洋的になりはじめたのは確かにごく最近のことのようですし、まだまだ昔の名残を残している地域も数多くあるのだなと、ここを訪れて実感しました。
以前、新市街の裏道のほとんどが空き家だと言いましたが、イスタンブールもダウンタウンの更に奥のこのような地域にくると朽ちて放置された建物も多く見かけます。そういうのを見る度に、発展してるのかそうでないのか分からなくなってくるのでした。
歩いてトラムのある大通りにたどり着くと、賑やかなネオン、たくさんの観光客、おみやげやさんなどのいつもの風景が増えてきて、とたんに安堵感で気持ちが楽になります。
グランバザールの界隈までまた戻ってきました。
昼間を過ぎたら青空市にはすごい人だかり。
ここは前回も来た、古本街。
読めないから買いませんが、海外の古本って見てるだけでテンションあがります。
なぜか水飲み場がありました。
さて、イスタンブールもそろそろ終わりに近づいてきました。
あっという間。