世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

セントマーティンのビーチ


TRANSITという雑誌があります。

主に男性が制作した、主に男性向けに作ってあるのであろう旅行誌です。これがとにかく大好きで、バックナンバーを買いあさって興味のある国は全部集めました。トルコ、フランス、ギリシャ、メキシコ、イタリア、アルゼンチン、そして今回のカリブ。他の旅行誌と何が違うかというと、写真がとにかく斬新で無垢で、かっこつけたところがなく(ないようにみえる)、スイーツやグルメに流されず雑貨の類いで読者をごまかさない。その国の歴史、ルーツ、政治、民族、ゴシップ(男性向け)、伝統料理、音楽など、本来の旅行誌にも載っていないベーシックであるけれどレアな情報が山ほど載っているので読み応えもあります。つまり簡単に言うと、「読んでいておもしろい」です。
そういう旅行誌って、実は少なかったりしませんか。



今回のカリブの海特集に載っていた一枚の写真に度肝を抜かされてしまいました。

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カリブ特集に載っていた佐藤健寿さんという写真家の方が撮った写真です。
雑誌には他にもたくさんの美しい写真とエッセイが載っていました。
それを最初に読んだ時、なんだか目からウロコが落ちるような、そして小さな興奮を覚えました。以来、たまに思い出して何度も読み返します。悩み、怒り、考え、模索し、模索していく。全てがハッピーエンドだなんて妄想はもう抱くことはないけれど、できることなら妥協はしたくない。泳ぐ野生の豚の話が印象的で、人も動物も、絶対的宿命に陥ったら必然的に進化していく生き物なのではないかと考えさせられるのでした。

理解しあえない相手のことを気に病むよりも、理解者である相手のことを考えるだけで幸せな気持ちになる。仮にそれが少数だとしてもそんなことはあまり問題ではないんじゃないかと思う。自分のことを理解してくれる人なんて、自分が誰かを理解してあげるのと同じくらい確立が低い話なのだから。どうやったって不器用にしか生きられない人もいるし、多分いろいろそんなに簡単じゃない。


今日帰ってきたらこのポストカードが編集部から家に届いていて、なんだかめちゃくちゃ癒されました。一生の宝物として大切にとっておきたいと思います。