世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

パタラビーチ

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朝食を済ませてコーヒーを飲んでいたら、1人の男性がやってきた。

「おはよう、昨日は姿を見かけなかったけど元気?」

そう、この人がホテルのオーナーでずっと私とメールのやり取りをしていたCuneytさん(なんて読むのかは知らない)。絶対あの部屋じゃなきゃやだとゴネて何度も確認の連絡をしたので覚えていてくれたらしい。考えてみたら昨日庭にいたイケメンに鍵をもらってそのまま部屋に入ったっきりだったので、正式にチェックインの手続きもしてない。でもそんなことは全然問題ではなさそう。

さっそくカルカンおすすめのレジャーを聞くと「パタラビーチなんかいいと思うよ」と言う。
本当はボートに乗って島巡りをしたかったと言うと、拘束時間も長いしおすすめしないと渋り顔で言う。地元の人が渋る顔は事実と思ってやめて、おすすめのパタラビーチに行くことにする。


本当はカルカンにきたら絶対に行きたいビーチがあるのだけど、それは明日にまわすことにする。
そしてそのために出発時間を遅らせてフライトも変えた。
明日は終日そのビーチだけに時間を費やせばいい。

そしてこれが後に失敗であったと気付くのだった。。。







さて、さっそくパタラビーチにGO!


ホテルを出る。
海の美しさは想像以上!

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振り返るとこんな感じ。


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カルカンは外国人の避暑地として人気があるようで、こんな白い家がいっぱい建っていてほとんどが売りに出されていた。しかもこのあたりは街の中心地から少し離れているのでちょっと隠れ家風になっている(隠れてないけど)。




そしてちょっとした湾になっていて、半島の向こうはギリシャ
あっちはエーゲ海よ、エーゲ海



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テンションあがる。
やっぱり海がキレイで暑いとこにくるとテンションあがる。


こっちは山側。


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見えるかな。
写真中央部を横切る線のあるところが幹線道路。
そこまで歩きます。

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パタラに行くには道路でバスを拾え、とCuneytさんに言われたけど、道路はこんな感じ。

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車なんか一台も走ってないし、どっちの方向がパタラなのかもよく分からない。
第一、道路の路肩に立ってるのってものすごーーーーーく抵抗あるのは私だけ?
商売女だと間違われない??
これ、夜なら100%怖い目にあっちゃうよ。


大体にして、こんなとこでいつ来るか分からないバスを直射日光の下で待つ程時間に余裕もない。
なにせ私は病み上がりなのです。

だから街の大きなバス乗り場まで歩くことにする。



帰りの目印はこの看板。
(確認)

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ドイツ人らしき夫婦もまっくろにやけた背中を見せながら悠々と歩いていくので私もあとに続く。
カルカンの町並みと、焼け付くような太陽と、どこまでも深い海と、雲一つない青空。

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バス乗り場に行ってパタラビーチのバスを確認する。
あと15分したら来るって。

待ってる人たちは全員外国人。
みんな水着着てビーサン履いて、海行くぜ!っていう意気込みの人しかいません。
これぞ、ヨーロピアンバカンスの代名詞ですわ。


下にきてるバスは「カシュ行き」。
パタラ、カルカン、カシュの往復バスみたい。
ちっこいバスよ。
これにギュウギュウに人が乗ってくるんだから。


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やがてパタラ行きのバスがきて、3リラバスの中で払って15分くらい揺られる。
パタラはカルカンの隣り町。
ビーチの他に遺跡群があることで有名らしいのだけど、バスはこの遺跡群をド無視してビーチに直行。


途中、車中の外人のみ入場料を払う。


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この遺跡、もう朽ちまくっているというか、目を凝らさないと遺跡だと気付かないような代物で。
個人的にはあまり遺跡に心を奪われないのでドスルーでOK。



パタラ情報その1

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パタラ情報その2


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この情報、完璧にあってた。
パタラ入り口の分岐点で一度バスをおろされ、乗換をしてビーチまで行った。
分岐点のとこにはチャイハネ(チャイを飲むカフェ)があった。
でかした、地球の歩き方の人。
しかしよくこの人もこんなとこまで来ましたね。。。
行ってみてほんとにそう思ったけど。



ビーチに到着!


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わーい!!



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パタラビーチ!



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さっそくイスを借りに行きます。
5リラだったかな。
しまった、バスタオルを忘れてきた。
タオルのサービスないの?と聞いてみるも案の定ない。
しかたない。。。痛いけど直寝するしかない(涙)。

さーて、音楽聴いて買ってきた飲み物飲んで、読書タイム開始。




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ところがこの日、ちょっと風の強い日だったのでそれほどリラックスできない。
本のページは風でバラバラするし、湿気と塩水でベタベタするし。
波が立ってるのわかりますでしょ?

従って、ちょっとしたら気分転換も兼ねて海岸のはじっこまで行ってみることに。


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あそこの崖の上に行ってみる。

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海の家は一軒しかないし地味なビーチ。
白い砂なので水がどうしてもちょっと濁って透明度はない。

でも海はきれい。
太陽は暑い。
浜辺にはマルイで買った派手な水着を来ている茶髪ガールもいない。
ナンパなライフセイバーもいない。
アジア人をおもしろがってギョロギョロみる人もいない。

みんなおとなしくそれぞれの時間をすごしている。
この絶妙な距離感がたまらなく居心地が良いのだ。



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崖に登る。

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ハロー、トルコ。

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崖から見下ろすパタラビーチ。


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地味なビーチだ!


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地元の人は秘密のビーチ入り口があるのか、人気のないところからいきなり登場していた。

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誰もいない崖の上。
ちょっと怖くなってきたのでビーチへ戻ることにする。
今思うとこういう崖とかに1人で来ちゃダメなんだろうな。
反省。


自分のテリトリーに戻って再び読書タイム。
あっという間に読み終わりそうだったのでもったいないのでやめて、お昼寝をする。
波の音を聞いたり音楽聴いたり。

海にいると何時間でもいられる。
ぜんぜん飽きない。
帰る時はいつも悲しくなる。
本当はもっといたいから。
でも3時を過ぎると風も強くなるし、海辺には適さない。
早くシャワーを浴びて着替えてのんびり夜を楽しんだ方が楽しいから、後ろ髪引かれながら帰り支度。




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この日はまだ体調も完全じゃないのか、まだ食欲がまったくない。
朝食を食べたっきりで水しか飲んでない。
夜は何か胃に入れないとならない。



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そういえばパタラの中心街でもみながら帰ろうかな。
せっかくここまで来たのだし。

バスは何十分に一本なのかなあ。
などと考えながらもときた道を歩く。
ある程度待つのは余裕で覚悟の上。
ここは日本じゃないからね。



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と思ったらバスがいた。
しかも私を待ってたみたい。
他にもいっぱい人が乗っていてどうやら最後に私を乗せて出発したかったみたい。
みなさんどうもすみません。
待ってくれていたとは知らずにのんきに写真など撮っておりました(はずかしい)。
ラクション鳴らすとかしてくれたら走ってきたのに。

だけどこういうところがトルコ人
奥ゆかしいというか、無口というか。
そしてジッと待っててくれる優しさ。
どっか日本人と似てません?
たまたまかも。



パタラの市街地で下車しようかと思ったら、パタラの市街地は市街地というほどのものではなく、林の中に粗末な木を組み合わせたた茅葺き屋根が数件並んだだけで、まるでアフリカにある民家みたいな感じの「集落」だった。そこで編み物かなんかやってるトルコ女性がにっこりと笑顔でバスに向かって手を振っていて、ああここも別世界なんだなあとしみじみジーンときたのだった。







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パタラの日。

別に何があったわけじゃない。
地味な場所だった。

だけど一生忘れない思い出とは何も派手なことばかりではなくて
こういった日常の一コマだったりする。