お待たせしました。
前置きが大分長くなりましたが、到着の朝のドタバタ劇を経て、ここパムッカレに潜入する時がやってまいりました。
パムッカレとは「綿の城」という意味を持つ国内有数の温泉保養地。珍しい石灰棚は世界遺産にも登録されている。この奇観を一目見ようと夏のシーズンは多くの旅行者でにぎわう。泳いだり、湯につかるのが観光客の楽しみの一つだった。ところが、あまりの開発ラッシュのため、現在温泉は涸れつつある。また、景観保護の観点から石灰棚への自由な立ち入りも禁止されてしまった。現在は遊歩道を歩いたり一部の石灰棚に入って白とブルーのコントラストが美しい石灰棚を堪能出来る。また、石灰棚を望む丘の上にはペルガモン王国やローマ時代の遺跡が広がっている。
(地球の歩き方より)
ベルガモン王国ってなんだ。
ベルガモットなら知ってるけど。
本当はパムッカレはスキップしようと思ってました。
なぜなら行程があまりにもタフ過ぎて駆け足になってしまう慌ただしい旅になってしまうから。
(事実そうなっちゃいましたけど)
しかしここを訪れた友人が激しくレコメンしてきたのでせっかくだからと思って訪れました。
5月26日。
初夏のトルコ。
朝晩はモーレツに冷えるけど、日中は本気の夏の日射し。
寒暖差が特に激しい季節だったかもしれません。
遠くに見える山なみが美しいです。
パムッカレは一大パークみたいになっていて、入り口が数カ所あります。
当初のプランではお土産やさんとかもひしめいているメインゲートから入るつもりだったのですが、こうなるともう入れればどこでもいい気分。
最寄りのゲートに向かうまでの風景。
紛らわしいですが青いのはプールで、温泉ではないです。
8時開門と同時に入るため、15分くらい前に入場門につくともう先客がいました。
その人たちと同様に入場料を払っていざ中へ。
目の前に広がる石灰棚の岩壁。
そして坂道の表面はサラサラとおだやかに水が流れています。
おや、先客が。
さて、ここを歩く為には靴を脱がないとなりません。
自然破壊を避ける為にも土足厳禁なのです。
ここがその境界線。
ジャブジャブと音を立てて小川が流れています。
ここで靴を脱ぎます。
温泉って聞いてたし、きっとほんわりあったかい温水が流れているのだろうと思いきや、そっと足を置いてみるとそれはキンキンに冷えた山水そのもの。
冷たい・・・。
寒い。
先客の軍団がこっちにむかってポーズ。
この先客、6人くらいで順番に集合写真を撮りあっていたので、なんなら全員で撮ってあげましょうかと声をかけるとその団体はイタリア人でした。さっきまでちょっとしかめっ面していたオバさまもイタリア語で会話できると分かると満面の笑みで話しかけてきました。ボローニャから来ていると聞いて、当時友達が住んでいたことを思い出し、ちょっと懐かしくなりました。
集合写真を数枚とってあげたら、お礼に私も撮ってくれました。
みんなは薄着なのに私だけ厚着。
パーカーの帽子の上に更に帽子をかぶってます。
下に服を2枚も着ています。
てるてるぼうずのようです。
しかしここ、裸足で歩くの拷問でした。
この石灰棚のボコボコが固くて固くて足の裏にアザか豆ができそうな感じ。ゆっくり歩いていると耐えられない苦痛が走るので駆け足であがっていきます。
石灰棚は上部から流れ出る石灰成分を含む湯が長い時を経て結晶し、大地全体を覆ったもの。遠くからみると真っ白い雪山のようである。ぽってりと何重にも重なり合った石灰棚が段々畑のように広がり、ブルーの湯をたたえる姿は幻想的だ。夕暮れ時のピンクに染まった景観もすばらしい。
(地球の歩き方より)
このワンコちゃんはきっと肉球が相当鍛えられているに違いない。
↑ この急勾配を素足でかけ登りました・・・私は原始人か。
野良犬がまた・・・
石灰棚は犬の遊び場でもあるらしい。
遠くにみえる山脈がとにかく美しいです。
遥か向こうの丘の上にはこのブルーの水たまりに入れる場所があるみたい。
水着もちらほら。
デコボコした坂道を登りきって靴を履く。
てっぺんにはとってもかわいい公園がありました。
なんかトルコって意外と絵になるので写真を撮るのが楽しい。
ここで日本人観光客の団体がいたので写真を撮ってもらう。
「とてもいい笑顔でしたよ」と言われるも、あとで見ると写真は逆光で顔が真っ暗。。。
まあいいけど別に。
そしてしばらくここでじっと座ってました。
20分くらいかな。
体が動かない。
そして顔がポーッとしてきたと思ったら急に熱が出てきた。
視界がボヤけ、寒気を通り越した悪寒で体中がゾクゾクして体中の関節が痛み始めた。
ここでようやく気づいたのです。
実は風邪を引いていたことを。
やがて一歩も歩けなくなり、文字通りパムッカレのてっぺんでぶっ倒れたのでした。
(続く)