世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

モネ展 2011@グランパレ

パリにはグランパレという国際展示場があってそこでいろんな催し物をやるんです。
1900年のパリ万博の時に建てられた建物で、こないだ何年かに渡って修復してました。
ここはファッションショーとか有名です。
シャネルとかああいう類いのやつです。

そこで開催されていたのが「モネ展」です。


イメージ 1



パリに着いて車でアパートに行くまでの道中、運転手さんが少し遠回りになるけどよかったら、と親切にパリ市内を通っていろんな場所を見せてくれたんです。その時にグランパレの周辺を通ったらこの看板が見えました。

パリに行く前から楽しみにしていた企画展。
運転手さんいわく、「まあ大変だよすごい行列で。僕も観に行きたいけど、3時間待ちは必須じゃないかな」と言われて愕然。

だけど、パリのいいところは、美術館の閉館時間が遅い事。
平日でも仕事帰りにフラリと寄れるように22時くらいまで開館しているんです。
彼らの夜ご飯タイムは大体20時から始まるので、美術館で絵画鑑賞したあとにどこかで軽く食べて帰る、というライフスタイルにぴったり合うようになってるんですね。



イメージ 2



これは昼間に撮影したものですが、正面が入り口です。
見にくいけど、昼間もすごい人でにぎわっています。

数年前に同じ場所でピカソ展をやったそうなのですが、その時も空前の大ヒットだったそうで動員数が想像を超える数字を叩き出したとのことですから、モネ展はそれを上回る期待があったのは間違いないです。しかも場所はパリの中心、グランパレ。パリだけじゃなくヨーロッパ中から印象派好きの人が惜しみなくチケットを払ってやってくることでしょう。
(チケット代12ユーロ)



お庭が本当にキレイ。


イメージ 10




こういうのを見ると、物質的な豊かさでしか幸せ度合いを計れない日本では感じにくいような、
自分の心の奥の感受性を優しく撫でられるような気持ちになります。
そういうのは、歩いていてふと感じるものであり、誰かに強制されるものではない。
だからパリが好きなんだと思います。




イメージ 11




周辺は並木道が連なっていますので、お天気のいい日はこうやってたくさんの人がお散歩してます。




イメージ 12




メトロのそばにあるキオスクも健在。



イメージ 13




警備の方たちが制服着て市内を練り歩くお馬さんの休憩所もありました。
艶ツヤで立派なお馬さん!




イメージ 14






こっちはグランパレの建物正面です。



イメージ 9



この日メイン会場ではロックフェスティバルをやっていて、夜は驚くばかりに変化を遂げていました。
これぞ、新旧コラボ!といわんばかりの奇想天外な演出が外からも見る事ができました。
その様子もまたあとで。




イメージ 15




グランパレの向かいにある「プティパレ」。



イメージ 3





そこの入り口階段に腰掛けるパリジェンヌ。




イメージ 16





ここから見るアレクサンドル3世橋と、金色に光るはアンヴァリッッド。
ナポレオンのお墓があるところです。
この橋の下はセーヌ川、橋を渡るとその向こうにはエッフェル塔スペシャルショットをお約束。




イメージ 4




橋の方から振り返ってみるグランパレ。



イメージ 5





橋のたもとにある街路樹。

ビートルズの「two of us」が聴こえてきそう。
意味はありません。
イメージで、こういう木が歌にでてくるような気がするだけ。


イメージ 6




you and I have memories, longer than the road that stretches out ahead(歌ってます)



イメージ 7






グランパレの最寄り駅。
なんて読むのかはいまだにわかりません。

パレス・クレメンソーかな。




イメージ 8



あ、モネ展のレビューするの忘れてた。



結局昼間の大混雑を避けて夜に行きました。
18時頃に列に並んで待つ事45分。

年代別にモネの作品が並んでいてとても見やすくて楽しかったです。
モネの作品は、初期ー中期ー後期ー晩年と、それぞれ全く作風が変わっていきます。
ですので、その移り変わりを時系列で展示しているのは、すでにあらゆるモネを見慣れているフランス人にとっても効果的だったと思います。「回顧展」というのが今回のテーマでしたしね。
どんな作品があったかという説明は割愛。
だってすごい量なんですもん。


しいていうなら、時間が足りなかった。
ワタシ、集中して見入るとかなり時間がかかるので時間にお尻があるとダメみたい。
最後は駆け足になっちゃってかなり後ろ髪引かれました。
チケットは一度買ったら次の日も使えるっぽかったので出直ししてもよかったんだけど、それも時間がないので結局諦めました。


それと、解説はフランス語と英語の2言語のみ。
ガイドブックに関してはなんとフランス語のみ(笑)←潔過ぎ!
「日本語もお願いします」なんて厚かましいことを言うつもりは毛頭ありませんが、やっぱり地元の言語に強い方が得だなって思いました。特に絵画のお膝元、フランスに関しては。説明書きや美術書はフランス語で読みたい。
これほどフランス人だったらよかったのにと思ったことはありません。
神様、生まれ変わるなら次はパリジェンヌ(男でもいい)でお願いします。



それにしても、フランス人は1人で行動するのがつくづく好きな人種ですね。
近所に住んでるのかなんなのかは分からないけど、白いポロシャツに白いパンツ、オレンジのぺたんこ靴にストール巻いたオバさんが退屈そうに1人で列に並んでいました。たまに携帯で誰かに電話したりもするけれど、ああやって「ちょっとモネでも行ってくるわ」という文化がたまりません。

もう一方では、髪の毛をガガみたいに緑色にした全身シャネルに身を包んだ親子(母と娘)も列に並んでいました。ひっきりなしにおしゃべりをする様子もいかにもフランス人。



でもそんなのばっかりがフランス人ではありません。
毎週水曜夜に無料になる写真美術館では、質素な学生カップル(ばっかり)が行列に並んでました。
(無料だからですね)
そのあとはおそらく近くのマレで、ケバブとグラスワインかなんか飲んでおしゃべりして帰るのでしょう。そういうのもいいですね。

毎週金曜日は飲み会ばっかりの日本の文化もまあ楽しいっちゃー楽しいですが、なんかそういうテイスト溢れる時間の過ごし方が定着しているパリが羨ましいです。公共と人が一致してるでしょう?
日本ではアートが好きだというだけで「インテリ」って言われて犬猿されがちなのが残念でなりません。もっと身近にアートを考えればそんな高飛車なものではないのです。



流しで一気に書き上げました。
じゃ、走ってくるのでこの辺で。


サリュー。