過去に撮りためたポランスキー映画が観たくて、夏休みにたまたま昔のビデオの整理をしていたら、
「マディソン郡の橋」のテープが出てきた。当時映画館で号泣した映画だったのは間違いないのだけど、テープを買うほどゾッコンだったのかと聞かれるとちょっと微妙な感じがする。でもさっき原作をハードカバーで持っていたことを思い出したので、やっぱりそれなりに好きだったのかなぁ。
長いこと私のブログに付き合って下さっている方はもうご存知かと思うのですが私はけしてロマンチストではありません。だから一般的な恋愛映画とかに陶酔することは殆どと言っていいほど、ない。
どうしてこの映画に心を打たれたのかというとおそらくそれはメリルストリープの演技だったんだと思う。クリントイーストウッドだってこの頃は全然かっこよくないでしょう?まだうら若き私にはイーストウッドの魅力も理解できなかったし。
で、久しぶりにこの映画を観てみることにしました。
(地デジ前まで長年お世話になったテレビデオを捨ててませんのでビデオはまだ観ることができます)
いや~。。。。泣きました。
10年経ってまた心を打たれました。
男が女にこう尋ねます。
>あなたは今の人生に満足しているのか。これまでやり残してきたことはないのだろうか。と。
すると女は男にこう言います。
>本当は教師を続けたかったけど、夫が専業主婦になれと言ったからあきらめた。
すると男は女にこう言います。
>かなわなかった夢はずっと良い夢で心に在り続けるものだよ
と。
大人の言い訳?と言われたらそうかもしれないけど・・・
ほんとにそうだなぁ~。。。。。。。。。(深いため息)
おそらく、後悔とそれは別物のような気がする。間違いなく。
そしてこの物語も結局はそう。
夢はかなうことはなかった。
一緒にいたいけど、いれなかった。
女は男と逃げたとしても、家族のことを思い出さない日はないだろう。
そしていつか逃げた男を恨み始めるだろう。
人生で一番心を揺さぶられた男との4日間も、単なる馬鹿げた日々に変わってしまうだろう。
だから女は別れを決意した。
そしてかなわぬ夢はたとえ離れていても、二人を死ぬまで結びつける事実となっていく。
あ~オトナな話ねぇ~。
自分本位ではもう決断できないんですよきっと。
それを一度きりの人生だからといってGOしちゃえるのは若いうちだけ。あるいは独身の特権。
でもそこでゆらゆらしちゃう人、たくさんいますけどね。
みんながメリルストリープみたいにはなれないとは思うけどね。
あ~いい話だった。
(みんなが知ってる話だと思うので内容云々は今回は割愛します)
女々しいなんて言っちゃダメよ。
監督はれっきとした男性、なんといってもクリントイーストウッドご本人ですからね。
(さすがBGMのセンスは抜群だった)