世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ロダン美術館

NYのグッゲンハイム美術館を初めて訪れた時にみた、ロダンバルザック
 
 
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これが実にシュールでかっこよくて、私がそれまで持っていた彫刻の「堅苦しい」という印象が少しやわらいだ気がした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そしてその数日後に訪れたメトロポリタン美術館でまたロダンに出会った。
 
 
 
 
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もう一つのバルザックだ。
 
 
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これらの作品をみていて、あることに気がついた。
 
これまで私がみてきた数々の彫刻というのはある種偉人の姿であったり聖書の物語に出てくる聖人などがほとんどで、それはあまりにも整然としていてリアルでいて、ミケランジェロの作品でさえ美しいというよりかはどこか簡単には近寄れないような印象だった。
 
 
だけど、ロダンはどうだろう。
 
すごくおおざっぱでシュールで神々しさまではなくとも、非常に人間味があふれていて親しみやすい。
 
ある意味、人間の姿そのものを表現している作品がいかに多いことかに気付いたのであった。
 
 
 
 
 
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だから、次にパリに行く時は必ずロダン美術館を訪れようと、メトロポリタン美術館を出る時にそう固く決意したのだった。
 
 
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そして数年の月日が経ち、ようやくたどり着いたのは2010年の10月。
むかしパリに長い間住んでいた友人が、ロダン美術館は数ある美術館の中でもお気に入りのひとつで、庭園だけでも楽しむ価値があるからよく訪れるのだと言っていたのを思い出す。
 
 
 
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ロダン美術館はナポレオンのお墓が安置されているアンヴァリッドのすぐそばにあるので、あの神々しい金色のドームを邸宅のいたるところからかいま見ることができる。
 
 
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毎月第一日曜日は、パリのほとんどの美術館が無料になる日。
 
ルーブルやオルセーなどの世界的に有名な美術館はおそらく長蛇の列であるだろうと予想し、少しマニアックな美術館から攻めることにしたのだけど、これが大正解。人が多すぎて作品が見れないなどといったようなストレスもなく、待ち時間もゼロで入ることができた。
 
 
 
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ロダン美術館はもともと本人がアトリエ兼住居として所有していたお屋敷だったところを改築しているのだが、それはまぁ美しい建物で、少しだけロココな雰囲気の天井といい、こまめに仕切られた部屋といい、そこからは必ず庭が見える設計になっているところといい、いかにもフランスらしい感じがプンプン感じる。
 
 
 
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ロダンは当時美しい恋人カミーユ・クロデールと才知を競い合いつつ愛を育んだ。
その二人の愛の姿と言われている「接吻」。
 
これを以前テレビでみてあまりにもの美しさにビックリし、またロダンの魅力に引き込まれたのだった。
 
シュールな作品ばかりじゃなかったんだ!
 
 
(人が多かったので完璧な写真が撮れないけどまぁいいや、って感じで撮ったのであまりよくみえないですね)
 
 
 
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白い大理石だと同じ彫刻家の作品とは思えないほど、とても優雅で清純さを感じる。
これは子供二人が横たわっている作品。
とてもかわいらしい。
 
 
 
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私がイタリアでずっと見続けてきた天使というのは、大体イエスヤコブかマリアの周りを舞っているか、ニンフのそばにそっと佇んでいるかのどちらかだった。
 
しかし、ロダンの手にかかると表現はご覧のとおり一転。
時代も移ろい、表現はもっと自由になり、躍動感と力強さでみなぎっている。
ブロンズと大理石を使い分けて作品を表現していたのかもしれない。
そういうところなどもとても印象深い。
 
 
 
 
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部屋をどんどん進んでいくと、突然「あれ」に出会った。
 
 
 
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後ろ姿。
 
 
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みてわかると思うのだけど、意外と小さい。
 
背中からみるといい感じ。
 
 
「考える人」のそばにある窓から外を望むと、秋のパリがみえる。
 
 
 
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これなんかもグッとくる。
 
 
 
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羽交い絞め。
 
 
 
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絵もある。
 
これは本人が描いたものだと思ったけど、違うかも。
 
単なるコレクションかも。
 
 
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あーーーーっ!!
タンギー爺さんがいるーーーー!!!!
 
そうだ、そうだ。思い出した。
爺さんはロダン美術館にあったんだ。
 
こんなところで突然ゴッホっていうのも意表を突かれているとはいえ、この偶然もとても嬉しい。
 
 
それにしてもかっこいい。
 
 
 
 
 
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こちらもゴッホの作品。
 
それにしてもこのグラデーションといい牧歌的な風景といい、印象派だなぁ。
 
いい、いい。
 
 
 
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しかしロダンってユニークな彫刻家だなと思う。
 
観れば観るほど魅力的。
 
 
 
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美術館の中で私が一番好きだった作品。
 
 
 
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ロダンの作品をたくさん観ながら時々窓の外に目をやると、そこにはホッとするような景色がある。
 
 
 
 
 
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2階の踊り場には古いタペストリーがかけてある。
 
 
 
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2階から1階のロビーを見下ろす。
 
タイルといい手すりといい、本当にセンスがある。
 
ツルツルした大理石の階段は滑らないように気をつけて歩かないと。
 
 
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続く。