世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

サービスの違い

ヨーロッパに長いこと住んでいた友人が、日本に里帰りしてまた戻ってきた時、こんなことを言っていた。
 
 
「長いこと海外にいてたまに帰ると、日本って本当に過保護で過剰なサービスが多く感じてしまう」
 
 
 
例えば電車のホームにある「頭上注意」「足元注意」。
私たちには見慣れた光景でも、友人から見たら驚いたとのことだった。
 
考えてみると確かにそういう場面はある。
 
 
 
 
電車編:
傘のお忘れ物にご注意下さい
足元滑りやすくなっているのでお気をつけ下さい
大変込み合ってご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございません
電車が遅れて大変申し訳ございません
5号車に汚れがあって皆様にはご迷惑をお掛けしております
車内でのお化粧はやめましょう
大音量で音楽を聴くのは周りに迷惑ですからやめましょう
車内で食事はやめましょう
妊婦、体の弱い人、お年寄りに席を譲りましょう(これはよし)
 
 
 
 
 
 
天気予報編:
紫外線情報
花粉予報
熱中症にご注意下さい
来週一週間は雨が降りますので今日のお天気を有効的にお使い下さい
まめに水分をとるよう心がけてください
日焼け止め対策をしっかりしてください
 
 
 
パッケージ編:
手を切らないようご注意下さい
炒め物をしている間、油がはねるかもしれないのでご注意下さい
 
※パッケージについては注意喚起を促すよう法律で決まっちゃったのである程度仕方ないけど2番目は行き過ぎ
 
 
 
レストラン・カフェ編:
携帯電話のご使用は他のお客様のご迷惑になるのでお控え下さい
 
 
 
とにかく日本というのは常に「相手の立場に立ち、周りに迷惑をかけてはいけない」精神がものすごい。
海外で長く住んでいるとそういう感覚とは別の社会のルールに慣れてしまい、あまりにもの過保護っぷりにいささかげんなりするという。過剰なサービスというか、過剰な心遣いは日本の社会を象徴していると思う。
 
私自身も「そこまで強制するか」と思うことが多々ある。
個々の意志よりも、周囲がどう思うかをそこまでストイックに優先しちゃうの?と感じることもある。
 
 
 
 
 
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だけど一方でこういった心遣いがあることこそが日本の美徳といっても間違いないだろう。
 
海外に住んでいても「どうしてこんなに自分勝手なのかしら!全くお行儀が悪いわね。」と思う時、
そういう感覚を持てることができる自分自身に、日本人である事の誇りを感じずにはいられない時もある。
 
 
一長一短いろいろ難しいけれど、
 
とどまるところ、「思いやり」とはけっして忘れてはいけない大事なキーワードだと思う。