世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

カメオ

散歩していたら偶然ステキなジュエリーショップにたどり着いた。

ふーん、と思って見ていたら、なんとカメオを見つけてしまった。



カメオは主にイタリアのナポリの工芸品として名高く、その掘りが細かければ細かいほど、また立体感が出れば出るほど、表情が美しくなればなるほど希少価値が高くなっていく(お値段も同様)。基本的に手作業ですから、職人技っていう点では誉めざるをえないわけであります。



私が今回見つけたのは現代風にアレンジしているやつです。
デザインは日本人が手がけ、カメオの製作はイタリア人がやっています。
しかもこのカメオ、ものすごい小粒です。
それなのに髪の毛のふんわり具合まできちんと分かります。

こういうシルバーのアンティーク風なプレートにさりげなく小粒カメオが・・・
しかも端正に作られた定番のヴィーナスの横顔がくっついてる!あっという間に心を動かされました。




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このカメオはナポリの工房にいるおじいちゃんが手作りで作ってくれた、もちろん一点モノ。

つい最近そのおじいちゃんが引退し、後継者がそのあとを担ってるらしいんですが、おじいちゃんほどの細かい作業や表現力がないらしくこれはそういう意味でも貴重ですと言われました(引退作品の一つです)。年輩の方の持つ技法や伝統はかけがえのないものですね。職人さんの「引退」という言葉を聞くと、ものすごく寂しい気持ちになります。


私はこれを赤い細目のネックレスに通して使おうと思っています。
雰囲気が変わってカッコよくなります。茶色の革チョーカーもいいかもしれません。


イタリアから帰るとき、友人に思い出として記念に一粒カメオを買っていったらどうかと言われたのだけど、どうしても自分にはまだ早い感じがしたのでやめた。しかもナポリに行った時、かなり胡散臭いカメオ屋に「ワタシ~日本橋三越でカメオ売リマシタ~」ってしつこくつきまとわれて嫌な思い出もあったのでなおさらだったんですが、本当はカメオって相性なんです。だから、「これだ!」と思ったものじゃないと買ってはいけないと思うんです。妥協で買えるほど安いものでもないしね。



ちなみにその日のお散歩は北青山にある、とあるギャラリー。



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音楽をテーマにした絵画展です。



私が個人的にファンであるイラストレーター伊藤ちづるさんの作品を観たくて足を運びました。
独特で平和的なその世界観をみると、「とてもリラックスできる」んです。
泥臭い世の中の、平和な瞬間を切り取ったような、そんな世界なんです。
世の中それほど悪いことばかりじゃないっていう気持ちになるような感じ。

潔さと主張を感じる世界観。
さりげない主張。


今回の作品、ものすごく良かった・・・。