世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ロシアン・ドールズ

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これは前作『スパニッシュ・アパートメント』の続編です。
やっとこの間観ることが出来ました。
この前観た『Paris』と同じ監督、主演コンビでした。この主演のデュリス、前作もこれもはっきり言って全く冴えないと思っていたけど、『Paris』の方ではかなり素晴らしかったし、監督さんの目線も私好みなので今後も大注目。


(あらすじ)
30歳を向かえた自分。安定しない仕事、特定しないガールフレンド、先の見えない将来性。
若かったあの頃から一体何がどう変わったというのだろうか。


映画でそれらの答えは出ませんが。

しかしこのクラピッシュ監督のかっこいいところはこれだ!



ロシア人は「理想的な」という言葉を好む。
それはイギリス人が常に「すいません」と謝ってばかりいるのと同じで、どこの国にもくせがあるように。

そんな「理想的な」道路の上を、「理想的な」女性が歩く。


長くてスラリとした足と揺れるスカートの後姿を。


彼はそれをずっと見ていたいと思う。


だけど途中で覚醒する。夢は夢で理想でしか過ぎないことを知るのを恐れるかのように。


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このシーンがもう~めちゃくちゃかっこよかったです!!!監督のセンス、お見事。





配役のセシル・ド・フランスはかなりキュート。ジーン・セバーグみたい。レズビアンの役(男役)でした。
彼女の映画も気になるので次に観たい映画にまわしておきます。

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オドレィ・トトゥは意外にフランスではウケが良くないと聞いたことがあります。日本人はこういう小鹿ちゃんみたいなのがカワイイっていうふうに定義づけられていますが、ヨーロッパは別にそうでもありません。私はアメリのような感じじゃなくて、こういう庶民的な役の方がいいと思います。


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ケリー・ライリーというもう一人の女優さん。この人もすごく自然でかわいかった。
映画の中では主役のデュリスの恋人役で登場しますが、彼女がこういうセリフを投げかけます。


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人々はものごとを目で見た時に、美しいものをみて完璧だと言う。
しかし私は完璧なものを美しいとは思わない。
不完全なものこそ美しいと思うから。
だからこそ不完全であり完璧ではないあなたは、私にとっては「完璧」なのよ。



ここまで言われてるのに彼女のもとを去ってしまうわけですからね。分かっていながら。罪。


青春ストーリーを観て共感したいなら迷わずアメリカ映画にいきましょう。
映画は時に答えをくれることもあれば、そうでない時もあります。
この映画をみて、どこか共感してみたり否定的になってみたり、お友達の話を聞くような感覚でみることをお薦めします。大人な映画ですのぅ~♪

ちなみにこの監督さんはおそらくウディ・アレンがNYをひたすら撮影したように、今回もパリの美しさをふんだんに描写しています。きっとパリがとてもお好きなんでしょうね。

数年後に思い出してまた観たくなるかもしれないようなとても良い映画でした。


あ、ただロシアンドールズ(マトリョーシカ)を数々の女性になぞらえ、「女たちはまるでロシアンドールズ。次から次へと現れて、いつか本当の女性にたどり着く」っていうオチには笑ってしまいましたが。


(付録)
なお、私がたまに観たくなるフランス映画

悲しみよこんにちは
・アパートメント

※前回レビュー「Paris」→ http://blogs.yahoo.co.jp/beabea642001/37841824.html