世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ウォール街

まだ私が10代だった頃。
一ヶ月のおこづかいの殆どを、CDあるいはビデオレンタルに費やしていた時代。
3倍速にしたVHSに深夜番組の映画をダビングし、3本立てにして暇さえあればしつこく繰り返した映画の一つ。


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ウォール街 1987年 アメリ
監督:オリバー・ストーン
主演:マイケル・ダグラス、チャーリー・シーン、ダリル・ハンナ


大好きな映画だった!何十ぺん観たか覚えてないくらい。


(あらすじ)
世界の金融の中心ウォール街で繰り広げられるマネー・ウォーズ。
若き証券マン、バド(チャーリー・シーン)が業界でも乗っ取り屋として有名な実業家ゲッコー(マイケル・ダグラス)に持ちかけた株取引の話をきっかけに、バドはゲッコーの弟分として認められ手を組むことになる。マネー、ステイタス、裏切りと欲望。ウォール街の人物描写を、インサイダー取引というからくりを通して綿密に描いた鬼才オリバー・ストーンの脚本が冴える逸品。


1.キャスティングの良さ
マイケル・ダグラスのキレ者で野心に燃える腹黒いビジネスマンが何より迫力があってすごくかっこよかった。
事実、彼はこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞しています。

青二才なオールバックの似合わないチャーリー・シーンの他にジェイムス・スペイダーが脇役で登場しています(懐かしい~)。10代の私にとってどこか美女なのか分からなかったダリル・ハンナ。考えてみるとあの頃のヒロインはいつもブロンドだった。


2.ゲッコー語録
a) 株主総会で乗っ取り屋と紛糾されたゲッコーが、全員の前で反撃のスピーチをする気迫溢れるシーン。
「欲は悪ではなく善である。欲から発したそのマネーこそが”株式会社USA(アメリカ)”を動かすのだ」

b) バドと口論するシーンで。
「全ては金だ。他はごたくだ。金は儲けたり失ったりするものではない。手品のように手から手へ渡るだけだ」

ゲッコーって鬼みたいなキャラクターなんだけど、その悪さぶりがとても魅力的だった。
そこがこの映画のみどころと言っても過言ではない。

3.雨の中でぶん殴られるシーン
青二才のバドに金儲けの秘訣を伝授し、愛弟子としてかわいがっていたゲッコー。
そんなバドに恩を仇で返されたことに腹を立て、雨の降る誰もいないセントラルパークに呼び出してぶん殴るシーンがとても印象的で、この映画というと真っ先に脳裏に浮かぶ。何だかんだ言ってもゲッコーはバドを本当の息子のようにかわいがっていたんけど(Yesマンだし)、彼の心はもう離れてしまったことが切ない。
悪いのはゲッコーの方なのになぜ同情してしまうんだろうか。
その心理状況がこの映画のおもしろさでもある。

これはもう大分前の映画だけど、今のAIGの役員ボーナスの話とかメリルリンチの話とかをテレビで聞くと、結局何も変わってないんだと思います。これに出てくるゲッコーは実在するんだろうなぁ。

私が持っていたVHSは日本語吹き替えだったし、間にCMとかも入っちゃうので遂にDVDを購入しました。
初めて英語を聞きながら観たのですが、マイケルの場合吹き替えの方が断然迫力あります。
けして彼のオリジナルの声が悪いわけではないのですが、吹き替えはもっと悪そうな感じがします。


さて、それ以外に当時はサクセス・ストーリーなるものが大好きで、

ワーキングガール
・摩天楼はバラ色に

なども、このウォール街と同様死ぬほど繰り返して観た映画。
「ニューヨークの高層ビルの風景をバックにした個室を与えられる → この上ない大出世」
そんな映画、多かったよ~(笑)。ちなみに「ワーキングガール」のDVDが廃盤で手に入りません(涙)が、あの映画のヒットで当時はNYの働く女性はみんな出勤したらスニーカーからハイヒールに履き替えるのだと本気で信じていました。


大好きな映画が手に入ったのでとても嬉しい♪
次の狙いは「セント・エルモス・ファイヤー」です。