世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ナポリタン

ナポリタンスパゲティーはイタリアには存在しません。あれは日本のママの味なのです。~



ナポリは数々の伝説が刻まれた街。

1. ピッツァ・マルゲリータの発祥地
2. パンツェッタ・ジローラモの出身地
3. ヒアリングに苦しむナポリ弁を話す街
4. 巧みな技術を兼ね備えた泥棒が住む街
5. ナンパな男性が多い街

何よりも私が恐怖におののいたのが、「ぶらさがるピアスをしていると耳をちぎられる」伝説。
つまり、貴金属や宝飾品は耳をちぎってでもスラれちゃうという言い伝えがあるのです。

ローマとナポリ、どっちが怖い?

私は断然ナポリの方が怖い(耳は大事だ)。
イタリア人ですら明日ナポリに行ってくるねというと、みんな心配してくれて「気をつけるんだよ!!!」と必ず言われます。だからでしょうね。

私のイタリア滞在期間○年の間で、ナポリの写真はこれっきり。


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スパッカナポリという下町をちょうど抜けるとこの骨董屋があるんです。
私は道ばたでカメラを出すことすら怖くて、弱腰の早業でこれを撮ったんだと思います。
大げさかもしれませんが、海外生活って慣れてきた頃が一番危ないのです。調子に乗ってるとやられます。


ローマは横断歩道以外の道路でも、人が横切ろうとすると必ず車がスピードを弱めてくれます。
ナポリは横断歩道でも車は止まりません。

エスプレッソ飲もうとしてバールに入ると、遠慮なく頭のてっぺんからつま先までそこにいる全員が不躾にジローッと見てきます。やだやだ怖い。お財布を出すのも躊躇するくらい警戒してしまいます。基本、ポケットに小銭をジャラジャラ入れるのがベター。カードなんて絶対持ち歩きません。ローマの家に置いてきます(それも不安なんだけど)。



そんなナポリを代表するエスプレッソはこれ。

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ナポリに着いて、この看板広告を見るとナポリに来たなって思うんです毎回。

KIMBOのエスプレッソは間違いなくナポリのバールでしか味わえない。
ちなみにローマはLavazza、またはillyがメイン。
でもエスプレッソの味は豆だけじゃない。バールの使い込んだエスプレッソマシーンが決め手らしい。

そしてナポリでしか売ってない豆はこれ。バールではあまり登場しないんじゃないかな。

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ナポリのおみやげにはこれを買ったり頂いたり。

他の豆はどこでも買えますが、これだけはナポリでしか買えない。
味は・・・KIMBOにしてもpassalaquaにしても、個人的にはとびきり変わるわけではない。残念ながら。


そしてナポリモッツァレッラチーズ(ブッファロと呼ぶ)がとんでもなく美味しい。
(正確に言うとナポリ、ではなくてナポリ郊外のナントカって地域のブッファロのことを指す)
モッツァレッラを世界中食べつくした事はありませんが、断言します。

ナポリのブッファロは世界一美味しいと思う。



これを食べる理由だけにナポリに行く人がいたら心底感動しちゃう。
「ピザじゃなくてブッファロを食べにきました」なーんて言われたら握手しちゃう。




イタリアっていうのはそれぞれの街にそれなりの文化があって誇りがある。
地方色がどの国よりもすごく強いので、景観、方言、食文化、コーヒー、全部異なる。
例えばフィレンツェに行くと真っ赤な屋根が並んでるし、ナポリに行けば殺伐とした古い町並みが並ぶ。(要は景色の色が変わる)
パスタの種類も変われば食べる趣向もデザートも変わる。
「そこにしかない何か」が必ずあるんですね。
私はそういうところが好きでした。同じ国なのに海外にいるみたいな感覚なんですよね。


しかし。

最近のナポリ。これが現実です。


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ごみ問題。

マフィアが麻薬の資金源の為に悪徳産業廃棄物回収業でお金を稼ぎ、ごみを不法投棄する問題に対してナポリ市が処理場を封鎖したことによる政治的理由が起因している。しかしこれにより行き場のないゴミはどんどん増え続け、悪臭と腐敗を進行させている。
はぁ~ありえない。どうしてイタリアっていうのはこういうありえない問題が起こるのでしょうね。
住むとよく分かりますが、結構ハードな国なんです。
この問題、今はどのように解決されてるんでしょうか。ご存知の方がいたら教えてください。


ちなみに。

イタリアマフィアって・・・・・・・・・・・・・・・冗談抜きで本当に怖い。

何がどう怖いかっていうのはもし機会があればお話します。(怖すぎてカミングアウトできない)



私が幾度となくナポリを訪れた、あるいは通過しても写真が一枚しかない理由は何となく分かっていただけるのではないでしょうか。

そう。

観光でウキウキ気分になんてならないんです。


もちろんナポリは素のままの飾らないイタリアという点では良いところです。スパッカナポリという界隈のちょうど真ん中にある2つの教会は、プロテスタントカトリックにそれぞれ分かれていて向かい合わせで建っています。ここは個人的にとっても興味深く、必ず訪れた場所でした。
ナポリに「ゾッコン」で毎年訪れる友人もいるくらいですから悪いばかりじゃありません。
ローマも人によってはボロクソに言われますからね。お互い様ってことで・・・いえいえ、ナポリはそれでも特殊!

そういう私はもしかしたらきっと「ローマ寄り」な人。



では皆さん、(ナポリ弁で)ボナシェーラ!

ナポリのベスピィオ山は今でも活火山!

アッテンツィオーネ、ナポリの男!