世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

ティム・ロスと悲しい映画の互換性

先日「泣ける映画ってなんかない?」と周りに尋ねたところ、2人中2人が『海の上のピアニスト』って答えたんです。
これはすごい確立だ!と思い、そのまま帰りにDVDを借りに行く。
裏を見たらティム・ロスが主演だった。あっそう、と思って迷わずレジへ。
最近結構気に入ってる役者さんの一人です。前は、神経質そうな面立ちと冷たい雰囲気がして苦手だったんですが、今はそんなふうに思いません。だからといって熱烈なファンってほどではないんですが・・・

自分の好きな俳優あるいは女優が出ていると安心感がある時ってありますよね。もちろん全部にあてはまるわけじゃないけど。


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今回の話のやつ。でも残念ながら「泣ける映画」ではなかったのですが、いい話でした。要所要所にいいシーンはいくつかあってステキなんですが、とってもハリウッド的なお話なので、ラストで感情移入がしずらかった。

好きだったシーンは、大きく揺れる船の上でピアノのストッパーをはずし、滑りながらワルツを弾くシーンと、
一目ぼれしたフランス女性を目で追いかけながら弾くピアノのシーン。
あとは天国についてのブラックジョークを語るラストシーン。ティム・ロスが意外にもピッタリなはまり役だったように思います。美しい音楽はモリコーネ

はっきり言うとこの映画って脚本云々じゃなくて、モリコーネとティム・ロスに支えられてる映画っていうのが素直な私の感想です。


これまで観たティム・ロス出演作は以下の通り。


■パルプ・フィクション

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この頃、こういう「日常的バイオレンス系」が結構流行っていたような気がする。『ナチュラル・ボーン・キラーズ』とか『トゥルー・ロマンス』とか。でもなんといってもパルプフィクション。もう本当にはまりました。観た後の爽快感が何とも言えなかったんです。天国に持っていきたいくらい好きな映画だけど、もし三途の川で手荷物検査があったらNGになりそう。


■レザボアドックス

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前にレビューしました。文句なしの傑作太鼓判。パルプフィクションとは甲乙つけがたいくらいの名作!
これも天国行き。


■世界中がアイ・ラブ・ユー(原題:Everyone says I love you)

これはあとで「ウッディ・アレン一人旅」のコーナーでレビュります。



■フォー・ルームス

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主演!ホテルのフロントマンを主人公に、いろんな部屋で起きる喜劇的オムニバスになってるんですが、ラストの話がおもしろかったなぁー。基本コメディなんですが、ブラックジョーク満載です。今までギャングチックなイメージだったティム・ロスのイメージを払拭した映画でした。ティム・ロスだけを見て考えれば、この映画も悪くはなかった。タランティーノ的見地で言うと、ちょっと物足りない感じも。


最新映画では「マイ・ブルーベリーナイツ」というコテコテの恋愛映画に端役?で出演してるようです。
今をときめく女性達の心を鷲みのジュード・ロウやナタリー・ポートマンなども出演しているのですが、個人的には観る気が全く起こらない。なぜなら打算的な匂いがプンプンするからです。監督(ウォン・カーウェイ)の初英語作品というのもそうだけど・・・ノラ・ジョーンズ。あなたは一体ここで何をやっているのですか!
近頃アルバムがめっきり売れなくなり、名前だけが先走りしてしまってどうしようか考えた挙句、映画に出るなんて・・・。しかもノラだけだとインパクトが足りず話題性もないので、相手役はとりあえずジュード・ロウにすれば間違いなく当たる。音楽は1stアルバムのジェフ・ハリスとタイアップして、もう一度名声をあげちゃおうっていう魂胆が丸見えなんですー。ガッカリです。
これ以上書くと音楽談義に入っていきそうになるのでやめておきます。

でもティム・ロスが出てるなら観ても良いかな。
と、思えるってすごいことです。(私も踊らされている一人の観客に過ぎないのかもしれないけど)


ちなみに私の中での「泣ける映画」と言えばもちろん以前レビューした『クレイマー・クレイマー』や『エレファント・マン』は不動なんですが、その他だったら

『ひまわり』です。

マストロヤンニよりもソフィア・ローレンの演技が素晴らしいです。
やんちゃな女性、待ち続ける女性、絶望する女性、諦める女性など、4つのタイプの女性を見事に演じきってます。マストロヤンニがおみやげに買ったファーのマフラーも切ないんです。
後戻りするには何もかもが遅すぎた。そんな悲恋なんですが、なんていうんでしょうか。
・・・残念です(笑)。


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これを観て泣いたという人を他に聞いた事がないので、薦めたことはなくて聞かれたら答える程度なんだけど、
本当はすごく好きな映画。
何年か前にBSでやっててね。何度も再放送で観た映画なのに、今まで見たシーンとは違うところで泣けました。

しかし、本当に泣きたいなら『北の国から』を観るべきです。純をグーで殴りたくなる気持ちを抑えつつ五郎さんに胸を打たれて号泣ですので(笑)。

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(やっぱ「巣立ち」が一番かな~)




あーあ、タイトルとは遥か遠くかけ離れた内容になっちゃった。
(もう面倒くさいから)チャオ!