世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

リヨンは英語が通じない?

フランス中部にある町、リヨン。

「コーヒーはイタリアが一番美味いが、パンはフランスが一番だ。」

そう名言を残したリヨン出身のクラスメイトがいた。
以前日本語を勉強しようと思って授業をとったことがあったけど、いつも遅刻してばかりで先生に怒られた、と
小さい声で言っていた(私もそうだったなー)。

フランス人っていうのはどこか独特の雰囲気がある。
同じヨーロッパでも郡を抜いてどこか引い出ているものがある。
それが何かと言われるといまいちうまく説明できないんだけど、日常の中にある種の頑固としたこだわりがある。
何度かフランス人と仲良くなる機会があったけど、それはみんな共通している。


その友人の彼の影響か「リヨン」という言葉の響きがとても好きだったし、いつか行ってみようと思っていた。

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この景色を見ながら石の上に座って軽食をとった。野良犬がいっぱいいた。  


初めての町にたどり着いたら必ず市街地図を手に入れる。
ヨーロッパはどんな小さな通りにも必ず名前がついているので、目的地にたどり着くためにはこの通りの名前を現地の言葉で辿るのが早い。「地球の歩き方」は殆どが日本語表記または日本語読みになっているので、それでたどり着こうとすると余計ややこしくなる。
「Rue de Longchamp」
という通りの名前を、言葉ではなく「絵」として頭に焼き付ける。


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名前入りカップ。この写真撮る時なぜか分からないけど恥ずかしかった・・・。  


リヨン駅のインフォでその地図を手に入れようとする。
短い列が並んでいる。並ぶ。待つ。自分の番がくる。
すると・・・
受付のお姉さんが私を無視して後ろに並んでいた人を呼ぶ。・・・久しぶりに受ける理不尽な対応。

外国人は優しい人ばかりではないのだ。こういう場合は絶対に引き下がってはいけない。
それを許してしまったら次の誰かも同じような思いをしてしまうかもしれないし、第一気の弱い日本人だと甘く見られたくもない。だからここはプライドを持つ。

切符売り場にバスのチケットを買いに行く。
長蛇の列。並ぶ。待つ。自分の番がくる。
「バスのチケットを4枚下さい。」と言ったら

「フランス語で言ってくれないと分からないんだけど。」といって順番を飛ばされた。

これが俗に言う「フランスが嫌いな理由」に挙げられるフランス人か!!
頭にきた・・・けど、ちょっとおもしろかった。
オウ!そこまでいうならエセフランス語で対抗してやろうじゃないの!

図式。(語学を頭で変換する時には、時に日本語も英語もでてこない)

4 → quattro(伊)→4 →quatre(仏)→ キャトル = キャトル ビエ シルブプレ「切符4枚下さい」

合ってるかどうかなんて分からないけど、別にどっちでもいい。
地図と切符を手に入れるまでの一連の流れにおよそ40分くらいかかってしまった。
海外は忍耐も必要。


フランス人が高慢ちきだといわれる由縁はこういうところなんでしょうか。
まぁでもさっきも言いましたが、外国人がみんな優しいわけではない。日本みたいに理論整然としてる人なんてあまりいないし、逆に理不尽なことの方が多い。常識だと思っていることも、よその国では常識ではない。
海外は柔軟性も必要。


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「この階段を降りたら市街地までショートカットできるかな」と考えた場所。(で、なんで写真撮ったんだろ 笑)  



リヨンは英語が通じない。

それを何となく肌身に感じてしまったので、バスに乗ってYHに行く時も運転手さんにおぼつかないフランス語でとにかく「ユースホステルのそばのバス停に着いたら一声かけてもらえますか」という。恥ずかしくなんか全然ないです。だって目的を達成しない事には仕方がないですものね。


基本的に私は言葉が通じない国ほど楽しいです。燃える(笑)。

仕方がないから現地の片言の言葉は最低限覚える。
一番重要なのは挨拶。ありがとう、どういたしまして、おはよう、おやすみ、さようなら。
これだけの言語で、現地の人とのコミュニケーションの壁は一気に取り払われる。
完璧なんか誰も求めていない。第一求められても困る。

日本にいる日本語の分からない外国人に「アリガトウゴザイマス」と言われて思わず微笑まない人なんていないですよね。


感謝の言葉はどの言語であっても魔法の言葉です。



ヨーロッパを歩くと、時にこういう閉鎖的な町に出会うことがある。
町の中心を歩きながらすごく思ったのは、イタリアに似た感覚。発展しきれない、時間が止まった町。
その雰囲気がどこか懐かしいと思ってしまった。(ブダペストもそんな感じ)
大学がたくさんあるので学園都市みたいな感じになっていて若者も多い。でもなぜに活気がない?!
閉鎖された空間の中で限定された生活を送っている。
オープンマインドにはなれない、実際に生活している人はそれすらも気付かないし、別に気付く必要性もない。
そんな感じがすごくしました。
いいんです多分これで。私は一観光客なので否定もしないし肯定もしない。



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その他リヨン観光
・ビストロで「本日のランチ」を食べる。フォンドヴォーみたなやつになんかの内臓がたくさん入っていた。
多分モツとかミノとかそういう類。ローズマリーで臭みを消していた。
おいしかったけどあれが一体何なのかが全く分からず、それをずーっと考えながら食べた。

・YHで同じ部屋だった人が、ポータブルコンロでご飯を作っていた。上には上がいるもんだと感心した。
だってYHのベットの脇で自炊してる人なんてみたことない!



リヨン。
別の人に聞いたらすごくいい町だったって言ってました。
パリを離れ、いろんな町を歩いてまたパリに帰ると、またなぜかホッとするんです。
それはローマでも同じだった。