世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

お喋りな夜のマンハッタン

日本からの飛行機の中で、NY出身で不動産関係のお仕事の為に東京-NYをよく行き来しているという人が隣りの席だった。日本語も流暢に話していたし、妙に軽いノリの人だったので若干胡散臭さを感じ、あとは適当にあしらっておいた。でもその人が一瞬だけ、懐かしむような表情でちょっと遠くを見つめながら会話の締めにこう言った。

「やっぱりダンボからのNYの夜は絶対みるべきだよ。」


NYでみたもの⑦/マンハッタン・ブリッジ(夜編)



夜景って、どうしてあぁも魅力的なんでしょうね。見るたびに年越しの31日みたいな気分になります。

でも夜景もいいけど、「夜になりかける」時間帯も捨てがたいと思うので、今回はただの夜景ではなく「グラデーションバージョン」でお楽しみ下さい。(写真の下手さをオリジナリティーでカバーする戦法です!(゜m゜*)期待しないでね!)


> ダンボから見る夏の夕暮れ。

イメージ 1


> ウォール街とブルックリン・ブリッジのシルエットの向こうに暑かった昼間が終わりを告げている。

イメージ 2


> 夏はあっという間に過ぎちゃうから、夜は丁寧に大切に過ごしたい。
レストランやカフェとかいう人工的な場所だけじゃなくて、たまにはこういう場所もいいんじゃないかと。

イメージ 3



> 薄暗くなってきた。

イメージ 4



> ブルックリン・ブリッジにあかりが灯り始めたかと思うと、

イメージ 5



> まるでそれが合図かのようにビル郡もそれぞれに夜を告げ始める。

イメージ 6



> これ、シティーホール。このビルがいつも私を混乱させた。あたまがクライスラー・ビルに似てるんだもん!!「あれ、クライスラーでしょ?」と物知り顔で言うと、必ずお友達がツッコんでくれたお陰で永遠に勘違いすることなくすみました。

イメージ 7



> こういう場所にいると、全然飽きないなー。それは有名な場所だからとかそういうんじゃなくて、

イメージ 8



> なんとなく。うまくいえないけど。

イメージ 9



> さて、夜の姿を見る前に。お友達が行きたいと言っていたピザ屋へ向かうことに。
橋のすぐそばなんですが、お値段も安くて何といっても地元の人たちでごった返しているイタリアン・ピッツァ(ちなみに私のガイドブックには掲載されておりませんでした)。お店の名前は覚えていないんだけど、確か「ガリバルディさんち」みたいな名前でした。つまり人の名前が店の名前。中はすっごい人だらけ!!
そして「NYグルメガイド」(←"ぐるなび"よりもちょっと本気のやつ)にも選ばれているらしくステッカーがベタベタ。中から日本人の若者達が出てきた。「ミキャーモ なんちゃら!」って言ってたのをみて、お友達が「beabeaもなんかイタ語で話してみたら?」と言われたけれど、そんなのまっぴらごめんなのである。ボクサーの精神と同じなのである。ボクサーだからとむやみやたらにパンチを浴びせるのではなく、窮地に立たされた時だけにつつしまやかにボクサーであることを明かすのと同じ精神なのである。・・・分かりにくいですよね(^-^; すいません、何でもありません。。。

(よもやま話)
<ピザの具トッピング自由選択制度はアメリカ式。イタリア式はもう具は決まっちゃっています。>

ピザの良し悪しを決定するのは、やっぱりマルガリータでしょう!!!
マルガリータとはトマト・モッツァレッラ・バジリコの葉っぱ・オリーブオイルのシンプルなやつです。

ダダーン!マルガリータLサイズ!!

イメージ 10



これを二人で仲良く分けて食べました。
ピザ生地は、厚いやつがローマ風、薄いやつはナポリ風と呼ばれています。アメリカだからパンみたいな生地かなと思っていたら、一応ナポリ風でした。

さて、お腹もいっぱいになったことなので再びマンハッタンを見に外へ出ます。出たらもう目の前ドーンって感じです。キレイ~☆彡


私はね、この夜景の下部分、中華料理屋みたいなお店のネオンを見るとなぜかアル・パチーノを思い出してしまいます。随分前にみた何かの映画にあったような気がするんです。全く思い出せませんが。

イメージ 11



ここからはちょっと趣向を変えた、私なりのオリジナルな夜景写真です・・・。



> マンハッタン・ブリッジは、昼間よりも夜のほうが断然良かった!!絶対に!!!!

イメージ 12



> 「The River Cafe」

イメージ 13



> このおじさんは私が橋を撮影した後に、全く同じ場所を全く同じポーズで写真を撮ってました。
おもしろかったのであえて入れておきました。「人まね小猿さんね!でもそうやって撮らないとブレちゃうんだよね。」

イメージ 14


> これが実際目でみたのと同じ色。本当はこれだけ暗闇になっています。おじさん、まだ頑張ってます。

イメージ 15


> 夜のイースト・リバーに沿ってテクテク歩きながら橋の反対側へ移動します。
先ほどの「The river Cafe」の脇にはこんな木が。さすが有名店、けして手を抜きません。この日は貸切パーティーをしていました。

イメージ 16


> 川岸でじっと考え事をしていた男性を見つけた。見てるこっちがなんとなく吸い込まれそう。

イメージ 17


> 捨て去られていたジュースの瓶。

イメージ 18


とても興味深かったのは、マンハッタンの夜景を「見ている人達」。何もせずにじっと考え込んでいる人もいれば、とっても楽しそうに笑っている人もいる。なんかそれを見ているだけで、ちょっぴりドラマだなって思ったんです。

思うに、夜景ってそれだけで十分に魅力的だし、見ているだけでたくさん語りかけてくるような「ステキなお喋りやさん」のような気がするんです。


でも、その夜景のはずれにある


ひっそりとそびえ建つ古い倉庫。
人気もない閑散とした場所にぼんやりと灯るレストランのあかり。
車道に止まっている車は何か言葉を伝えたいんだけど、それをなぜかグッとこらえているような沈黙。

またはただの一本の木だとか。



イメージ 19




そこには「寡黙なお喋り」って、確かに存在しているような気がする。


イメージ 20



夜との対話。
それはいろんな種類のものがあるのだろうけれど、私はこういった目立たないような、静かな夜のささやきも大好きだったりします。

こっそりと。