世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

てくてくモン・サン・ミシェル

フランスにある、モン・サン・ミシェルを訪れました。2004年、パリショートステイ時代です。

ここを訪れるポイントは「月の満ち欠け」。
この月の動きと満潮、干潮が大きく左右されるそうなのです。

満潮→ミシェル山が陸から切り離され、幻想的な孤島になる
干潮→ミシェル山にたどり着ける。

行って「満潮ですのでサヨウナラ(_´Д`)ノ」じゃあ、行った意味がない。
ので!
ネットで入念にこの月の動きとミシェル山のベストタイミングをはかり、一泊二日用の荷物を持ってお出かけしました。訪れたのは9月でしたが、念のため白いモコモコの防寒具も持参しました(←これ正解)。

Mont St.Michel(モン・サン・ミシェル=もともと僧院、要塞)


パリからTGVに乗り、レンヌから更にバスに乗り換え約2時間くらい。

あっ!モン・サン・ミシェルだーーーーーー!!

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グングン近寄ると、結構本気の迫力。本で見たまんま。

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入念な計画に基づいて行ったため、道路も閉鎖されることもなくバスはモン・サン・ミシェルのたもとへ到着。「ナイスドライブ、メルシー運転手さん。」と言ったら「どーもどーも」とニッコリ。ヨーロッパはこの挨拶文化がいい。


さて、入り口にはこのようにみんながワンサカ細い路地を登っています。周りはおみやげやさん。
日本人とアメリカ人が圧倒的に多かったなー。

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入場料を払ってまずは礼拝堂へ。
簡素です。簡素極まりないです。詳しくは分からないけど16世紀以前に立てられている礼拝堂や教会のゴシック建築は大体こんな感じ。
まず、特徴的なのが
「天井が木造である」
キリスト像もマリア像もない」
「もちろんフレスコ画も装飾もない」

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こういうの、思いっきり惹かれます。
理由はいろいろありますが、ガイドブック日本語版を買ったのにあんまり読んでいないので詳しい話は避けましょう~。


ここはお食事ルームだったみたいです。アーチが美しいです。

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それ以外にも今で言う会議室とか、集会所みたいなところとかいろいろありました。
暗いんですよね、全体的に。
ランプの灯かりだけで歩くには心もとない感じ。
私は思わず『薔薇の名前』を思い出してしまいました。ほんとにあんな感じなんです雰囲気が!

むかし数々の肝だめしを乗り越えてきた私でも、さすがにここを夜一人でランプ一つで歩く事は絶対に出来ません。無理です。

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僧院の外周を歩いていると・・・。あることに気付きました。
さっきまであった海水がどんどん引いてきています。
しばらく見ていると、水面下にある粘土質のような砂(あるいは泥)が、その潮の引く水の流れに従って弧を描き始めました。

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今やモン・サン・ミシェルは押しも押されぬ世界屈指の有名観光地。
様々な歴史や由来をもつこの建物には毎日ひっきりなしに世界各国の人が押し寄せる。

でもこの姿だけは、おそらく変わらずに繰り返されている「出来事」なんでしょう・・・。


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一番印象深かったのがこれらの景色でした。でもうまく説明できないんです。
きっとこういう感覚はいつものようにコッソリ心の中に閉じ込めておくのがいいのかもしれません。

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モン・サン・ミシェルで有名な巨大オムレツ料理やさんの脇にある石段に座ってハガキを書いた。

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あ、そうそう。
このノルマンディー地方はりんごの生産地でシードルが有名です。
あとガレットと呼ばれるバターが死ぬほど入っているクッキーとか、クレープ(おかずの方ね)なども有名です。
クレープはパリで食べました。
シードルはホテルのそばのスーパーで6本パックのを買って、その夜テレビでやっていたハリウッド版『ザ・リング』を観ながらお惣菜と一緒に3本飲みました。さだこが井戸から出てくるシーンで、一緒にいったお友達が睡眠から目覚め、「怖いの嫌いだからチャンネル変えて」と言われて、ものすごくショックでした。ここが一番怖い(おもしろい)シーンなのに!!



なんだろ、このオチ。
まぁ、そんな感じでモン・サン・ミシェルは『ザ・リング』で幕を閉じたのでした。


おそまつ君。