世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

「一番低い木にも梢はある」

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一番低い木にも梢はあるし、蟻にも恨みはある、
蝿にもいら立ちはあるし、火花にも熱さはある。
ほっそりとした髪も、かすかではあるが、影を投げかけるし、
蜂も大きくはないが、針を持っている。
海にも水源はあるし、浅瀬にも泉はある、
そして乞食にも王様にも恋は恋なのだ。

水が一番なめらかに流れるところは、流れが深いもの、
時計の針は動くけれど、誰もその動きには気付かない、
一番堅い約束は最も言葉少なになされるもの、

亀は歌えないけど恋はする、
まことの心は目も耳も持っているが、話すべき舌がない、
心は聴いて見てため息をつき、それから砕けるのだ。


エドワード・ダイヤー卿作とされる)
ジョン・ダウランド歌曲集第三巻第19曲/1603年


Sting and Edin Karamazov "Songs from The Labyrinth" 2006

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