2月真冬のイスタンブール、旧市街は前回タイムオーバーで案内できなかったグランバザールの「場外」へ友人を案内することに。
場外の楽しさはまさに「迷路」。
迷路だからこそあえて地図を持たずにただひたすら道をさまよう楽しみがここイスタンブールの醍醐味だと思う。もちろんお目当てのお店に行きたいならGoogleにゆだねるのもいいのだけど、経験上ただ適当に歩いているといつの間にか行きたかったお店にたどり着く場合もあるので不思議だなと思う。
グランバザールは大規模な商店街を意味する。
もともと小さな区画からスタートしたのだけど、そのうちどんどん区画がつぎはぎに広がっていった為、現在のような迷路になってしまったとのこと。また、もう一つの特徴は、区画ごとに扱う製品も分類されていること。タオルや布団、お掃除用具、おもちゃ、文房具、パーティグッズ、手芸品、日用品、電気製品、木工品、保存食などがそれぞれ区画ごとに仕切られているので、目的に応じてそのエリアに行けば専門店が軒を連ねて並んでいるというのがここのバザールの仕組み。デパート売り場と同じ原理でもあるバザールの頂点はもちろん「グランバザール」であり、絨毯や金細工などの高級品は屋内建物の中にあり、それ以外は場外にあるのがイスタンブールの特徴でもある。
フルーツ王国イスタンブールは、生ジューススタンドはもはや定番。人生で一番美味しいジュースを保証、絶対に試すべし。
マネキンが個性的であるのもイスタンブールならでは。
ヤンキーテイストな子供マネキンに着せられているナイキがかわいそう(笑)。
イスラムの女性が被るブルカの縁につけるおしゃれ刺繍アクセサリーと言えば「オヤ」。
初めてイスタンブールに来た時に爆買いしたお店で、なにかの雑誌にも掲載されていて、カラフルで繊細な刺繍がとてもかわいかった。
インターネットに負けないで、イスタンブールの商人魂が永遠に失われないでいてほしいなぁと思う。
シルバーベージュと奥のカーキ色の組み合わせが大人っぽくてすてきだった。
このあたりの建物はかなり古い。当時からほぼ変わっていないのではないかと思うほどで、こういう風景が個人的には大好きだったりする。
こんな裏路地がたまに出てくるところも場外バザールならではの風景。かっこいい。
友人が「うさぎの耳みたいにわざとパッキングしているのは手で運びやすくするためかな」とのこと。確かに。
こういう効率的なことを考えるトルコ人が嫌いじゃない。
バザール場外はグランバザールが頂上にありそこから坂道に沿って地上まで這うように建っているので当然アップダウンがあるのも特徴。
地上まで下りてくるころには雪もやんですっかり青空。
次は「エジプシャンバザール(正式はスパイスバザール)」へ。
観光客寄せとなりきったこの小さな屋内バザールはその名の通り、スパイスやハーブ、お茶などを取り扱うのがメイン。
バクラバなど日持ちのする銘菓もずらり。
中東や欧州の人たちはジュエリーが大好き。最近は金が高いしシルバーもメッキが多く、昔のように気軽に買えるものではなくなってきたのがとても残念。
ドライフルーツも多し。欲しいような気もするけれど。。。
内装はとてもきれいにリフォームされていた。
すぐ場外にトルコで有名なコーヒー店がある。個人的にトルココーヒーが好きではなく、ギリシャやバルカン半島一帯もそうなんだけど煮出しコーヒーなので粉っぽくておいしくない。
だけど今回はおみやげに小さい袋を買ってみた。自分が好きでないものを誰かにあげるのは気が引けたのだけど。。
(実際喜んでもらえました)
ここはすぐそばにあるお惣菜店。ここに初めてきたのは多分4回目のトルコの時だったかな。パストラミサンドを食べにきたら実はイケてる食材店であることを知り、今回友人を連れてきたら案の定喜びまくってくれて嬉しい。
チーズ、ハム、オリーブ、はちみつ、塩、お惣菜などの種類がすごくて新鮮。
はちみつコーナーで巣蜜の特大が買える。以前そこまではちみつファンではなかった私が今大好物になったのはトルコ旅行で食べたのがきっかけ。それくらい質の高いはちみつを食べれるので、おみやげや自分用にはちみつをふんだんに買って帰るのは正解だと思う(重いけど)。日本よりも安くて断然おいしいし長持ちするので本当におすすめ。
さすがに巣まるごとは勇気がいるので私は無理だけど、友人は大変興味津々。
ちょうど昨日買ったオリーブ入りのチャパタというパンが絶品だったので、それにチーズをはさんでホットサンドにしようと思い、定番のチーズをおじさんに選んでもらって買った。
ドライフルーツの類も、さきほどのエジプシャンバザール(スパイスバザール)と比べて質がいいのが一目でわかる。
ここは二階が軽食堂になっていてかなり穴場スポットなので絶対におすすめ。美味しいかどうかは次にチャレンジしてみるつもり。
外に出てまた込み合っている狭いバザールを歩いているとこんなすてきなチャイハネの風景にも出会った。
このあたりは「食品雑貨」区画なので、ずらりと似たようなお店がならぶ。
もう一軒、地元のコーヒー屋さんを発見。
雰囲気なかなかよい。
友人はここでもコーヒーを買っているけど、私は味見させてもらったコーヒーの粉を最後まで味わうことができず(ごめんやっぱり無理!)こっそり道路に捨てた笑。
友人が後で調べてみると、地元の人たちはここのコーヒーの方がお気に入りとの口コミ多いとか。
周辺はこんな感じ。
レトロなキャンディがかわいい。
ふと見上げると、古い建物がそのまんま残っているのでグッとくる。
時間すでに16時。お昼を食べていないので、私の行きつけ「バルカン」へ向かう。
ここはイスタンブール旧市街名付けて「食い倒れ横丁」。
トルコの名物専門店がそれぞれ軒を連ねているのでここに来ればトルコ料理を安く手軽に味わえるから、場外散歩のあとはここで締めるべし。
私の愛するバルカン。
トマトスープとムサカ(なすとひき肉の煮込み)、パンがお気に入り。
あんなふうにショーケースから好きなものを選んでお皿にいれてもらう。
以前は大体好きなもの取って全部で500円でおつりがくるくらいで食べれたけど、スーパーインフレのトルコで今回もお値段据え置き同価格!ありがとうバルカン。
ここまでが旧市街場外お散歩の午後でした。
旧市街は、アヤソフィア、ブルーモスク、スレイマニエ、グランバザールが名物スポットで、そのあとはバザール「場外」エリアをくまなく散策することもおすすめ。もし、絨毯を買いたいとかなるとお悩みタイムもついてくるけど、絨毯は絶対にバザールで買わずにしかるべきポイントと判断力をもって買うべし。
ということで、旧市街バザール場外のお散歩は以上。
友人にとって二度目のイスタンブールはなにげにこのお散歩がとても楽しかったと言っていたので、ぜひ訪れて迷子になり、いろんな発見をして、最後食い倒れ横丁でおいしくて安いトルコ料理を満喫してほしいと思う。
ほぼカードが使えるので現金不要、カードと携帯で気軽に歩いて楽しめる時代になったことを心からありがたく思った。
それと、小さいデジカメで撮った写真がiPhoneより気に入ったので、今度から旅をする時は必ずデジカメを持って行こうと心の底から誓った。