もし私が誰かに「イスタンブール、どこに泊まるのがベスト?」と聞かれても、過去4回泊まって一勝三敗してますから全く偉そうにアドバイスなどできる立場ではございませんが、失敗から学んだ経験について連ねたいと思います。
イスタンブールは主に旧市街と旧市街に観光地が分かれます。旧市街はアヤソフィアやブルーモスクのお膝元にたくさんのホテルがありますので、初めてイスタンブールに行かれる方は旧市街でもいいかもしれません。ただ、欠点は周辺のレストランがほぼ観光客向けしかありませんので地元感を満喫するのはかなり難しいということでしょうか。
雨の夜のアヤソフィア
1)旧市街スルタンアフメット地区
一番最初にイスタンブールに行った時はわたしも旧市街に泊まりました。雰囲気もよく食堂からはボスポラス海峡を見渡すこともできましたが、アパホテル並みに部屋が狭かったのと近くにある絨毯屋の客引きがうざすぎた。
いくらアパホテル並みの狭さとは言え、雰囲気と値段は断トツでよかったから旧市街もそれなりにいいのかもしれません。
※ここが唯一一勝しているホテルです
SEBNEM HOTEL
2)旧市街スィルケジ地区
二度目はガラタ橋のスィルケジというエリアにも泊まりましたが最悪だったのでやめたほうがいいです(とにかくガラが悪いのと人が泊まるような場所ではない)。
ここのホテルはネズミだけじゃなく、痴漢も出ました。とんでもないホテルだ。
さっき渋々サイトを見にいったら見たこともないひどいスコアで吹き出しそうになった。
女子は絶対に泊まっちゃダメから次の被害者出ないように詳細載せておく。
Grand Hurryet Hotel (グランドハイアットホテルを言い間違えるとこうなる)
https://www.booking.com/Share-wXvl8E
※私がなぜこのエリアに泊まろうとしたかというと、大好きなチャイハネやバルカン(食堂)が近いのと、坂道がそれほどない旧市街に近いというメリットを考慮したものでしたが、結果大失敗でした。はい、二敗。
3)新市街タクシム広場付近
三度目は新市街タクシム広場そばに泊まりましたが、自分が選んだところがちょうどナイトクラブまみれであまりフレンドリーな場所でもありませんでした(遊びに行く場所であり泊まりにいく場所ではない)。そして食べるところもおいしいところが少なくてとにかく下品で大失敗。
タクシムそばのホテルに泊まった時は本当に大変だった。ローマから大量のお土産を抱えて重いスーツケースを引きずりながら、雨の降る夜のタクシム広場へ着き、地図に強い私ですら読み解けないホテルの部屋を探しまくり、タクシーにも匙を投げられ、徒歩3分程度の距離だったにも関わらず、一時間以上も探しまくって地獄の思いだった。部屋は広かったけれど、上階の人のギシギシと歩く音が絶え間なく聞こえたし、お風呂場は汚かった。やっぱりイスタンブールのホテルやアパートって基本古いんですよね。それだけはよくわかった。そういうものなんだと思えばなんとなく理に適うようにも思いました。どの国のどの街だってそう。中心にある家ってそれほど条件良くない。イタリアに暮らしている頃だって似たようなものだった。
だけど、1月の寒い冬まっただなかにも関わらず、セントラルヒーティングが絶好調に効いていて、お部屋の中ではTシャツで過ごせたことだけは最高だった。寒いの苦手なので震えてお布団に入って体温であたたまるしかないとか、エアコンの暖房が冷たく感じるとか無理だから。イスタンブールはホテルがやまほどあるしそこまで高くないから選択肢は無数にある。だけど、狭くてエレベーターがないことも多く、そのあたりはパリに似ていると思った。
この時ほんと辛かった。荷物は重いし雨は降るし携帯は使えないし寒いし暗いし道はわからないし本当に途方に暮れた。何もかもが自分の限界を超えすぎていると思って、もう冬に旅行するのはやめようと思ったのもこの時だった。
このホテルはもう廃業しているみたいでした。三敗目。
4)新市街ガラタ塔
四度目の今回はガラタ塔そばに泊まりました。
1ベットルーム、リビング(ソファベット)、バストイレ、キッチン付きで4泊56,000円。今回二人で割って4泊一人28,000円でした。
写真がめちゃくちゃきれいだったので騙された。お掃除が行き届いていなさすぎた。
お部屋からガラタ塔が見えるのが売り。
良かった点は、治安がいい、新市街やガラタ橋までは徒歩圏内の二点のみ。
悪かった点は、部屋が汚い、観光客にあふれインスタ映えスポットの雑踏をぬって歩くのが至難の業、周辺の道が狭すぎて一方通行が多くタクシーが嫌がって来てくれない、など、いくら地下鉄が近いとはいえ何かと不便だったので、ここもやっぱりやめたほうがいい。四敗目。
となると、新市街とはいえ一体どこかいいのかといわれるとこれがまたむずい。新市街は坂道の街。もうとにかくどうにもこうにも坂道ばっかりで、歩くのが苦手な人は無理だと思う。
セルビアの友人(兄)もイスタンブールが好きでよく行くと言っていたけど、彼はお金持ちだからちょっといいところにいつも泊まっている(うらやましい)。場所はやはり新市街のタクシム広場より少し上の方で、あの辺までいくと坂道がないので楽だけど気持ち少しいろんな観光地からは離れるかな。
InterContinental Istanbul(トルコ/イスタンブール) | プール付きの豪華なイスタンブールホテル
さて、イスタンブール行く人ってきっとみんな泊まる場所で悩み、ここよかったと思うことってあんまりないんじゃないかな(身勝手な想像)。じゃあサマリーします。
旧市街の特徴
- アヤソフィアとブルーモスクを一日に何十回も目の当たりにすることができる
- アヤソフィアとブルーモスクのライトアップも拝める
- レストランが多い(ただし観光客寄せのレストランしかない)
- スーパーがほぼない(商店はたまにありますが当然高い)
- 絨毯売りのキャッチがうざい
- トラムが便利
- 空港からダイレクトに移動することができない(必ずどこかで乗り換え必要)
新市街の特徴
- 地元の人たちが通うレストランなどが比較的多め
- ショッピングストリートがあって夜まで明るくてにぎやか
- タクシム広場から空港発着のリムジンが出ている
- 旧市街に行くためには地下鉄に乗って乗り換える必要あり
- 何をするにも坂道がはんぱない
- 高台にあるので遠くは海を眺めることができる
新市街のメインストリート「イスティクラル通り」
長くなったけど結論です。
朝起きて夜寝るときまで旧市街の街並みに囲まれていたいなら旧市街(比較的平地)。
地元の人が訪れるような居酒屋やレストランを満喫するなら新市街(坂道必至)。
いずれも「自分がどんなふうにして過ごしたいのか」が一番重要。そこを軸にして妥協点を見つけていく消去法がイスタンブールの宿探しのコツかなと思います。
ライトアップされるトプカプ宮殿と向こうにみえるアジアサイドは、大陸続きでギリシャへと続く。
ホテルかAirbnbか
Airbnbはホテルと同じ値段で3倍くらい広い部屋を自由に使えるので、居心地とコスパの良さを考えれば個人的にはホテルより好きです。私はAirbnbには異常なまでのこだわりがあるので、これだと思うお部屋が出てくるまでは一切の妥協を許しませんが、それでも失敗することもたまにあります。写真だけじゃわからないしね。
昔は旅行中、夜はちゃんとアパートでお料理してた。最近全然やらないのは滞在が短いから。
ということで、イスタンブールホテル事情でした。