さて、クリチバに着いて二日目は近郊にある街、モヘチスへ日帰り旅行することにしました。
ググると和訳が「モヘッテス」と出てきますが、正しくはモヘチス(Morretes)です。
私はついさっきまで「モヘレス」だと思い込んでいました。
はい、全員不正解!
観光列車、実際は4時間くらいかかりました。風光明媚な大自然の国立公園の中を、古い昔からある鉄道線路を通るのでスピード出せないんだと思います。途中通過する「パンタナーウ国立公園」が列車の最大の見せ場です。
HPで見るとお姉さんが列車の窓から顔を出して楽しそうに風に当たっていたので自分もそれやってみたいと思いはるばる東京からこんな地方の山奥の列車を予約したのですが、実際は普通の列車でした(かなりショック)。
ただ、よくよく考えれば予約したのは冷房完備の観光列車なので窓なぞ開くわけもなく、車内はおしゃれにデザインされていて、軽食や飲み物のサービスと簡単なガイドがつきます。
クリチバでは有名らしき旅行代理店「Serra Verde」が主催する列車ツアーです。
こんな感じ。
いかにもおしゃれでしょう?
シャンパンでおもてなしのあと朝食が出ました。
しかしBGMは散々ヒップホップが低音で流れたあと、90年代のポップソング垂れ流しという場違いな演出でしたが、そういうブラジルもかわいくて嫌いじゃないです。
あ、そういえば思い出したのですがブラジルのコーヒーは美味しいのが当たり前と思って行きましたが、特筆すべきような味には出会いませんでした。やっぱり日本のクオリティってはんぱないなと、海外行くと改めて感じる次第です。
しかし!!この列車で飲んだコーヒーがなぜかブラジルで一番おいしかったです。そこまでこだわっている風には全く見えなかったのになぜだろう笑
このあたりはパンタナーウ国立公園というところで、クリチバからモヘチスまで鉄道は山越えします。本当に素晴らしい景色でした。
湖もあったりして、ブラジルの肥沃な大地が垣間見えます。
(数日後国内移動で飛行機から大地を見下ろした時の感動は忘れられません)
よくこんな山間部に鉄道作りましたよね。今はこの観光列車以外はほとんど使われていないと見ました。多分老朽化してきているからだと思います。
また、ベストシーズンの2月に行ってよかったな、と思いました。ブラジルは真夏ですが雨期なので雨は確かに降ります。しかし、降るのは夜から朝にかけてだったりすることが多いので、昼間はカンカン照りで景色が映えます。
古い駅がそのまま残っていたり。
自然の織り成す岩肌がむき出しになっていたり。
途中下車してみたり。
この後ヘビが出たと大騒ぎしていました。こんな山の奥を走り慣れている人たちでもヘビは大事件なんですね。
おやつに貼られたシールがかわいかったり。
さっきこの鉄橋を通り抜けてきたと教えてもらったり。
あとは日記を書いていたりしながらあっという間にモヘチス駅へ到着しました。
この日の乗客は多分30人くらいいたのでしょうか。
みんな駅について三々五々散らばってどうするのだろうと思っていたら、朝クリチバの駅で案内してくれた旅行会社の職員が私を見つけてくれて(というかあなたも同行してたんかーい!)、ミニバンに乗せてもらいました。ここからは適当なグループに分かれてミニバンで移動になるようです。
実はわたくし、今回のツアーの内容をよく理解して来ていません。列車の旅とランチくらいで終わりかなと思っていました。
(ポルトガル語が分からなかったし、めんどくさくなってもう出たとこ勝負で来た)
列車を降りたあとはモヘチスの郷土資料館に連れていかれました。なんとそこはからくり人形館ともなっており、モヘチスの歴史をすべてこのからくり人形が教えてくれます。
砂金で儲けた(ゴールドラッシュ)ところでもあるようです。
それにしても南米ってそういうところ多いですよね。海沿いの町に多いような気がしますが、何か共通点があるのでしょうか。
そして戦争もあった。
しかしその後、鉄道が発達し農業も栄え、町が形成されていった。
(よくある歴史の物語である)
ガイドさんの説明はあいかわらずポル語だったのでほとんど聞かずに夢中になって写真やムービー撮りまくりました。
その後また車に乗ってランチを食べに行きます。
ここではモヘチス名物「バヘアード」という煮込み料理を食べます。最初のリサーチでは全く期待できないとかなり諦めていたのですが、実際食べてみるとそれはまさにビーフストロガノフそのものでした!
そのビーフストロガノフ(ビーフシチュー)にクスクスより細かい小麦粉?のようなものを混ぜて液状のスープを少し固くしたあと、スライスした甘くないバナナを入れます。このバナナがまるで柔らかいニョッキのような役割をするので、非常によいアクセントとなりむちゃくちゃ美味しかったです。
お食事はツアー代に含まれていますが、飲み物は別料金というシステムはよくある話。キャッシャーで支払いを済ませ、さっそく市内観光へと出かけました。
市内観光と言ってもモヘチスは大きな町ではありませんが、運河に沿ってちょっとしたレストランやカフェ、バー、お土産屋さんと屋台が連なる穏やかな場所です。
メキシコで言うソカロのような広場があり、そこでお祭りをやっていました。
お人形を使ってお祭りをする習慣がまるでメキシコのようです。
昼下がりのお天気のよい日に、地元の人たちが集まって楽器を鳴らしたりお人形を使って演出したりする素朴なお祭りを見ると、とてつもない平和の風景を感じます。これまでいろいろなところを旅してきましたが、胸を打つ光景の一つです。
お人形はとても背が高くてカラフルで。
修道女さんと派手な水玉の女性のお人形でした。なんの言い伝えなのでしょうか。
広場ではビッグバンドが爽快な演奏をしていたり。
運河沿いではベサメムーチョを演奏していたり。
幸せすぎる。
本当にこういうのんびりした時間がわたしの心をゆっくりとかしてくれるような気持になります。
午後は陽ざしが強くなったので、アイスクリームを食べることにしました。
いちごのシャーベット。
おいしゅうございました。
そういえば集合時間聞くの忘れてた。
いそいそとミニバンのある駐車場まで戻ってみると、例の旅行会社の職員がいて「何時集合?」と聞くと14時15分というので、ホッとしました。まだ20分くらい余裕があったので、さっきのランチのお店に行ってお手洗い借りたり(そういうところは語学ができないくせに図々しい)、撮った写真眺めたりして時間を過ごし、無事に出発。
もう帰るかと思いきや、もう一か所立ち寄った!
アントニナ、という町。
どうやらここは植民地時代にポルトガル人が入植してきたところなんだとか。
こんなちっちゃい港町にかあ。
海を見渡す教会のある丘。
教会の下に行くと岩窟のマリア様がいらっしゃいました。
お墓なのかな。
すぐ出発。
これでもう終わりかな、と思いきや、最後はバナナキャンディショップに連れていかれました!
庭がすてきだった。
バナナキャンディといっても、ソフトキャンディでバナナ100%の味がします。
それにフレーバーがいろいろついていてまあまあ美味しかったのでおみやげに少し買いました。
だってこんなところでこんなお菓子を買うことなんてもう二度とないですからね!
悩まずすぐ買ったので時間があまり、このテラスでのんびり過ごし考え事。
向かいのバーでは男性が数人集まって談笑中。
この山間部で人々はどのようにして生活しているのだろう。
ああ~懐かしいなあ。
おだやかな時間だったなあ。
そのあとはミニバンに乗ってクリチバまで帰りました。帰りは大きなバスに乗り換えるのかと思いきや、ミニバンでやり切りました笑。体の大きな人は本当に窮屈そうで気の毒でした。
行きはのんびり列車に乗って4時間かけましたが、帰りは車で2時間足らずの道中でした。地元の人はわざわざ列車に乗って国立公園経由で移動なんてまずしない、ということがよく分かりました。帰りは現実的なルートで朝みた夢のような思い出が壊れそう笑。
■モヘチス日帰りツアー
https://serraverdeexpress.com.br/
私はインターネットで事前予約(座席指定込)しましたが、前日までに直接窓口へ行って申し込みもできるようです。購入場所はクリチバの長距離バスターミナルの真横に鉄道駅があり、その構内にあります。
ツアー内容
- 往路の鉄道(朝食、ドリンク、ガイド付き)
- モヘチス郷土資料館
- 名物バヘアードのランチ ※飲み物別料金
- アントニナの丘
- バナナソフトキャンディ屋さん立ち寄り
- 復路各自のホテルまで連れて行ってくれる
これで509ブラジルレアル=14,000円程度でした。
人生において滅多に行けない場所へ、何もせずとも連れて行ってくれる日帰りツアーを最近は旅先のスケジュールに取り入れるようになりました。クリチバまで行ったなら、ぜひとも取り入れてもらいたい体験です。
帰りはホテルまで送ってくれるのもすごい助かりました。
ちなみに治安の悪さなど微塵も感じさせず、どこにいっても牧歌的で素朴な風景が広がるばかり。おすすめです。
マグネットを記念に買いました💛
以上、日帰りツアー終わり。