カニは普通に好きだけど、真剣に食べたことは人生の中でもおそらく数える程度で、子供の頃に食べたゆでガニや居酒屋で出てくるカニも身が少ししか入っていない乏しい経験しかないので、まさか越前ガニがあんなに立派で高価なものだとはまったく知りませんでした。
そして、越前町というところは日本海側にある漁業で有名な町の一角で、毎年カニの解禁日に収穫し、黄色いブランドタグがつくということすら今回初めて知りました。
そして、そんな越前ガニを振舞ってくれるところはレストランか旅館だけかと思っていたら、地元の民宿でも十分な振る舞いをしてくれるということも今回知りました。とにかくカニコースがついた施設はこの解禁時期になると競争率が高く、唯一空いていたのが民宿しかありませんでした。
民宿といえば宿泊者全員と「ふすまを挟んだだけのほぼ雑魚寝」のイメージでしたが、今回泊まったところはきちんとした旅館そのものでした。お部屋もあったかく清潔で文句なし!
お部屋からの眺望。日本海が目の前。というか、真下!
太平洋沿岸では堤防なしでここまでギリギリの場所に建物を建てるってあまり見たことがないので驚きました。夜通し波の音がすぐそばで聞こえて、海を感じながら寝ることができるのも極上の幸せ。
この日は解禁日直後、11月の連休ともあり満室御礼。
お風呂に入る間もなくお夕飯がスタートします!
遅くとも17時までにはチェックインしてほしいとの要求は観光する時間が削られるしお腹も減ってないし無謀だと思いましたが、実際カニフルコースを食べるのにものすごく時間を要しまして、片付けがちょうど21時頃という現実を逆算すると、17時集合もあながち的を得ていると思いました。
じゃ、さっそくいきます。
お刺身
越前ガニ(まるごと)
せいこガニ
カニ刺し
焼きガニ
カニ!
カニ!
すっごい顔してます。
ブランドタグがしっかりついてます!
そしてこのお刺身がまあとにかく美味しいのなんのって。
そのうち仲居さんがやってきてカニをほぐしてくれると言うので遠慮なくお願いしました。おいしいカニをいつも食べれていいですねというと、「実はもう食べ飽きてしまって、普段わたしたちは滅多に食べません」というのです。まあなんと贅沢な、とその時は思いました。
越前ガニは美味しかった。身もぎっしり、プルプル、歯ごたえも良く、カニクリームコロッケにしたらおいしそうだなという邪道も頭をよぎりつつ、食べ進めること30分。
しかし。
さっき東尋坊で食べたいか焼きのせいで全くお腹が空いておらず、今考えると当時は体調もそこまで万全ではなかったみたいなので、またもや全然お箸が進みません!!!!
あと、カニってちょっとがいいのかも。味変でもしないとだんだん食べ飽きてくるというか、仲居さんの言うこともちょっとわかる気がする。
(これくらいはなんとか食べました)
もうギブアップ。
ほんとに情けない。
仲居さんには残ったカニは明日の朝いただくので冷蔵庫に入れておいてもらうようお願いしました。
そのあとお風呂(共同)をいただき、その間に敷いてもらったお布団ですぐに爆睡。
起床。
虹!
なんかありがたみを通り越して拷問のようにも感じてくる。
本当は夜についてくるはずのカニすきは、お客さんが食べきれないことを考慮して朝食につけているんですって。そういう心配り、ほんと助かる。
えーと、この朝食ですがどうせまた食べられないのだろうなあと思ったのにあら不思議。
干物、海苔、生卵、カニすき、昨日の余ったカニ、お豆腐、浅漬け、ご飯、ほぼ完食。
(えらそうに言ってますが量は大したことありません)
特に、昨日残したカニが翌日は旨みが増して激甘になっておりましたので、カニはもしかして翌日の方が美味しいのかも??と思いました。
あと、ここで出てきた生卵がむちゃくちゃ美味しくて、子供の頃以来初めての卵かけご飯に悶絶しました。おいしい卵って最高。東京帰ってからも数日卵かけご飯にハマりました。
今回泊まった民宿、「浜富」さん。今年もご丁寧に年賀状頂きました。
夏場はダイバー向けの民宿として活躍中。
2020年GO TOクーポン適用価格
越前ガニコース一泊二食付 約35,000円でした。
(さきほどHP見たら、そもそもの価格設定が34,000円になっているけど大丈夫??これって結局国から助成金もらってお客さんからは通常金額もらって、、丸儲けしてるんじゃ、、大丈夫かな。。)
さて、この日は友人が運転を代わり、今度は一般道をぶっ飛ばす。
サンダーバード号福井発13時なので時間がありません。
三日目、最終日は永平寺参拝です!
死んでしまいそうなほど楽しみにしていました。
永平寺は曹洞宗総本山で、うちも同じ宗派なので一度はお参りしたいと思っていました。
また、この数年うちもいろいろお世話になっているのでしっかり拝みたいと思います。
福井市内から車で30分もあれば到着する永平寺ですが、山奥にすっぽりと囲まれていました。
新鮮な空気と神々しさを感じます。
人一倍目を引いた銅像、調べて見たところ曹洞宗を開いた道元禅師様。
この周囲にお墓がずらり。もしかして歴代の永平寺の偉い人(貫首というらしい)かも。
苔まみれで怖い雰囲気を醸し出していました。
うわっ!!
まむし〜!!??なんて大騒ぎしていたら、わたしたち本堂じゃなくてハイキングコースに紛れ込んでいたみたい。ただでさえ時間がないのにとんだ無駄足。急いで道を戻る。
永平寺って山の傾斜に沿って建物が建っています。
パンフレットが一番わかりやすい。
先祖代々お世話になっているお寺さんと、今お世話になっているお寺さんの住職がなんと永平寺修行時代の同期であることが判明!すごい偶然〜。
普段スタンプなんて滅多に押さないけど、お気に入りの場所は例外!
実は数年前にこの本を読んでいたので、ちょっと親近感もあります(内容はほぼ覚えていません)。
これ前にレビューしてなかったっけ、と思って自分のブログ検索してみたら、酔っ払って夜通し遊んだグダグダ記事の中に読んだ感想が紛れ込まれていました。「読む方も修行だ」と書いてあって、確かにそれはその通りだった。
でも断片的には覚えているのです。ここ、僧侶の活動スペース。毎朝食事したり掃除したりお経唱えたり、脱落者が出たり、とにかく凡人には考えもつかない厳しい修行をするのだそう。
冬がえげつなく寒そうです。ホッカイロ、使えてるといいのだけど。
でもきれいに手入れしてありますね。
この大広間は圧巻。中に入れなかったので隙間から写真撮りました。
畳のラインが真横に一直線なんですね。特注!
当たり前だけど質素です。
ほら、タイの寺院とか絢爛豪華だっただけに。
ご本堂です。
中には入れなかったので、外から拝ませて頂きました。
教会巡りも好きだけど、実はお寺も大好きです。
春と秋のお彼岸、お盆の三回は必ずご先祖様を拝みに行きます。
そしてご本堂に手を合わせ、故人の魂が安らかであるように、そして生きている私たちがいつまでも平和であることをお祈りします。初詣も必須だよ。初詣行かないなんてありえないから。
金沢の「つきや」さんのロゴにも似たようなものがありました。
このあとは永平寺の売店でお守りとお札とおせんべいを書いました。
お札は5種類くらいのお願い事から二つ希望を選び、住んでいるところと自分の名前を達筆な筆で書いて渡してくれます。
無病息災と厄除守護を選びました。
健康に勝る幸せなし。
こんな立派なお札を頂いて、感無量。
さて、このあと福井駅までまた車をかっ飛ばし、レンタカーを時間通りに返却。そのあとは駅でおみやげタイム。余裕ができて、帰りの新幹線で食べるお昼ご飯を買って終了。私は朝しっかり食べたので、お昼は小さいパン一個とコーヒーいうなんとも旅情を感じさせない締めになりました。
北陸旅行の思い出の品は、大小お揃いの赤いお皿、金沢で買ってきた九谷焼。
手持ちのお皿の差し色のつもりで買いました。ものすごく大事に使っています(高かったから)。
ということで、おしまい。
ダラダラ古い記事を書いちゃってごめんなさい。
初めての北陸旅行はめちゃくちゃ楽しかったです。金沢は友達もすっかり気に入って、住んでみたいとまで言ってました。もっと時間があれば楽しめたと思うし、美術館も兼六園も金沢城も中途半端だったので本腰入れて今度は行かなくちゃ!東尋坊も永平寺もすごく満喫できて、一生に一度の贅沢越前ガニも頂いて文句なしです。
また、見知らぬ町を車で走るのって楽しいです。越前町あたりの日本海沿岸沿いのドライブは、旅情があってとても気に入りました。ずっと走っていたくなるような親近感のある風景でした。
海外旅行ばかりしてきた自分だけど、国内の楽しさに近頃目覚めたような気がします。最近ご飯をいっぱい食べれないのでむちゃはできませんが、それよりもいろんな観光地を思うがままに歩きまくるというのが楽しいです。
今年は白川郷、行っちゃうかもよ!
あと熊本と北海道はいつか必ず。
北海道は三日間くらいずっと車で富良野あたりまで行ってみたいし、温泉やクマ牧場にも行きたい。
熊本はくまもんに会いにいくの。
出発の三日前から断食しようかな。
追伸:
これ見つけて胸がいっぱいになりました🦀❤️
おしまい。