最近とてもとても悲しいことがあって、ものすごく気が塞ぎ込んでいる。
それでも日々は流れていくのだけど、悲しみは深ければ深いほど実感がわかず、上半身は普通に空気吸えているけど下半身はずっと深い暗闇みたいな底なし沼にどっぷり浸かっている感じ。
寝ようと思えば何時からでも寝られるし(朝は一応ちゃんとおきる)睡眠はしっかり取れるけれど、寝ても寝ても疲れが取れなくなってきた。やりたいことはたくさんあるのにいつも時間が足りない。時間に対してやりたいことの比率が大きすぎてやり遂げられないことも若干ストレスになったりする。
さっきジョンレノンのイマジンが流れていた。
生まれてこの方一体この曲を何度聴いたか分からない定番ソングだけど何気にこの曲が大好きなので、流れてくると毎回じっくり聴き入ってしまう。
前にラジオで誰かが言ってたけど、レノンはあえて言いたいことの政治的メッセージを徹底的に削ぎ落として誰しもが明確に理解できるほどシンプルな歌を作った。うまいと思う。
一方でこの、「バカでもわかるようなメッセージ」といのはまさにトランプ元大統領がモットーにしていたことで、そのおかげでアメリカ中西部の労働階級の支持率を得たとも言われている。わかりやすい言葉というのは時にそうやっていとも簡単に洗脳させる恐ろしさも秘めているので、仕掛けてくる側が一体どのような意図で戦略的に言葉を送り込んでくるのかを見極めることも大事なんだなと、ぼんやり思った。
ビートルズを聴きまくった時代が人生の中において何度かあって、Let it Beの歌にこんなフレーズがあった。
when the night is cloudy there is still a light that shines on me
shining until tomorrow
let it be
I wake up to the sound of music, Mother Mary comes me
speaking words of wisdom
let it be
あの時期は絶望の真っ只中を歩いていて、当時住んでいた大阪は西梅田のヒルトンホテルの地下を歩きながらこの歌をイヤホンで聴いた。ちょうど地下の通路に一階から朝日が差す時間帯で、let it beの a light shinesとはまさにこのことを言うのではないだろうかと思ってたまに感極まりそうになる程この歌に感動した。let it beは実際いくつものテイクを取っているそうで、あの時私が繰り返し聴いたバージョンはポールのボーカルがこの歌詞のところだけちょっとゆっくりになって情感溢れるように歌うのがとにかく好きだったのだけど、そのバージョンが一体何のテイクでどのアルバムに入っていたのか(または入っていないのか)が今でもよくわからない。持っているアルバムにはない。